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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   
カテゴリー「観測」の記事一覧

新青丸KS-23-8航海

こんにちは、M2の佐野です。
先日6月18日~27日に新青丸に乗船し、伊豆小笠原海嶺周辺海域まで行ってきました!

観測目的は「伊豆・小笠原海嶺における乱流特性の実態把握および海洋深層・地震検知フロートの実証試験」ということで、海洋観測がメインでした。

今回私は乗船が2回目だったこともあり、船酔いも大丈夫だろうと油断していたのですが、初日はさすがにダウンしてしまいました。
黒潮流域は揺れるということを乗船前の自分に伝えたい...。
「アネロンを飲んでおけ!」と...。
ただ、黒潮流域を越えてしまうと梅雨前線の南側だったこともあり好天に恵まれ、海も始終穏やかでした。

観測項目は、
CTD/LADCP観測・VMP-X観測
乱流フロート
ゾンデ観測・高層気象観測
ハイドロフォン付き深海フロート
私自身初めて観測したものも多かったのでここで少し紹介したいと思います。

ゾンデ観測・高層気象観測
おなじみゾンデ観測。ただ三重大学の勢水丸と違って、自動放球というものがありコンテナで基本的には作業がすべて終わっちゃいます。放球時は写真右のようにコンテナの一部扉を開きます。楽!
 

CTD観測
こちらもおなじみのCTD観測ですが、今回は海嶺周辺海域にて4日間の定点連続観測を行いました。(ヨーヨー観測というらしい)
そして採水も行いました。揚水したCTDから水深別の海水を採水してそれぞれのデータ(今回は塩分)を調べます。海底の水(水深2000mほど)は冷たくて気持ちよかった~!
採水している様子と採水した海水を入れる容器採水している様子と採水した海水を入れる容器 
ここでCTDの小話をすこし。
昔は船で出た生ごみなどはそのまま海に排出されていたらしく、その横でCTD観測がされていたりして信用ならないデータがちょいちょいあったらしい。
どんなんや笑

ハイドロフォン付き深海フロート(MOBYフロート)
海底地震を検知すると自動で浮上してリアルタイムでデータを送信している。
→今回新たに3台投入したフロートは最新型で、CTD観測もできるようになったらしい!
自分が関わった航海のフロートが、今も太平洋を漂いながら健気にデータを送ってくれていると思うと、目頭が熱くなりますね。
写真右に見えるアンテナはCTD観測をするもので、とっても小さい!

現在観測中のものはリアルタイムデータがこちらのサイトで見られるよ。

乱流フロート
定期的に水深2000mまで潜航・浮上を繰り返し、乱流、水温、塩分等を計測できるもの。こちらはMOBYフロートと違って海に放流させた後回収しに行きます。
驚いたのが、フロートの回収!
回収する際は、フロートの緯度経度情報だけから探し出すのです!
↓左写真は乱流フロート、右写真はみんなでデッキに集まって、血眼になってフロートを探している様子。
双眼鏡を覗きながらフロートを探し出している様子
↓左写真中央をよく見るとフロートの旗らしきものが(クリックで拡大してみてね)!見ての通り大海原の中からフロートを見つけ出すのはなかなか至難の業である。右写真はボートを下ろして回収しに行く様子。


VMP-X観測
海表面から海底における微細な流動を観測する。今回は乱流フロートで得られたデータと比較するため、観測はフロート投入点とフロート回収前に、乱流フロート近傍で行いました。

VMP-Xの先端は毛細血管のようにセンサーが張り巡らされているらしく、とても慎重に作業を行いました。こちらの回収は、本体が大きく乱流フロートよりもスムーズに発見されました、ホッ。

今回の観測では3ワッチ制で、私は8-0担当だったのですがこの時間がいつも楽しみでした。というのも乗船した学生メンバーの中には、バイオロギングの研究や海洋、地震の研究をしていたりと多種多様で、自分の分野以外のお話を沢山聞けたり、同ワッチだったJAMSTECの細川さんや伊地知さんから海外での観測体験や裏話などわくわくするような話が沢山聞けたのです。(もちろん観測もしっかりしましたヨ)

この新青丸航海は、空きが出てたまたま参加することができたのですが、やっぱり観測って楽しいな!
今回の航海でお世話になった先生方やJAMSTECの皆さま、携わったすべての方に感謝です。お世話になりました。


