三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/
D3天野です。
6月30日(火)〜7月12日(日)に、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の新青丸にて、三陸沖をはじめとした黒潮続流周辺の大気海洋観測をしてきました。今回も観測中の様子をメモ日記でお届けします。
※今回もダイジェストムービーを作成しました^^ まだご覧になられていない方は是非ご覧ください! => https://youtu.be/FrlDY1wfjBo

【乗船した研究員】
山口凌平 准教授(東京大学)
岡英太郎 教授(東京大学)
小杉如央 主任研究官(気象庁)
杉本周作 教授(東北大学)
高橋直也 助教(新潟大学)
天野未空(三重大学 D3)
Tey Cheng Yi(広島大学 D1)
八木敬弘(東京大学D1)
大森元太(東京大学D1)
町勇汰(東京海洋大学M1)
岡本侑也(東京大学M1)
田波茂樹(東京大学M1)
浦勇隼(東京大学M1)
中尾優心(新潟大学M1)
藤井信宏(マリン・ワーク・ジャパン)
【乗船した船】

新青丸
- 全長 66m、1635トン
※ 勢水丸はちなみに全長51m、491トン
***メモ日記***
6月27日(土) 積み込み日
初のJAMSTEC横須賀本部。初めて新青丸に乗船。
新青丸が前の航海から帰ってきたところで、一気に荷下ろし&積み込み。
雨の中で全員でバケツリレー。
驚いたのは、ゾンデ放球用のコンテナをクレーンで積み込んだこと。これ取り外し可能だったのか!
新青丸に所々「大槌」の文字が。母港が大槌だからとのこと。
6月30日(火) 1日目 出港日
午前中には乗船し、ゾンデPC等の最終調整。
お昼はJAMSTECの食堂へ。サッカーの試合を見ながらご飯を食べる。
14時出港。研究者の皆さんがお見送りに来てくださり、とても和やかな雰囲気。
数日前の台風が嘘のような良い天気。
新青丸は減揺装置が付いているそうで、揺れが変な感じ&船酔いに弱い私も1日目からご飯が食べられる。嬉しい。
夜には山口主席から航海の概要が説明され、決起会を開催。
7月1日(水) 2日目
朝からオートランチャーのレクチャーを受ける。
XCTDのセットの仕方が特徴的。勢水丸とも耕洋丸とも異なる。
それからネット採取。初めて見る光景に戸惑う。これでプランクトンを取るのか!と。
田波くんがテキパキ動いている、あれよあれよという間に観測が終わる。
続いてCTD ニスキン採水ボトルのセット。採水ボトルフル装備のCTDは迫力がある。CTDのオペレーションも勉強する。それから採水の準備→採水。採水の仕方は、海の中のガスを測るのか、物質を測るのかによってやり方が異なることを知る。
海の化学・生物系の観測は初めてで戸惑いながらも喰らいつく(この日はくたくたになった)。

7月2日(木) 3日目
ワッチがスタート。今回は、03-15時の昼ワッチと、15-03時の夜ワッチの2交代制。化生物系の人はワッチ外(0-24とホワイトボードには書かれている)。
DO滴定を岡さんに教えていただく。滴定をやるのは学部の化学実験以来。その時は手動でやっていたが、今回は自動でやってもらえるので楽。
集中観測の練習も兼ねて、日付が変わった頃からゾンデ観測を実施しようということになる。
7月3日(金) 4日目
諸事情により、ゾンデ観測は中止。仙台港へ緊急入港することに。ワッチは一旦中止。
集中観測へ遅れることが確定するが、仕方がない。切り替えてワッチ関係なく、ゲームをしたり、体を動かしたりする。
船が早く勢水丸に合流できるようにと飛ばしてくれている。→これでこの航海初めて酔う。お昼のマグロのたたき丼食べたかった、、
7月4日(土) 5日目
早朝04:30〜集中観測復帰。遠くに勢水丸のような灯りが見える。今年の勢水丸もにぎやかにやっているかしら。
コンテナ放球、楽だと聞いていたが、リリースボタン・コンテナの開閉、気圧の読み取り、気象要素の撮影と、同時にやることが降りかかってくるのでかなりテンパる。
新青丸では放球位置(右舷or左舷)は船員さんに指示してもらう方式にした。船員の皆さんも観測に慣れていらっしゃる雰囲気があり、とても驚く。こちらが研究に専念できるのでとてもありがたい。
7月5日(日) 6日目
集中観測が続いている。
オートランチャーが不調で、ハンドランチャーでのXCTD投下に変更する。これは勢水丸で何度もやっているのでお手のもの。
電子部と甲板部の皆さんが総出で修理にあたってくださり、ワッチ終わり頃には解決する。
今回は観測中、ブリッジに行くことや船員さんと話す機会が少ないように感じる。船にお願いしたいことについては、主席を通じてC/Oや船長へ伝える。そういった船のルールの違いも楽しんでいる。
今回の観測で、ワッチ間での連絡は「ワッチノート」でやりとりしている。
何時にどの観測をしたとか、こんな不調や失敗があったなどを記録していく。
交換ノートみたいな感じ。

