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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   

異常気象研究会2024@京都大学宇治キャンパス

こんにちは、B3の北原です。

3か月ほど時間が経ってしまいましたが、112728日に京都大学で行われた異常気象研究会2024について書いていこうと思います。

この異常気象研究会では2日間で5つのセッションがあり、高低気圧・モンスーンや温暖化、冬の気候についての発表は分かりやすく理解できましたが、その他のセッションでは数式や分からない分野だったりして聞いていて難しい話が多かったです。

また、2日目の昼休みの前にAFESチュートリアルというものがあり、AFESの実行の仕方を実際に動かしながら説明されていました。会場のWi-Fiにつなぐためのコードをもらっていなかったため動かすことができず、また気象モデルも触ったことがなかったためなんとなく聞いていました。AFESは大気大循環モデルで様々な大気のシミュレーションができるので使えるようになりたいと思いました。(後日、研究室でAFESを回してみる会があり、その時は実行できました。)

異常気象研究会は個人的に興味のある分野の発表もあってよかったけれど、全体的に難しい内容が多く理解できなかった発表もありました。なので、難しいことも学んでいってわからないをわかるにして有意義な時間を増やしていきたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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AGU24@Washington D.C.

みなさん、こんにちは!M2の平賀です。
 
12月09日から12月13日にかけてアメリカのワシントン D. C. で行われた、AGU24に行ってきました!僕が参加したのは、前泊も込みで7日から11日まででした。とても密度の濃い5日間を過ごせましたので、今回はAGUについて日記を書いていきます!
AGUで発表することは、M1の時からの目標でした。歴代の先輩方や一つ上のりょうさんやみくさんがアメリカへ行っていたのを見て、自分もそうなりたいと思っていました。
自分の実力の2段階くらい上のことな気がして、発表するかどうかギリギリまで迷って、7月末の締め切り1時間前に申し込みました。それから12月まで、投稿している論文の修正作業に追われながら、満足するくらい発表練習や準備できずに出国当日を迎えました。
 
AGU24@Washington D.C.
 

ものすごい熱気でした!とにかく会場が広い!人が多い!で会場についた瞬間テンションが上がってきました。昨年はサンフランシスコですが今年はワシントンでした。



AGUのモニュメント前!


自分の発表
 
僕の発表は初日の午前で、「Atlantic Climate Variability and Change: Mechanisms, Predictability, and Impacts」のセッションでポスター発表をしました。10時半から12時までポスターの前にいました。
最初に来てくださったのは、大西洋の大気海洋相互作用の研究をしている方たちでした。僕の研究は、秋の熱帯大西洋の対流活動とその直下の海面水温(SST)が関係ないことを主張していますが、それについて面白いと言ってくださいました。他の季節はどうなのと聞かれ、「春の熱帯大西洋には大気海洋相互作用があります」と言ったら、同じ結果ですねって言われました。
英語で答えるのを緊張してしまって、手で汗をぬぐっていたら、緊張しなくていいよ~という感じで笑われました(笑)。でも,そのおかげで英語を話すことの壁が一つ取り払われた気がしました。



聞きに来てくれた方に撮ってもらいました!
 
そのあとは、10人以上は聞きに来てくださいました!
発表する中でたくさん質問がありましたが、特に、対流活動とSSTが関係ないこととなぜ対流活動が活発化するのかということに興味をもっている人が多かった気がします。
SSTと関係ないという問題設定を評価してもらえた気がします。エルニーニョから海氷への影響を見ている人はいるが、SSTと関係ないことに着目している人はそんなにいないと言われました。
SSTと関係ない理由の一つにサヘルからの水蒸気フラックスがあるんじゃないかと、何人かと議論をしました。水蒸気フラックスというのは、サヘルの水蒸気か、海面から蒸発したものか、といったことをよく聞かれました。
他には、「10月に海氷のシグナルがないのは10月には海氷がないからでは?」と聞かれたりしましたが、上手く答えられませんでした。
あと、何人かにポスターの写真を撮られました。僕は現在論文投稿中ですが、もしアクセプトされていたら、その場で論文を渡せたのにな。と思いました。
 