おまけ。釣りをさせてもらった話。釣り自体初体験だったのですが、それを太平洋の船上でできるなんて、なんて贅沢な!(釣り上げることはできませんでしたが笑)
船員さんが釣った鯖をしこたまいただき、下船後すぐにヤマト運輸へ持って行き三重へ直送!
一週間分の献立に組み込まれました。おいしかったです。

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2年目の日本海と耕洋丸船員さんの雄姿

こんにちは、m2山中です。

先日2/24に下関に帰ってきた耕洋丸をお迎えに行ってきました。
その道中で、今年1月の日本海観測を振り返って思いにふける時間があり記事を書きました。せっかくなのでこちらにも投稿します。(写真提供:観測メンバの皆さん)

*写真はクリックで拡大できます*

2023年1月19日から31日に行われた「耕洋丸」の航海観測に参加しました。



この観測の目的は、ずばりJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)をはじめとした日本海での大気海洋相互作用の調査です。ラジオゾンデとXCTD(eXpendable Conductivity, Temperature and Depth)によって空と海の鉛直分布を同時に、高時間分解能で測る!というのが本観測の強みです。



◆この航海では、1時間毎の集中観測を3回実行しました。ターゲットはそれぞれ、①1/21に発生したJPCZ(終息期?)②1/24に発生したJPCZ(最強寒波)③1/27に日本海上に発生した胃袋型気圧配置(極前線またぎ)です。
それ以外の期間は、3時間毎または6時間毎の定時観測を行いました。
また、海洋構造を詳細に測るためのXCTD単独観測も実施しました。


◆満を持してやってきた10年に一度クラスの寒波。
2週間ほど前から強い冬型になることが世界中の数値予報モデルで予報されていました。
高まる期待と緊張!しかし観測チーム、耕洋丸の船員さん、そして陸上支援部隊は2年目ということもあり万全の準備とシミュレーションをすることができました。


◆②1/24に発生したJPCZ観測では、あと少し判断が遅ければだれかが波に攫われていてもおかしくないというほど危険な場面もありました。
時が経つにつれ、どんどんとJPCZが本領を発揮してきました。荒れ狂う海!叫ぶ風!波高は6mを超え、すさまじい暴風雪のなか1時間毎の観測を実行しました。



しかし、観測開始から18時間ほど経った頃には、素人や学生が船外に出ることが安全上難しい状況となり、もはや観測続行は不可能かと思われたそのとき!
一等航海士からのひとこと、「我々にやらせていただけませんか。」なんと船員さんだけで放球作業を行うことで、なんとか観測を完遂させようという提案でした。
激しい暴風雪のなか安全帯を装着しながら懸命な観測を行うこと36時間・・・!
やっとのことで獲得したデータを西川さんがさっそく船内で解析してみると、息をのむほど美しいプロファイルが取れていました。

◆この観測を成功させることができたのは、ひとえに耕洋丸の船員・学生の皆様の尽力があったからです。
また陸上支援部隊(川瀬さん・柳瀬さん・渡邉さん・栃本さん・春日さん)からの情報がなくては、あのような良い位置とタイミングでJPCZを待ち受けることはできなかったでしょう。

◆私は1年前にもhotspot2で実施した日本海観測航海に参加させていただき、修士論文でもその中で遭遇した現象に注目しています。
なぜ2回も乗船することになったかというと、日本海の不思議に憑りつかれているからです。
観測してみて改めて、あるいは初めて、違和感を覚えた昨年に続き、さらなる観測データを収集することで日本海の秘密を解き明かしたい。そんな思いで乗船を志願しました。

◆そこで目にした光景は、日本海から湧き出すあたり一面の湯気でした。
四方八方から押し寄せる湯気、まるで海全体が大きな温泉のよう。



これが雪雲の種か・・・!発生条件はまだわかっていませんが、冬の日本海の秘密をまた一つ垣間見た気がしています。

◆もう一つ、興奮したポイントは③胃袋型気圧配置観測です。
当初、本田仮説では下降気流があるはずなので海況は穏やかだろう、と予想していました。
しかし強風は一向に止まず、一体なぜ?という強い違和感と不安に一同は襲われました。
そんなとき、「ちょうどここは極前線付近だ。もしかしたらあたたかいSSTが風速を強めているのかもしれない・・・」と本田さんが思いつき、他のみんなも「そりゃ面白い説だ!やろう!」と息巻いて1時間毎の観測を決行しました。
するとSSTの急低下と同時に、驚くほど明瞭な風速の弱化が捉えられたのです。なんと!観測しながら新たな仮説を立て、それを確かめるという現場に立ち会うという感動体験でした。