7月6日(月) 7日目
早朝に集中観測終わり。なんとか(私にとっての)コア観測が終了し一安心。データや野帳類の整理を早速行う。昼間はのんびり過ごし、ワッチ終了。
夕方、この観測一慌ただしい測点がくる。CTD&採水、VMPS、ゾンデ、XCTD…目白押しの測点。私は呑気に動画用の映像を撮影させていただく。
7月7日(火) 8日目
北から南への大移動が始まった。
この観測で初めてのCTDオペレーター(遅い)。船員さんたちの味のあるやりとりが面白い。
漂流ブイの準備を初めて行う。ブイにはGPSの機械をつけて流す。麻で出来た布の筒(鯉のぼりのような)をブイにはつけている。紐の長さは20m。これにより、20m深の海流を感じながら流れてくれるらしい。ブイを海に投下するのが意外と難しい。
お昼ご飯は七夕っぽい?華やかなメニュー。


7月8日(水) 9日目
測点についたら、XCTD or CTD。CTDの場合は採水。離脱時に漂流ブイ…観測の流れに慣れてきて、「次の測点これだからこれ準備しておこう」を各自やれるようになってきた。
昨日?一昨日?から昼ワッチでDO滴定じゃんけんが開催される。最下位は6本、3位は2本、2位は1本滴定を行う。1位はやらずに休憩していて良し。じゃんけんにも熱が入る。岡本くんが勝ち続けている。
7月9日(木) 10日目
黒潮本体が来る?!とブリッジに上がってカメラを設置してみる。
思ったほど見た目ではわからずで少し残念。
採水などもはじめの頃とは異なり、みんな手慣れた様子。
海が信じられないくらい青い。写真が合成したみたいになる。
私があったかいのかなーと思っている横で、環境DNAの皆さんが「綺麗すぎて栄養がなさそう」「魚いなそうな海」と話している。同じ景色でも考えていることが違って面白い。
採水後、八木くんに海水をフィルターにかけている様子を撮影させてもらう&環境DNAのことを教えてもらう。環境DNAは、魚類をやっている人と、動物プランクトンについてやっている人に分かれることや、どうやって調べているのか、何がわかっていないのかなどを聞く。ど素人質問にも快く答えてくれてとてもありがたい。
7月10日(金) 11日目
最後の採水を実施。
みんな手慣れてきて、採水が早くなっているだけなのに、「ちゃんとオーバーフローしているか?!」との確認が入る(してます!)。
そして最後のじゃんけん大会。じゃんけん王 岡本が圧勝。最後まで勝ちきれない他3名。
夜ご飯の時にフロンティアの再放送が流れる。みんなで食堂で鑑賞会。
去年の観測を思い出しつつ、今年も無事終わってよかったな〜と思う。
この航海中に全員がゲラゲラ笑った語録集を載せたオリジナルTシャツを作ろうという話になる。語録はすでに岡さんが全てメモ済み。デザイン案を出し、みんなにアイデアをもらう。
7月11日(土) 12日目
今日は片付けデー。みんなで洗ったり、運んだり。協力し合いながら。

