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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   

観測系会合@咲花温泉

急に寒くなり,慌てて衣替えをしています.こんにちは,学部3年の永川です.

10月の21日,および22日に,新潟県で行われたハビタブル日本の観測計画会合会に参加してきたので,遅くなってしまい恐縮ではありますが,その報告をさせて頂こうと思います.

今回の会合においては来年度以降の乗船を伴う観測について,日程や航海ルート,観測に係る費用など,より具体性を持った議論が行われていました.また,これらの内容に加え,先生方の他にどのような人が乗ることが想定されるのか,乗船できる学生は何人までか,といったような内容についても話が行われており,乗船に参加させて頂く側として,どのような学生が求められているのかということについて,参考になりました.

印象に残っているのは杉本さんの回の議論の際に,黒潮続流の北偏について,「今後も青森あたりまで伸びていく」という気象庁の予想と「北偏が解消される」というJAMSTECの予想が異なっていたことです.このようにそれぞれの機関で意見が分かれているのを初めて見たので,興味深かったです.

今回の会合への参加を通して,水産大学校にある耕洋丸や,JAMSTECが所有する新青丸など,三重大の勢水丸以外の船に関してのお話を多く聞くことができたということがまず印象に残っています.それぞれの船に関しては,大きさや設備といったような船体そのものの性能や,運航する区画など,様々な面で違いがあるように感じられたため,機会があればぜひ他の船にも乗せて頂き,多くの経験をしてみたいと思いました.

また,今回の会合での議論では,先ほど「具体性を持った議論」と書かせて頂いた通り,金銭面の話なども行われていたのですが,その際に出てくる金額の大きさには驚きが止まりませんでした.船の運航そのものなどについても改めて「すごいな・・・」と感じる規模の金額ではあったのですが,何よりも驚いたのは,僕が参加した過去の乗船実習で何気なく使用していた,ゾンデや気圧計など,観測機器の価格です.想像の何十倍という価格であり,正直初めに聞いた時には耳を疑いました.個人的にはこのような観測のよりリアルな部分の話を聞くことを通して,今後行われる観測や実習を行うことによって得られる経験が,金銭的な面だけ鑑みても想像もできないほどに大きなものであり,本当に貴重な経験をさせて頂いている,ということを改めて認識することができました.

僕が学部3年であることを生かし,今の間から多くの経験を積み,来年以降についても観測などで役に立てる人材になりたいなと思える,とても有意義な経験が得られました.

それでは今回はこのあたりで失礼いたします.

ここまで読んで頂きありがとうございました.

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日本気象学会2024年度秋季大会@つくば国際会議場

こんにちは、B3の北原です。
11月12日~15日につくばで行われた日本気象学会2024年度秋季大会に参加してきました。今回は名古屋から夜行バスに乗って東京まで移動して、その後につくばに行きました。
口頭発表は1日目の午後に多様な低気圧に関する専門分科会があり、梅雨前線の低気圧や寒冷低気圧、爆弾低気圧、台風から変わった温帯低気圧などと同じ低気圧ではあるものの特徴の異なる低気圧がいろいろと発表の中で出てきて面白いと感じて興味を持ちました。また、3日目の午後には大規模アンサンブル気候予測実験に関する専門分科会があり、アンサンブルを使って様々な関係を研究されていてアンサンブルに対する新たな視点を見出せた気がします。
ポスター発表は1日目から4日目の昼頃にあり、台風や降水、数値予報などと興味のある内容を中心に発表を回って4日間で多くの発表を聞くことができました。特に中層の湿潤絶対不安定層に含まれている水蒸気が収束帯に流れ込むことで大雨の発生に寄与しているというポスター発表が印象に残りました。口頭発表は1つ7分と研究について聞ける時間が少なかったですが、ポスター発表に関しては興味を持ったところに行けて内容について詳細に聞くことができたので学べたことも多くありました。
現在、気象予報士試験の勉強をしているため、前の気象学会に比べてどのような研究をしているか理解できる発表はかなり増えましたが、それでも内容が専門的だったり、詳しく触れてこなかった分野だったりすると大半の内容が理解できなかった発表もありました。なので、表面的な知識だけではなく、数式や解析方法など1つずつ学んでいってより楽しんで聞ける発表を増やしていきたいと思いました。また、遠い場所で開催されるときの帰りは夜行バスでも関係しないけど、行く際には前日に前泊をして1日目から万全な状態で参加したいと感じました。
来年の1月に気象予報士試験を受けようと思っているので、気象学会が終わった次の日に気象神社に行って試験に合格できるように祈願してきました。