◆・・・まだまだ語りたいことはあるのですが、長くなるのでここで留めておきます。
2023年の日本海観測は文字通りの大成功でした。その耕洋丸の船員さんのためにも一つでも多くの研究成果をあげたいと、下船後より一層かみしめています。

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東シナ海梅雨観測:かごしま丸の思い出

こんにちは、M2山中です。
7/3までかごしま丸という船に乗って東シナ海を観測していました。
今回はその航海記をお送りします。
※写真提供:鹿大のみんな(クリックすると大きく見れます)
※航海中のメモをそのまま載せているのでめちゃくちゃ長いです。




観測目的:
東シナ海での海から大気への水蒸気・熱エネルギー供給はいかほど!?
→梅雨前線や線状降水帯の大雨にどのような影響を与えている??


かごしま丸:
鹿児島大学の練習船。約1000トン。


乗船メンバは、
中村啓彦先生(鹿大教授)
仁科文子先生(鹿大助教)
松田和希さん(鹿大M2)
陶山拓さん(鹿大M1)
五島瑠希さん(鹿大B4)
高橋修平さん(鹿大B4)
山本大樹さん(鹿大B3)
井上遼樹さん(鹿大B3)
伊藤穂香さん(鹿大B3)
伊藤花凜さん(鹿大B3)
春日悟さん(三重大研究員)
私(三重大M2)
ほか、海技士プログラムの4年生です。


6/15 [鹿児島入り]
16日から積み込みをすると聞き、前日入り。
学校で仕事をしてから出発しようと思ったら、サーバに異変が!
同期の松田さん(三重大)といっしょに応急処置して、
ばたばたと津を出る。
22時鹿児島到着。


6/16[気象系測器積み込み設置]
ゾンデの受信機セットを積み込み設置。
鹿児島大学の学生さんがとても親切にしてくれて感動。
船に乗らない人もめっちゃ手伝ってくれた。
ほかにも、物品準備など鹿大のみなさんのホスピタリティがすごすぎて、感涙レベルだった。


6/17[海洋系測器積み込み・マスコミ取材]
係留計観測のための荷物積み込みを手伝う。
量が気象系の5~6倍あり、どれも重いものばかり。
クレーンで吊ってともデッキに乗せたものをウンウン言いながら汗だくで船内に運んだ。
午後は鹿児島大学の広報室とテレビ局の取材を受ける。
夕方のニュースで早速報道。うれしくて家族や友人に自慢した。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20220617/5050019077.html


夜は集中観測前の最終会議。
加藤さん、榎本さん、吉田さんからのGOサインを受け、
決行が決定。ただし全体的に南にずらす。


色々苦労もあったけど、やっと観測できる・・・!
遠足前日の小学生みたいに、わくわくしすぎてよく眠れなかった。


6/18[いよいよ出航!]
14時半と15時半、17時半と18時半にテスト放球&XBT
唯一の不安要素タイマーが成功し、満面の笑み。
翌日の集中観測への意気込みが高まる。


6/19 8:30 - 6/20 11:30[格子点集中観測決行]
予定通り8時半から1時間毎の3船同時観測。
ただし南→北へ向かう。


私は27時間連続でオペレータを担当。
びしょ濡れになって観測するみんなをカメラで見ながら、ブリッジで指示だけ出す。
とはいえ、航海士さんと相談して船の向きを変えてもらったり、
ゾンデのセンサ異常がないか等注意をはらうべきことはいくつかある。


同じ作業の繰り返しとはいえ、流石に集中力との闘い。
途中、
タイマーを開始したかどうか不安になる→結局セットしていた。
だったり、
90分に設定できるところを30分にしてしまった
だったりという凡ミスがあった。


