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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   
カテゴリー「観測」の記事一覧

長崎丸・鶴洋丸航海@東シナ海

航海を終え、三重に帰ったらすぐに梅雨明けしました。
ベストなタイミングで観測できましたねぇ・・・。

こんちゃ!
M1の山本です。

今回は、6/18~22の長崎丸航海と6/22~24の鶴洋丸航海についてお話しいたします。

◇長崎丸(6/18~22)

こちらは、自分を含めて4人の学生が立花研から参加しました。
自分の初めての航海観測は勢水丸に乗るものだと思っていたのですが、
今回私が乗ったものはそれよりも大きな長崎丸でした。

3ワッチ制のもと、私は8-0ワッチ(8時~12時と20時~24時)になりました。
このワッチでは、万田先生がエキスパートとなり、
XCTDのオペレーターはほぼ任せっきりになってしまいました。
(万田先生、すみません・・・。)
私はワッチ長でしたが、しっかり仕事できてたかな・・・?

他のワッチでは天気が悪く荒れた時間もあったそうですが、
とにかく我々のワッチは穏やかな天気の時が多く、これは本当に梅雨期観測なのかと
思うほど天気の良い時もありました。

観測を行っていない時間は、他の大学の皆さまと交流を行い、
同じワッチではない人とも仲良くなることができました。

今回の長崎丸の観測での印象ですが、院生以上よりもどちらかというと学部生
の活躍がすごくて、まだまだ負けてられないなと思うことばかりでした。

◇鶴洋丸(6/22~24)

長崎丸での観測が終わり、三重港(長崎にあるけど三重)に着岸した22日。
観測機器や荷物などを長崎丸よりも二回りも小さい鶴洋丸に積み込み、
長崎丸メンバーと別れて出港しました。

鶴洋丸では観測メンバーは9人で2,3人一組のペアワッチが組まれました。
また、長崎丸では海洋観測でXCTDを行いましたが、鶴洋丸では天候の悪化が予想され、
五島列島の中通島にある有川湾での定点観測になったため、水深が浅い海の測れるSmart-ACTで海洋観測を行いました。

ゾンデ観測は3時間ごとで4~5人ですべての観測を行ったので、オペレーター隊も一人で
行いました。
定点観測のラスト2回は、ヘリウムも余っていたので通常使っている100gの気球ではなく、
350gの気球でラジオゾンデを揚げました。

通常時だと対流圏最上部までぎりぎり届くくらいで気球が破裂し、落下していくのですが
350gの気球を使用するとなんと高度29kmの成層圏まで届き、揚げてよかったなと思いました。

また、観測とは別のお話ですが鶴洋丸はご飯がとてもおいしく、有川湾での定点観測時に船員さんが釣ってくれたお魚の刺身をお裾分けしてもらいまして良い思いをしましたねぇ・・・。


鶴洋丸は揺れるぞ!といろいろな人から脅されていましたが、停泊しているとき”は”揺れませんでした。
観測の終盤、低気圧の接近が予想されたため予定よりも早く切り上げて、長崎市沖へ戻ることになりました。そのときの揺れが半端じゃなく、酔いましたね。

食べたものの中身がすべて消えてしまいましたが、命からがら翌朝に三重港に無事接岸・・・。

約1週間の観測航海でしたが、いろいろな思い出ができました。
この場を借りて、この航海に連れて行ってくれた立花先生と携わった全ての皆さまに厚く御礼を申し上げます。

ブログ読んでくださってありがとうございます。

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長崎丸航海@東シナ海

こんにちは、B3の舩橋です。

今回は、6/18~22に実施した長崎大学の練習船・長崎丸の東シナ海観測航海について投稿します。

この観測は気象庁などと共同の研究で、多数の観測船で梅雨前線の直接観測を試みるという非常にスケールの大きなプロジェクトです。私が乗船した長崎丸も全国の様々な研究機関から研究者・学生が乗船していました。私は少なくとも長崎丸の乗船者の中では唯一のB3で最年少。このような大きな観測にB3で携わる機会をいただけたことを感謝しながら観測に臨みました。



〇観測準備(~6/17)
観測船ではラジオゾンデをはじめとする大気・海洋の様々な観測を実施します。ラジオゾンデは5月の潮岬ゾンデ練習会での経験や気象庁・メーカーの協力を得て、先輩方にマニュアルを作成していただきました。このマニュアルはミスが起こりやすい細部まで丁寧に記述されており、観測成功に欠かせないものとなりました。
また、長崎丸で使用する三重大学の気象観測装置の事前点検にも立ち会いました。
自分にとっては初めての本格的な観測だったため、こうした観測前の様々な準備を間近で見たり携わったりすることができたことも貴重な経験になりました。