発表を終えた感想としては、みなさん科学に対してオープンで聞き上手でした。僕も発表も拙いところがありましたが、否定することなく、興味をもって質問してくれました。
僕の発表したセッションは、Ocean Scienceでした。Atmospheric Scienceの方が良かったかなとも思いましたが、ふたを開けてみると、質問してくれる人がたくさんいて発表してよかったなと思いました。
とにかく大西洋のセッションで発表したい!と思っていたので、大満足でした。日本だと大西洋のセッションがほとんどないですからね。。
 
また、英語での発表もなんとか乗り切りました。最初こそ緊張しましたが、その後はリラックスして話せました。
僕は、英語で日常会話はほとんどできないのですが、論文を書いていたので自分の研究に関係する英単語や言い回しや文法は知っていました。よって、質問されても答えられたのかなと思います。
最後の方は不思議と英語で会話できてました。日本語話者が英語で喋るってこんな感じなのかなって、不思議な感覚でした。
ただ、ネイティブの方の英語を聞き取るのはかなり難しかったです。2.3回聞き返してしまいました。アジアの方の英語は聞き取りやすかったです。
一年半前のJpGU2023では、英語で聞かれても何も答えられなかったので、だいぶ成長したなぁとしみじみ感じました。
一つ後悔していることは、外国人の知り合いを作れなかったことです!こんなときに日常会話ができたらなと、自分の英語力のなさを悔やみました。
 
英語の勉強方法として、シャドーイングや英作文をよく行いました。
特に、DeepLは良かったです。打った英語がすぐに日本語に変換されます。自分の英語はちゃんと伝わるのか簡易的に調べることができます。もちろん直接話すのが一番ですけど、周りに英語話者がいなかったのでそうしてました。
 
その他感じたこと
 
・今回は一人で行ったこともあって、防犯に気をつけてましたが、危ないなと思ったことが何回かありました。
初日、空港バス乗り場を探してたら、目が合った人に怒鳴られたり(英語が聞き取れなかったので無視しました)、キョロキョロ乗り場を探してたら浮浪者みたいな人に着いてこられたりしました(人が多いところに行ったら離れていきました)。
「常に周りを警戒する」「堂々と歩く」「危ない通りは歩かない(家に鉄格子があるところとか)」「変なにおいがしたらその場所から離れる(ワシントンのユニオン駅は大麻のにおいがするみたいです)」これらのことを気を付けてました。
最終日、ミネアポリス空港に夜9時に着き、ホテルまでの1時間を電車とバスを乗り継いだ時は少し怖かったです。バスは気を付けた方がいいと言われてたので歩いて帰ろうとしたら、ー24℃の極寒の中、歩道の真ん中で下を向きながらウロウロしている人がいました。かなり異常で身の危険を感じたので、引き返してバスで帰りました。この感覚は日本では味わえなさそうです。
 
・アメリカの方、基本的に優しかったです。買い物のときに聞き取れなくて困っていたら助けてくれたり、荷物をホテルから取ってくるまでバスが待ってくれたり、本当によくしてくれました。「Good luck !」ってよく言われました。
 
・ホテルは観光地じゃないところに取りました。地元のスーパーに行ったり、フードコートに行ってご飯食べたり、地元の人たちの生活を見ることができました。
あと、夜のチャイナタウンにも行きましたけど、千と千尋の神隠しみたいな独特の雰囲気でよかったです。
 
最後に
 
無事アメリカへ行き発表し、帰ってくることができました。日本に着いた時、すごくほっとしたことを覚えています。常に緊張していたんだと思います。その後、何日かしてから達成感が湧いてきました。
なんとなく生きる力がついた気がします。とても良い経験でした。
 
それでは今日はこの辺で、最後まで読んでいただきありがとうございました。


おまけ NOAAの展示ブースの前に犬がいて、写真を撮ってもらいました!おりこうでかわいかったです!