また、1回だけ放球後に着水してしまった回があり、その格子点は欠損となった。
いちばん雨風が強い測点だっただけに、落胆は大きかった。


しかし27時間をやり抜いたときの達成感はすごかった。
これでもう何も怖くない、ボクらはやったんだ!とみんなで歓喜した。
私はただ泥のように眠った。








6/21 - 6/23[黒潮断面観測]
黒潮を横断してゾンデを揚げることで、直上大気はどの程度黒潮に応答し、
それが九州に降る雨にどれほど寄与しているのか?という観測。


奄美大島の西らへんで1.5時間毎にゾンデとXCTDをやる。
1班(私)と2班(春日さん)が6時間交代で観測して、端っこに着いたら休む。


1断面目、21日昼はかなりの大雨で、雷もゴロゴロピシャーン鳴ってたし、
最高にわくわくした!放球隊はびしょぬれになってかわいそうだったけれど笑
あとでデータを見てみたら、ダウンバーストを捉えたような感じで、
改めて良い観測になったなと感慨深い。T君の卒論に期待!


2断面目(昼)と3断面目(夜)はともに快晴だった。
おもしろかったのは、
・3断面目の黒潮側の海面水温は2断面目よりも1℃近く温かったこと。
 2断面目の黒潮側は朝測って、3断面目の黒潮側は翌日の朝方に測った。
 きっと昼の間に熱を蓄えたんだろうけど、1日でもこんなに変化が激しいってこと!
・気温も敏感に応答しているようだし、なんか風速も3段面面のほうが強い。
 風もなにか関連していたら面白いよね。


6/24[係留観測の準備]
ウインチへのロープの巻き付け作業。
間に観測機器を取り付けるので、シャックルやシーブルを付けておく。
アチチな日差しのなかの作業でみんなの体力が奪われる。


6/25 - 6/29[昼:係留計の回収と投入、夜:海底地形探査、切り離し装置の応答テスト、3D-ACMのしっぽ付け、ADCP電池交換、ADCPデータ吸い出しなど]


◆係留計の回収
①前年の野帳を参考に、前年係留計を沈めたポイントへ行く。
②切り離し装置に信号を送るハイドロフォンを10mほど海におろす。
③「切り離せ!」という信号を周囲100mに音波で送る。
④信号を受け取った切り離し装置の火薬が爆発して重り(JRの古レール:800kg)から測器を切り離す。
⑤海面にブイが浮かんでくるので、それを目視で見つける。
 方向探知器も一応あるけど、目視のほうがたいてい速いらしい。
 船員さんも、研究者も実習生も総動員で必死で探す。

⑥見つけたら、ボースンが漁具?みたいなやつで捕まえて、クレーンで吊って船の上に巻き上げる。
⑦ロープから測器などを外して洗う。


◆係留計の投入
①ブイ、ADCP、3D-ACM、サーミスターストリング、切り離し装置を並べる
②それぞれを「設計図」を見ながらロープの適切な位置につなぐ。
 シャックルやシーブルをかませながら、順番を間違えないように連結させる。


③ロープをウインチから少しずつ外していく。

④見送る、また1年後。元気でね!


◆海底地形探査
係留計を沈める良いポイントを見極めるために
海底の深さを見ながらウロチョロする。
急に深さが変わるようなところに沈めちゃうと、のちのち面倒なんだって。


◆切り離し装置の応答テスト
ハイドロフォンから切り離し装置へ向けてコマンドを送ったとき
正常に返事があるかどうかを確認した。
テストした切り離し装置の一つが音がめちゃくちゃ小さくて、使い物にならないということがわかった。
テストだけでも一苦労だったけれど、重要な行程だと思った。


◆3D-ACMのしっぽ付け
1年間海に沈める観測機器を
どうやれば外れないように接続できるのか、という勉強になった。
私は普段金具や工具には一切触らないので、毎度のことながら新鮮な作業だった。


◆ADCPの電池交換
まず新品の電池の検品をする。電圧をミニテスターで測り、14V以上であることを確認した。
次にADCPの蓋を配線をちぎらないように注意して開け、古い電池を取り出した。
ADCPってとても重くって、少し向きを変えるだけで一苦労。
新しい電池をケースにセットして配線し、本体に戻した。
作業中虹が見えて、すごく近くて綺麗だったなぁ。



6/30 - 7/1[CTDとゾンデ散発]
大陸起源の低塩分&栄養豊富な水塊が、
渦の切離を経て黒潮流域に取り残される現象を観測すべく、
CTD観測を2測線で行った。