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気象学会2024秋季大会@つくば国際会議場

気象学会2024秋季大会@つくば国際会議場
学部4年の富田です.
11月12-15日に開催された気象学会2024秋季大会(つくば国際会議場・つくば市)に参加しました.
初めて学会発表をしたり,新たな分野に興味が湧いたり,つくば市を散策したり,印象に残る体験が多かったので,
徒然なるままに書こうと思います.
12日は午前のセッションから聴講しました.会場へは夜行バスと電車を乗り継いで向かいました.夜行バスの座席は「9D」で,ちょうど後輪の真上でした.ところである小説に,夜行バスの「21のC」席に座る大学3回生という描写があります.バスの列数が年齢や他の様々な事柄を暗示しているのですが,それはさておき小説の舞台である1970年頃には現在の2倍の列があったと想像すると,9列目が後輪上にあることに感謝したくなります.こんな不毛な感想が浮かぶ程度に夜行バスは快適でした.
初日の発表では台風の同化実験に関する発表を聞きました.私も同化実験をしているので,手法や解析など様々な点で勉強になりました.また発達していく現象を精度よく予測するためには現象の直接観測が重要であることを改めて感じました.
夜は若手会に参加し,他大の同期とも知り合うことが出来ました.また今年6月の勢水丸実習であった人達とも会うことができ大変楽しかったです.
翌日は観測手法のセッションを聞きつつ,ポスター発表の準備をしました.初めて学会で発表するので,見る人に内容が伝わるか不安を抱えつつ,ポスターセッションの時間を迎えました.幸い色々な方に発表を聞いてもらい,質問を貰うことができました.議論の中で同化手法についてのアドバイスも頂き,実りある発表となりました.
夜には懇親会に参加し,初めて会う他大の先生や学生ともお話ができました.波動平均流相互作用やエネルギー論にも興味があり,その分野の先生にもお話を伺えたので,懇親会に参加して良かったと思います.
次の日は気候システムのセッションを聴講しました.大循環モデルの物理過程が将来気候予測にも影響している点が印象に残っています.
筑波ではJAXAを見に行きました.H-IIロケットの大きさに感動しました.宇宙のロマンに魅せられました.
帰路は道中の秋葉原で電気街を巡り,八重洲で夜行バス(座席は3D!)に乗りました.
今回の学会では無事に発表を終えられたのが良かったです.また自分と似た分野の発表を聴講し,刺激を受けました.学会後は自分の研究を更に発展させたいと思います.
以上が気象学会の思い出ですが,今月はTM会(北大低温研),中部支部研究会(名古屋大),異常気象研究会(京大防災研)が続き,地球日記も沢山書きそうなので,今回はこのあたりで.

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異常気象研究会2024@京大宇治キャンパス

おいしいパン屋と有名な「たま木亭」でお昼ご飯を買ったけど,そこで他の総菜パンではなくプランスパン1本を買ってそのまま食べる私だけでしょうか?

連続投稿になるかな?M2の山田です.
今回は京大の宇治キャンパスで行われた異常気象検討会2024に参加してきたことを書いていきます.今回も発表はなしの聴講のみ.発表前の緊張感もなかったので,会場に着く前に茶そばと抹茶みたらしを美味しくいただいていました.
(いつもは発表前なのでそんな味しない...)