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大気海洋相互作用に関する研究集会@名古屋大学東山キャンパス

こんにちは,B3の永川です.

今回は2024年12月19日から20日にかけて,名古屋大学で行われた大気海洋相互作用研究会に参加させて頂いたので,その報告を行わせて頂きます.

今回の集会は大気海洋相互作用ということで,大気の海洋から受ける影響といったような研究に加え,大気の影響を受けて変化する海洋の水温や鉛直構造に関しての研究や,海洋の状況に応じた上空の水蒸気や風の場への影響についての研究など,海洋に関しての事柄を軸として行われた発表も多く行われていました.モード水や混合層といったような,普段はたまに耳にする程度といった単語が頻繁に用いられていることがあり,「この言葉の内容ってこういう研究で扱われているんだ!」といったことも多々あってとても面白かったです.

また,この研究集会では一人あたりの発表時間が質疑応答含め30分程度と長めに設定されており,発表内で用いられる用語や研究内容について丁寧に説明されていたため、私にも理解しやすく感じられました.

この集会の中で,印象に残っている研究をいくつか紹介させて頂きます.

まず印象に残っているものとして挙げられるのは,先程に述べたようなモード水に関しての研究です.モード水という言葉を耳にはしたことがありましたが,その実態については今一つ理解できていなかったため,モード水そのものの意味や,水温偏差の移動といった性質など,研究内容のみならず,モード水そのものについても非常に勉強になりました.北部太平洋と熱帯低気圧の関係についての研究などもあり,熱帯低気圧の通過に伴う水温の変化は海洋の鉛直混合による影響が支配的であるということ,またその変化などについて学ぶことができました.

また,光分子効果という光子によって起こる水の蒸発についての研究発表もありました.こちらについてはそのような効果そのものがあることを知らず,とても面白かったです.プログラムからタイトルのみを拝見した際には何らかの熱の話題かと思っていたのですが,実態は水分子に光子が当たることで分子結合が切断されることによって発生する,熱に起因しない水の蒸発のこととして述べられており,強い興味をもって話を聞くことができました.また,この効果によって発生する水分子が海面の直上において蒸発することなどにより,熱輸送なども発生するといったことも知ることができました.

今回の研究集会においては発表時間に加えて質疑応答もかなり長い時間設定されていたため,各発表に対しての質疑応答に関しても掘り下げたところまで行っている印象を受けました.それぞれの質疑応答を通し,特定のモデルの使用理由など,研究においてどのような点に着眼するとよいのか,といったことや,用いられたデータの,発表とは異なる見方から生まれる疑問など,学ぶことも多かったです.

今回はこのあたりで失礼いたします.
ここまで読んで頂きありがとうございました.

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異常気象研究会2024@京都大学宇治キャンパス

こんにちは学部3年の濱口翼です.

昨年1127日,28日に京都大学防災研究所で開催された異常気象研究会2024に参加しました.私自身異常気象に非常に興味を持っていたため,とても興味深い内容が多かったです.

今回はこの研究会の概要と私自身が興味を持ったものについて記していきたいと思います.

異常気象研究会は毎年京都大学防災研究所で行われているようで,発表者のうち近い内容ごとにセッションが組まれており,そこで各発表者が自分の研究について発表していくという感じでした.

1日目は午後から行われ,モンスーン・低気圧と理論・モデルのセッションがあり,そのあとアイスブレイクがありました.

その中でも特に興味深かったのは全球規模での循環についてです.温暖化の影響に伴って地球の大気循環の1つであるハドレー循環が規模が大きくなっており,熱帯の上昇流が亜熱帯ジェットへつながり,深いハドレー循環になっていることや地域ごとに温度上昇のトレンドを見てみるとサヘルや中東地域では降雨が増えているためか気温があまり上昇しておらず,東南太平洋ではSST(海面表面温度)が地球は温暖化しているのにもかかわらず少し下がっているという内容の発表があり,自分のイメージしていることとはかなりちがうことがとても興味深いなと思いました.