結果からいうと、低塩分水塊はあった!
1測線目(西)では見えず、2測線目(東)にだけ有った。
低塩分水塊があるってことは、そこはお魚さんの餌場になる可能性や
直上の気象になんらかの影響があるかも知れない。
研究の展開が楽しみな観測だった。


かごしま丸のCTDルームはとても便利なように作られていて、
レールに乗ってて自動で部屋から出たり入ったりしてくれるし、
ドライラボから様子がよく見えるようになっている。
これは4代目かごしま丸をつくるとき、仁科先生がそう頼んだんだって。
ほかにも、お風呂の配置とか、学生の居室とか、
いろんな所に仁科先生のこだわりが組み込まれてるらしい。


採水もやった。仁科先生の授業で使うらしい。


途中ウミガメが流されているのを見た!
船との相対速度ですごいスピードだったから、写真は撮れなかった。


ステンレスマグをCTDの枠につけて400m深まで沈めてもらった。
きれいに六角形に凹んでくれて、実習生の子とおそろいだね♪って喜んでた。

ちなみに凹ますとアイスは結露はするし、ホットはアチチで持てなくなる。


最終日、なんとケルビン・ヘルムホルツ不安定がみれた!!
しかも夕日の上に出来ていて、最高に幻想的で美しい光景だった。
その直前にゾンデも揚げたから、解析してみたら面白いでしょうね。


7/2[台風お迎えゾンデ、おそうじと成果発表会]
台風が近づいているということで、中村先生にお願いして、
8:30にゾンデを放球して通報。(寛大。感謝!)
台風進路予測に貢献できたかな?
そのあとお世話になったかごしま丸のおそうじ。


午後は成果発表会。
春日さんは格子観測、
私は黒潮横断観測、
中村先生は係留観測、
仁科先生はCTD観測について
早速解析結果を実習生や船員さんに向けて発表した。
航海中初めてサイエンスの話ができて、楽しかった。
係留観測の結果が今後も楽しみ。


夜はみんなで大富豪して遊んだ。
ぜんぜん勝てなかったけど、みんなと遊べて楽しかったな。


7/3[積み降ろし、そして別れ]
積み降ろしは大雨。なんでやねん。
ほとんどを海に沈めてきたとはいえ、やはり荷物が大量。引越し業者の気分。
16日間お世話になったみんなに別れを告げる。
みんな気が利いて、おもしろい子たちで、
助けてくれて、仲良くしてくれて、ほんとうに、ありがとう。
たくさんお話できて楽しかったなぁ。忙しさと楽しさが相まって、あっという間だった。


船員の皆様にも、心からの賛辞と感謝を送りたい。
皆様のおかげで、すばらしいデータが採れました。
ありがとうございました。


午後、鹿児島を出航する新青丸に会いに探しに行ったら、
もう船出したあとだった。

拍手[7回]

勢水丸2213航海@東シナ海・黒潮上

船の縦揺れをジェットコースターのように楽しんでいたのは1時間だけ。あとは耐える日々…
お久しぶりです。
卒論と院試で充実した日々を過ごしている(追われているの間違い…?)学部4年の山田です。
今回は新学術Hotspot2、線状降水帯の予測精度向上のための4隻同時観測に三重大練習船「勢水丸」に乗船し、観測してきたことについて書いていきます!ただ10日間(6/15〜24日)と長い航海だったので、
【初日〜3隻同時観測前夜】,【3隻同時観測】,【3隻同時観測後〜最終日】の3パートに分けますね。
【その前に、まず知ってほしいこと】
勢水丸に乗船した観測メンバーは
立花先生、新潟大の安藤さん。
学生は竹端さん、天野さん、佐野さん、自分。
テレビ朝日から記者の川崎さん、カメラマンの古川さん。計8人です。
8人で観測?いや、カメラマンと先生はワッチに入れないので6人。→8時間担当・4時間休憩
このワッチで10日間、かつ19~20日にかけて24時間観測??想像してごらん.他の船の記事と比較して.(学生4人ともガッツリ運動部経験者の体力オバケだったことが乗り越えられた理由ですかね笑)
【初日〜3隻同時観測前】
15日の10時前に出港!空は蒼く澄み渡り、海は穏やか、なんてことはなく、曇天のなか船旅は始まりました…。
伊良湖水道を越えてから意味わからんほど揺れましたね。先輩2人ダウンしてましたし、あんなにゆれる経験はないと思いますし、もう嫌です。本当に…。
なんとか揺れも落ち着き、観測できるようになったのは16日の夜。それまではご飯食べて揺れに耐える生活が続きましたが17日に以降は揺れにも慣れ、ようやく観測開始!