↑観測で使用済みのXCTDの山を記念撮影する岡さん
明日の入港(東北放送の撮影)に向けて、ハビJロゴの看板を作成する。
最後の晩餐、皆さんにオリジナルTシャツと、航海中のスペシャルムービーを公開。喜んでもらえて作った甲斐があった。これを見て、この航海を下船後も思い出したい。
その後、じゃんけん大会スペシャルエディションが開催される。最高に面白くて、たくさん笑った。
7月12日(日) 13日目
10時 塩釜港入港。
準備していたハビJロゴを掲げる&放送にも映り込むことに成功!
雨の中ずっと掲げ続けてくれた岡さんと八木くんありがとうございます!
着岸後は、再び積み下ろし&積み込み。その中で杉本さんと取材対応。お昼ご飯を食べて下船。帰路につく。
******
今回私は、集中観測中の観測計画を中心になって考えさせていただきました。昨年の観測、解析状況も踏まえつつ、かなり熱を入れて練りました。あとは海と大気の条件を待つばかり…!の状態で、観測前の1ヶ月は毎日祈るように海面水温と天気図を見ていました。 結果(?)、希望通りの条件が揃った状態での観測に成功。昨年の観測の話も含め、頑張ってまとめたいと思います。
また、集中観測以外は、一歩兵として、のびのびと過ごさせてもらいました。
その中で動画制作やTシャツ制作もさせてもらい、同ワッチの皆さんを始め、観測メンバーには感謝の気持ちでいっぱいです。本当に楽しい航海だったなあ。
今回の観測の話を、東北放送・岩手放送に取り上げていただいております。是非そちらもチェックしてみてください^^
東北放送
「暖かいやませになっている」かつて冷害もたらした北東の風は今「暑さをやわらげるぐらい」の存在に 観測で見えた海の変化
=> https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tbc/2798983?display=1
岩手放送
冷たく湿った風「やませ」が近い将来「暖かいやませ」に変わるかも?最新の研究現場で記者が見たものは? 岩手
=> https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2806080
新青丸の美味しすぎるご飯の写真を載せて、今回の記事は終わろうと思います。
(1番お気に入りはあんかけチャーハンでした)