また,モデルを自動で動かしてくれるソフトないしはAIが最近登場し,実際に使ってみた内容の発表がありました.気象予報にスーパーコンピュータが使われているのはかなり有名な話ですが,気象や気候の分野にもAIがすでに登場してきているということには驚いており,私自身の存在意義を失うのではないかと若干ですが危機感を覚えた次第です.

そして,招待講演として気象の理論に関する講演がありました.擬エネルギーなど内容はとても面白かったのですが,勉強不足により理解しきれなかったところがあったので理論について勉強し今回の公演のお話を理解できるようになりたいなと思いました.

2日目は朝から行われ,温暖化,熱帯・大気海洋,冬の気候のセッションとAFESの使い方の簡単なレクチャーが行われました.

特に興味深いと思ったのは2年間長期予測を日本気象協会が提供を開始したことです.熱帯の気象情報を使って日本の長期予測を行っており,熱帯が起因の気象現象に関しては精度がある程度良いとされているが,それ以外の場所が起因の気象現象については精度が悪いと発表がありました.長期予測は難しいといわれているが,ここまで制度の良いものはとても興味深く,ほかの地域の影響を受けるテレコネクションについてさらに知見を広めていきたいなと思いました.

また,AFESのレクチャーではどのようなものに使えるのかといったこのデータの有効活用も教えていただいたので自分の研究で使えそうなら使っていきたいなと思いました.

今回の研究会は自分が興味を持っている内容ばかりで大変勉強になりました.自分が研究したい分野がかなり絞られてきたので今回の研究集会を参考にテーマを決めていきたいなと思いました.

最後までご覧いただきありがとうございました.

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異常気象研究会2024@京都大学宇治キャンパス

こんにちは.B3の永川です.
2024年11月27日,および28日に京都大学宇治キャンパスで行われた異常気象研究会に参加してきたので,その報告を行わせて頂きます.
今回の集会では教授や研究員の方による発表なども多く,難しく感じる内容が比較的多く,内容についていくのもなかなか大変といった印象でした.その中で私が面白いと感じた発表をいくつか紹介させて頂きます.
一つ目は冬季に東シナ海で発生する温帯低気圧についての研究です.この研究発表では低気圧が発生した場合の強弱について,温度や水蒸気量について考えられていました.南側から水蒸気が流入することで循環場が強化され,より強い低気圧になるといったように,低気圧の強弱に関して多くの角度から考察が行われており,聞いていて面白かったです.また,東シナ海における強い低気圧と弱い低気圧では寒気流入の傾向が異なるといったことを初めて知り,もっと知ってみたいと思いました.
また,1月に発生したという成層圏突然昇温についての研究もありました.「成層圏突然昇温」という言葉はしばしば耳にするものであり,興味を持って聞くことができました.この発表に際しては,1月に発生した昇温現象が小規模なものであったことから,なぜこのような小規模な昇温が起こるのか,ということを対流圏上層との関係から考察されていました.一見同じ現象に括ることができるようなものでも,その時間や空間的規模が異なることで別の要因や付随する現象が確認される可能性があるといったことがこの発表のみならず,他の場所での研究発表などでもよく見られるのは面白いなと思いました.
また,今回の集会では企画として大気大循環モデルAFESについてのチュートリアルがありました.こちらについても高度な内容が多く,難しく感じる部分があったというのが正直なところですが,チュートリアル内で扱われた基本的なFORTRANやPythonのコードなどは少し理解することができ,自分に可能性を感じることができました.参加されていた他の方などはうまくAFESを動作させられているように見受けられたので,来年など,また機会がある時には成功できるようになっていたいと思います.
10月末から11月にかけては機会に恵まれ本当に様々な活動に参加させて頂くことができました.これらの活動を糧に,より広い視野をもって勉強していきたい所存です.
今回はこのあたりで終わらせて頂こうと思います.ここまで読んで頂き誠にありがとうございました.

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プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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