〈デッキ〉
まず放射温度計で空と海と温度を測り、バルーンの準備を始めます。ここで大変だったのは圧力計の示す値が注入したら変化することが何度かあり、そこまで信用できなかったので、バルーンの大きさとヘリウムの注入量の関係を経験で覚え、それを頼りに調節していたことですね。
〈オペレーター〉
ひとことで言えば慣れたら早いけど、慣れるまではやること多すぎ!って慌てていました…。ゾンデ点検、データ安定しているか、放球後はXCTDの準備、同時に野帳も。しかも1人で。自分は慣れるまで時間かかりましたけど、先輩や安藤さんはすぐに慣れていたのでかっこよかったです!
雨の中、風のなか、深夜2時半、どの環境でも放球できるように3時間観測もしましたし、ひと通り覚えて、24時間観測前には学生たちで考えた観測ルーティンで練習したりと成功させるための準備を念入りにしていました!ここに関しては抜け目なくできたと思っています!
〈想い出〉
・初見です,野生のイルカ,群れの姿
・イリジウム,知らない間に,40万
【3隻同時観測】
・19日8時半、ついに三重、長崎、鹿児島大の3隻による「3隻同時格子点観測」の始まり始まり。
陸上支援から届いた予報に合わせて雨雲に当たるように調整したことで、がっつり雨雲に的中!特に前半は雨が強く降るところ、風が急変するところを観測できたと思う!当時は他の船のことよりも自分が失敗しないことだけを意識していたかな。天候の良し悪し関係なくずっと集中していたと思う。デッキかつ電文担当だったので移動が大変でしたね。(この辺りも体力オバケで乗り切ったかな?笑)
後半は前半に比べて天気は落ち着いていたが、夜間の観測であることくらいは気にかけて、あとは問題なく観測できたかなと.
そして最終地点の放球も成功させ、24時間観測全地点成功という見事な結果を叩き出せました!(観測メンバー基本的に6人!ここ重要!笑)
〈想い出〉
・豪雨時、観測中は、幸運時
【3隻同時観測後〜最終日】
・無事、24時間観測を終え、気も張っていたこともあり、疲れからかその日の夕方までは熟睡してましたね。回復後は雨雲を求めて移動し、定点観測を宇治群島という聞いたことない場所で行いました。ただうねりがひどく、ここで航海中最大の揺れとなる左に30度傾き,先輩のパスタはひっくり返り、ディスプレイの落下にやって角がかけるなど、初日と同じくらい揺れていましたね。ただ、そこは人間の進化ですかね、揺れの適応能力が全員向上しており、死んだように倒れている人はいなかったと思います。
その後、逃げるように群島を離れ、夏至の夕焼けに感動し、屋久島バックに記念撮影やゾンデ放球も行いました!CTD観測も行い、ゾンデ観測もオペレーターを担当しまくって、デッキもオペレーターも完璧になれたと思います。

〈想い出〉
・3・2・1,放球・離した..,「あ゛~」響く
・打ち上げだ!,飲酒たったの,30分


【まとめ】
はじめに,事前準備から陸上支援をしていただいた気象庁の職員の方々や各大学の研究者・学生の方々,各船の船員さん・観測メンバー全員が一丸となり,このプロジェクトに取り組んだことが世界初の観測を成功させることができたというのは言うまでもありませんが,これらすべてのサポートがなければ観測成功させることは難しかったと思います.改めて関係者のすべての方に深く感謝を申し上げます.大変お世話になりました.

そして大切なのはここから.この観測に実際に乗船した経験を忘れず,得たデータの解析もできる限り参加していきたいと思っているので,観測して終わりということがないように気を引き締めて研究を続けていきたいです.