ではでは。
6月2日から3日にかけて台風が日本に接近しましたが、皆さんの地域では大丈夫だったでしょうか。
三重大学のある津市では、南部の沿岸域を中心に警戒レベル4の避難指示が出ており、朝4時から災害警報のアラームが鳴り響いていました。6月に台風が上陸したのは14年ぶりとのことで、かなり異例の事態だったようです。「スーパーエルニーニョの年は台風が発生しやすい」とも言われているため、今年は例年以上に台風への警戒が必要になりそうですね。
さて今回は、2026年5月24日〜29日に千葉県の幕張メッセで開催された「JpGU-AGU Joint Meeting 2026」に参加してきましたので、その模様をお届けします。
今回は私にとって「初めての外部でのポスター発表」ということもあり、かなり緊張して臨みました。その発表のエピソードを中心に、学会での出来事を振り返っていきます。
そもそもJpGU-AGU Joint Meetingは、気象学にとどまらず、海洋学、惑星科学、地理学など、地学や天文分野の研究者が一堂に会する巨大な学会です。
そのため、他の学会や研究集会に比べても、とにかく「人が多い」「期間が長い」「会場が広い」というのが第一印象でした。
写真でお見せしているのはポスター発表の会場ですが、これまでに行ったことのある気象学会の20倍以上の広さがあり、その規模の大きさに圧倒されました。
また、基本的には英語での発表となるため、一箇所でも重要なポイントを聞き逃すと内容についていけなくなってしまいます。
感覚としては、常に「共通テストの英語リスニング問題」を解き続けているような状態。ものすごく集中力を使いました。
私自身、まだまだ英語力が足りないため、途中で話がわからなくなってしまうことも多々ありました。来年はもっと発表内容を深く理解できるよう、英語力を向上させなければと強く反省しています(来年はもっと理解するぞ!)。
ここからは、本題である自身の発表についてです。
先述の通り、学会の基本言語は英語なので、私もポスターを英語で用意して臨みました。ただ、幸か不幸か、私の研究分野について詳しくお話しできたのは日本人の研究者の方々だったため、議論自体は日本語で行う形になりました。
気象研(気象研究所)の方々を中心に、今後の研究の方向性や現在の問題点など、様々なご指摘をいただくことができ、非常に有意義な時間となりました。
一方で、大きな反省点もあります。 補足資料を紙で用意してくるのを忘れてしまったことです。ポスターだけでは詳しく書ききれなかった内容をすぐに提示できず、聞きにきてくださった方にご足労をおかけしてしまいました。次回の発表では、この反省を活かして必ず対策をしておきます。
最後に、気象学以外の発表を聴講していて気になったことを紹介します。
特に海外の研究者の方が発表される際、冒頭の一番目立つ場所に「最も重要な要素を示した図」を配置しているケースが多く見られました。
パッと見て要点が伝わるこの構成は、非常に参考になりました。自分のポスターや今後の発表資料にも、うまく取り入れていきたいです。
今回のJpGUはいくつかの反省点もありましたが、初めての外部発表としては大きな一歩を踏み出せたと感じています。ここで得た経験を糧に、ここからさらに研究と発表のスキルを磨いていきたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
こんにちは。M2吉田です。
暑いと感じる日が出てきましたね。
今週はJpGUに行ってきました。
私は26日火曜日にポスター発表をしました。
AGUとの合同会議だったからか、英語での議論がほとんどでした。
英語が不得意なのでカタコトでしたが、何とか意思疎通ができました。
小坂先生や神山先生と議論できました。
新聞記者の方も来てくれました。
来てくれたということは興味を持ってもらえたということだと思うので、嬉しかったです。
複数事例の気温上昇について、共通する一般的な要因と、2023年の特別な要因の両方を用意していました。
私と近い専門分野の人ほど特別な要因を気にしていて、専門外の人ほど一般的な要因を気にしている様子でした。
詳しい人にとって一般的な要因は常識ということなんですかね。
今回気を付けたのは、短く話すということでした。
情報量はなるべくそぎ落とし、代わりに質問してもらう前提で話しました。
興味を持ってもらい、議論を活発にするという点ではよかったかなと思います。
最近私は前置きが長くなりがちなので、ごちゃごちゃ言わないように気を付けたいです。
ブログはもう少しごちゃごちゃ言った方が良いのか、?
東北大の人が、ここは暑いと言ってました。私はむしろ涼しいと感じました。
東北沖の観測は避暑になると思うと、今から楽しみです。
うーん面白みのない文章。
こんにちは! 今年からM1になりました、濱口翼です。
5月もそろそろ終わる頃となり、かなり暑くなってきましたね。急な気温の変化で体調を崩しやすい時期ですので、熱中症には十分注意していきたいところです。
さて、今回は5月20日から22日に行われた「ゾンデ講習会」についてご報告します! 昨年は潮岬で行われましたが、今回は三重大学の農場での開催となり、私は主に運営側として参加しました。北は北海道、南は鹿児島まで全国各地から集まっていただき、とても良い交流の場になったのではないかと思います。
今回の講習会は、前半に「7月上旬の三陸沖集中観測に参加するメンバー」、後半に「東シナ海での集中観測に参加するメンバー」を対象に行われました。
私は主に前半日程で、事実上のTA(ティーチングアシスタント)として参加しました。 事前の天気予報は雨でしたが、幸いにも降られることはなく、ラジオゾンデを放球するには比較的良いコンディションでした。
ラジオゾンデ観測は、データを取得する「オペレーター」と、実際にゾンデを飛ばす「放球班」に分かれて作業を行います。私が担当した学生は、オペレーター作業は順調だったものの、はじめは放球準備にかなり手間取っている様子でした。 無理もありません。バルーン、パラシュート、タコ糸、そしてラジオゾンデと取り付けるものが多く、器用さが求められるからです。「私も最初は同じように苦労したな……」と懐かしく思い出していました。 しかし、最後には素早く放球できるまでに上達してくれたので、教える立場としてとても嬉しく、やりがいを感じました。夜の懇親会では他大学の同期といろいろな話ができ、とても楽しい時間を過ごせました。
後半戦は、私自身が今後「かごしま丸」に乗船予定ということもあり、ご挨拶と少しのお手伝いのつもりで顔を出しました。 ところが、「パラシュートが足りない!」というまさかの連絡が。急いで大学に戻ってパラシュートを調達し、雨が降るなか農場へとトンボ返りしました。
「かごしま丸」での観測は、他とは違う専用のソフトを使用します。少しでも慣れておこうとオペレーター操作に挑戦してみたところ、ゾンデの点検作業が少し面倒だと感じました。それでもすぐに慣れることができたので、実際の観測でも問題なく対応できそうです。
最終日は、気象研の加藤さんがいらっしゃいました。そこで、「かごしま丸」で使うソフトを用いたゾンデ放球のレクチャーをさせていただきました。 加藤さんは「かなり久しぶり」とおっしゃっていましたが、1回実践しただけですぐに感覚を取り戻されていたので、無事に教えることができてホッとしました。 さらに、加藤さんからは「エマグラム」の見方を直接教えていただき、非常に勉強になりました。今年の観測では、すぐにエマグラムによる解釈を実践できるようにしていきたいです!
今回のゾンデ講習会は「教えること」がメインでしたが、講習生たちが自力で放球できるまで成長してくれたので、開催した意義は大いにあったと感じています。 今年は「かごしま丸」と「大槌」の2ヶ所での観測に参加します。どちらの現場でも「濱口がいてよかった!」と思ってもらえるような立ち回りができるよう頑張ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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