さて,今回も面白かった発表をいくつか.

まずは榎本先生の機械学習予測モデルの話.
とりあえずタイトルの「恐竜」とはなに?と思っていたけどまさかモデルの名前とは.
自分も少しデータサイエンスとかの勉強で機械学習とかモデルが面白いなと思っていたので,現状の予測可能性の壁についての問題を知ることができてよかったです.
将来的にどこまで予測の精度は上がるのかな?AI気象キャスターの誕生も近い?(もうあるのかな?笑)

もう一つは,立正大の平田先生の発表です.
シンプルに自分の着目している豪雨事例の数日前に発生していた豪雨の解析だったので,どのように解析しているのか興味深く聞いていました.
前線強化の要因として地形の影響によるフェーンの効果を見ていたところは勉強になったな.自分の研究ではそこまで細かなスケールで見ていなかったので...
スライドも見やすかったし,帰ってから見直そうと何枚も写真撮っていたな(てか,発表のスライドっで写真撮っていいと思っているけど大丈夫...?外には出しませんので...)

ただ,個人的にはもう少し豪雨の研究が多かったらいいなと思う2日間でしたね.
その一方で,自分の研究分野とは異なることをたくさん学べたのはよかった!
(知識不足を痛感したけども...)

あと,今回はAFESというモデルを使ってみよう!という講習会もありました!
自分はうまくできなかったけど後輩が完璧に計算回せていたのですごい.
新しいものをすぐに取り入れることができる能力が欲しいです...笑

今回は以上かな.
今まで発表するのが普通だったし,発表するものしか研究集会は参加していなかったけど聴講だけでもいろいろ参加して知識を深めていくのは大事だと思いました.
後輩もたくさん参加していたので自分も含めてこれからの研究に何かつながるといいですね.

ではまたね.

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2024年度日本気象学会中部支部研究会@名古屋大学

実家からたった40分で会場に.帰省して母の味も思い出して感動…泣

お久しぶりです,M2の山田です.
今回は名古屋大学で行われた2024年度日本気象学会中部支部研究会に参加してきたことを書いていきます.
久しぶりに発表なしの聴講のみだったので,少し気楽に参加してきました.
今回も面白かった発表をいくつか.

1つ目は地学基礎で書かれている地球温暖化についてです.
全球の温暖化についての話は多くの教科書で書かれているけど,豪雨との関連や海洋の温暖化についてなど日本の周辺で特に起きている現象にフォーカスできている教科書が少ないことが驚きだった.
自分としては,日本における温暖化の影響もいいけれど,それだけにとどまらず,世界各地でどんな気象災害が温暖化の影響で起きているのかまで書いてほしいなと.
日本だけでなく世界の問題まで見ることのできる広い視野を持つ学生が増えてほしいですね.
(それにしても,立花先生出演のタモリステーションが学校の教材として一部使われてるとは.将来教科書に先生載りそうですね...)

2つ目は蜃気楼と降水粒子の研究です.
この2つはどちらもドローンを使っていて,気温や風を図ったり,雨粒を測定して研究をしていた.ドローンの操縦にも免許?が必要そうだし,難しい思うのにどちらも普通に使いこなしてすごい.地表面に低高度まではドローンで観測,さらに上空はラジオゾンデを飛ばして観測,という定時観測が各気象官署で今後できたりしないかなーと想像していました.
(問題は天候が悪い時のドローンの操縦ですかね?天候悪い時の観測値が特にほしいけど...難しい問題かもな...)
あとは個人的にドローンを操縦してみたいので羨ましいという気持ちもありました笑

ほかにも三重大から何人も発表していて,みんないい発表だった.
中間からみんな進んでいて焦りますね...

今回はこれくらいで.
実家から40分で着くのは最高だな,帰ってからも実家でのんびりできたし,美味しい母のご飯も食べられたし,いい2日間だった.

さて,次は異常気象研究会.
次回の地球日記をお楽しみに.
じゃあまたね.

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プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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