卒論・院試・予報士試験・シンポジウム・学会...充実してますね!!!
頑張ります!(体調だけは気をつけます)

今回の観測の映像がテレビ朝日の「スーパーJチャンネル」にて放送されました!YouTubeでも視聴できますので是非ご覧あれ!
URL:調査船に密着取材 見えてきた線状降水帯の発生メカニズム カギは黒潮に…(2022年7月20日)

拍手[4回]

梅雨観測(念願の勢水丸航海)@東シナ海・黒潮上

おばんです~
陸酔いから解放されたものの,今度は夏バテ気味.M1天野です.

615()24()に,梅雨観測を行ってきました.

梅雨前線・線状降水帯の観測に加え,この観測では取得したデータを随時気象庁へ通報も行いました.
自分たちで取得したデータが,リアルタイムで予報値に組み込まれ,予報の精度向上に活かされていくなんて…今振り返ってもすごいことだなと改めて感じます.

また,長崎大の長崎丸,鹿児島大のかごしま丸,三重大の勢水丸の
3船が,列をなし,同期しながら高密度観測を行うという,前代未聞(!?)の観測も行ってきました.

私は,三重大勢水丸のメンバーとして参加.
勢水丸は,コロナ禍で乗船人数が制限されているため,他の船よりも少ないメンバーで奮闘してきました!
出発前は人数が少ない分,大変な観測になるな,しんどいかな…と思っていたものの,航海中・後には「少数精鋭部隊だからこそ頑張れたな」と何度も思いました.

1人1人が観測のプロになって帰って来れました!(嬉)

乗船中ちまちま書いていたメモ書き日記を記します.

 
---------------

14()
前日の積み込み作業を行いに,勢水丸へ.
荷物の積み込み・機器類の設置・回線の確認等を行った.
外はどしゃぶりの雨,風が強い.
明日は低気圧通過に伴って,海が荒れる予報らしい.

   

15()
いよいよ出発!抗原定性検査,全員無事陰性.
船に乗り込む前にきちんとアネロン服用.出港直後は元気.
ったが,伊勢湾を出るあたりから徐々にグロッキーに.
予報通り低気圧のせいで海が大荒れ.(20度近く揺れていたらしい

初めての伊良湖水道,楽しみにしていたのに…
全然動けないし,まともな食事が取れない.
(この日は生きるのに必死でした)

16()
海は落ち着いているみたいだが,体がまだ船になれていない.気合いを入れればそれなりに起きて活動できるものの,ミンティアとガムが欠かせない.

黒潮上を航行中.午前中に3度観測.勢水丸はオペレーター1人,放球隊3人という人員配置.
ゾンデ放球→バケツ採水→XBT/XCTDの流れや,巻下器を使用した放球の仕方を確認.

1回目の際にイルカの群れが見れた.2回目にオペレーター1人で挑戦,てんやわんやしないように11つ確認しながら.本番ゾンデと予備ゾンデを同時進行で準備するとなると,だいぶ忙しい,早く慣れたい.

午後は
4回観測,繰り返しやったことでオペレーター・放球隊どちらもやれる自信がついた.

  

20:00〜ワッチ開始,6時間ごとの観測を行う予定.
最初の放球(20:30)をしっかり成功させられた&気象庁への通報もばっちし.

←通報時の様子


17()
早朝,イルカたちが船と一緒に泳いでいる様子が見れた,船が走るときにできる波で遊んでいるらしい.
朝それなりに食欲がある,お粥が量食べれるようになった.

早朝に屋久島付近を通過しトカラ列島付近に.しばらくここにとどまる予定.
まとまった雨が降りそうということで,夜20:30〜翌朝8:30までは3時間観測に.
ここまで,寝たり食べたりがまともに出来ていないので,体力的にだいぶキツい.

 

18()
8:306時間観測に戻る,今日は一日海が穏やかな日だった.
揺れにも慣れてきたし,食欲も出てきた.普通のご飯をいっぱい食べられるようになった.
船に乗ってから,毎日魚を食べている.朝食は必ず焼き魚が出る,とても贅沢.

ブリッジにも長時間いれるようになったし,CTDのオペレーターやブリッジ野帳の記入もできるようになった.

 

明日の集中観測が予定通りの時刻から実施されることが決定.
14:30の観測後,全員で具体的な流れを確認.高密度観測を模した練習ということで,19:30/20:30/21:30と、1時間ごとに計3回観測を行った.
穏やかな海・ほぼ無風という状況で「嵐の前の静けさかな?」と思った.
 
・暴風雨の場合でも決めた流れであれば問題ないこと
ハプニングがあってもある程度であれば取り返しがつくこと
・流れをきちんと守れば予定時刻どおり放球、通報を行うことが可能であること

が確認できた.全員で共通認識を持てたことで更に自信がついた.
今晩は深夜2:30放球はなし,明日に向けて全員早めに休むことに.

  tachi ballon 2213航海ver.(巻下器もついてる)

船はトカラ列島付近を離脱し,3船同期高密度観測の最初の地点へ向かっている.


19()
8:30~高密度観測スタート.
長崎丸,かごしま丸に乗っている三重大メンバーも,一緒に観測しているんだ…!と思うと,なんだか更に頑張れる.

最初の6回が無事終了.順調に進んでいる,インターバル走をしている感覚.(11回必死なので記憶があったりなかったり)

オペレータとして入るときは,1人での作業のため地味に緊張する.
観測と観測の間の時間は体力温存のために横になって休憩orご飯を必死に食べる.

天気がコロコロ変わっている印象,激しい雨が降っていたかと思えば,ピタっとやんだりもする.海面水温の測定結果が面白い.

 


20
()
朝5:30~最後のround.自分がオペレータとして入ったときに,ちょっとしたトラブルもあったが,落ち着いて対処できた.ラスト1回は,学生4人で放球.


最後まで失敗無く無事やりきれてホッとしている.
お昼の「手こね寿司」(三重県名物)が本当に美味しかった,最高のご褒美.
午後はぐっすり寝た.

 

20:30〜観測再開.
夜みんなでトランプをし,ビールで乾杯.うま!
 

21()
宇治群島付近に停泊中.昼間は3時間観測.

 

1時間観測と比べると圧倒的に余裕があるので「え,こんなに休んでいいんですか?」となる.
船は午後から屋久島付近へ移動.今日は夏至,夕焼けをコンパスデッキからみんなで見た.

  
 


22
()
種子島・屋久島付近で観測.
 
屋久島をバックに放球した,映えますね~
放球時の様子

黒潮上だから?晴れているから?か蒸し暑い.雲が少ない空.
先日までの荒れた海はどこへやら.おだやかな海.

その後,種子島・屋久島の間を抜け,17時頃黒潮にのった.
帰りは黒潮にのって,ピュッと帰るぞ~
離脱時の様子

3時間毎観測を行っている.相対風速がほぼ0m/s(ラグランジュ的に観測を行っていた…!)
今日も夕日がきれい.20:30の放球後,コンパスデッキから星を見た,天然のプラネタリウム.

 

23()
引き続き3時間毎観測.今日もすごく暑い.

↑ラスト放球前に,個人個人の記念撮影会をした.
 みんなキメキメ&ノリノリ

 

14:30に最後の放球.
無事最後までやりきれてホッとしている.
片付けにてんやわんや.15:30頃に潮岬通過.

 

24()
8:30,松阪港へ帰港.
満足の行く観測をして帰って来れたことが嬉しい!

 


---------------


以上がメモ書き日記全文です.

立花先生をはじめ,
気象庁の方々や簡潔な情報を届けてくださった陸上支援の皆様
安全第一で航行してくださった船員の方々
荒波・雨風を共に乗り越えた勢水丸観測メンバー
準備から片付けまで一緒に頑張ってくれて送り出してくださった研究室メンバー

全ての方々と共に,無事,世界初(!?)の観測を成功出来たことを本当に嬉しく思います.
改めて関係者の皆様に深く感謝申し上げます.

長崎丸・かごしま丸のデータも合わせたらどんな様子が見れるのか...
ワクワクしますね.
また,現場での観測,実際に体感することの重要性も感じました.
百聞は一見にしかず.

また,
初日はグロッキーすぎて,動けない自分が情けなくて本当に絶望に暮れていましたが,徐々に船での生活に慣れていき,「人間の適応能力ってすごい」と身をもって感じました.

また機会があれば観測に行きたい!
そう思えるほど,実りある10日間になりました.

今回はこのあたりで.

写真提供:安藤さん,竹端さん,佐野さん,山田さん

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プロフィール

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三重大学 立花研
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非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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