観測前日、長崎丸では観測機器の設置作業がありましたが、事前の入念な準備と晴天に恵まれたこともあり、スムーズに行うことができました。


〇航海中(6/18~6/22)
観測は12時間を1ワッチあたり6人の3ワッチ制で回す形式でした。私はゼロヨンワッチと呼ばれる0時~4時、12時~16時の担当となりました。ゼロヨンワッチは他のワッチの時間帯と比べてなぜか雨や風が強まることが多く、難しいコンディションでの観測となることがありましたがやりがいも多くありました。

観測はラジオゾンデ放球のタイミングの指示など全体を統括するゾンデオペレータとラジオゾンデを実際に放球するバルーン隊があり、バルーン隊の中にはさらに海洋の状態を調査するXBTの観測担当とそのオペレータ担当などワッチ内で様々な役割があります。私は4泊5日の観測航海の期間中にほとんどのポジションを経験させていただき、特にゾンデオペレータは1人でも難なくこなせるほどの回数を経験させていただくことができました。

また、今回の観測では他大学の方とたくさんのお話をすることができたこともかけがえのない経験の一つになりました。乗船者は全員が私より年上ではありましたが観測の合間や食事の時間、自由時間でのカードゲームなどで皆さんがフレンドリーにお話してくださり、本当に楽しい時間を過ごせました。今回観測でご一緒させていただいた先輩方とまたお会いできる日がもう今から待ち遠しいです。



三重から1000キロ近く離れた四方八方見渡す限り海が広がる船からの観測は非日常そのもので、しんどさをはるかに上回る楽しさと充実感を覚える観測でした。改めて、これほど大規模な観測に参加する機会をいただけたことをうれしく思います。
この観測では准教授、研究員、博士課程、修士課程、学部4年生と様々な立場の先輩方と交流でき、
瞬時に得たデータを解析する技術を見たり、先輩方のアドバイスを伺ったりと、尊敬することや今後の人生の参考になることが本当に多くありました。私は春から研究室に配属されたばかりでまだまだ勉強すべきことだらけですが、今回の観測で出会った先輩方を目標に、今後も知識や技術を積み重ねていきたいと思います。そして、数年後、私と同世代やその下の世代が観測の中心となった際に、この観測に参加した者としてこの経験をしっかりと伝え、引っ張っていけるような人材になれたらと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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長崎丸航海@東シナ海

みなさん、こんにちは!M1の恒川です。


6/18(土)~6/22(水)の5日間、長崎大学の所有する長崎丸に乗船して東シナ海上で観測してきましたのでその模様をお伝えします。

長崎丸は全長68.93mのとても大きな船で、乗船中の揺れが少なく、ほとんどの時間を船酔いせずに過ごすことができました。今回が初めての乗船観測だった僕には体調面でとてもやさしい船でした。乗船した作業人数も多く6人3ワッチ体制で、自分は4-8ワッチのワッチ長を務めたため、より緊張感をもって臨みました。

ゾンデ放球ではオペレーター2人と放球班4人に分かれて作業を行いました。オペレーターの役割は放球するゾンデの良不良点検とタイマーの設定、放球タイミングの号令です。放球した瞬間にその時の気象要素を野帳に書き込むため、一番あわただしくなっていました。その後、順調にデータが取れたら、気象研に送る電文の作成・送信を行います。これが今回の観測における一連の流れになります。

放球隊はバルーンを膨らませて放球可能な状態に準備し、合図とともに放球することがメインの仕事です。しかし、放球後すぐXCTDによる観測を行っていたため、バルーンを抑えるのを乗船実習生に手伝っていただくなどしていました。オペレーターと比べると短い時間でたくさんの作業を行う必要があり、少しの遅れがより全体に響いてしまうと感じました。

いろいろな大学の方々ともたくさんお話ができ、楽しい航海でした。

とても貴重な機会を下さった立花先生、長崎丸の観測代表者である長崎大学の滝川先生、航海の安全と観測への多大なご協力をしていただいた長崎丸の乗組員の方々、他のこのプロジェクトに関わっているすべての皆様に感謝いたします。


それでは

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長崎丸航海@東シナ海

こんにちは,B4の大橋です.

 

618日から22日の5日間にかけて東シナ海の観測に参加してきましたのでご報告.

 

ついに観測航海に参加することが出来ました!

 

コロナの流行と重なり,3年生であるはずだった4泊5日の観測実習がありませんでした.

そのため,この観測に参加するまでは船上でラジオゾンデを放球するために必要な準備や知識が十分とはいえなかったです.

 

今回の航海では,

 

「ラジオゾンデの放球のオペレーションを一人でできるようになること」

「ゾンデ放球までのデッキの仕事を覚えること」

 

を目標に臨みました.

 

さて,長崎丸に乗った感想ですが,,,,,,とっても過ごしやすかったです.

 

3年前に竣工した船で船内がとても綺麗でした.また船自体が大きいので揺れが小さくまったく酔いませんでした.

 

 

今回の観測では,3ワッチ6人制で航海士を目指している長崎大学の学生の方も協力してくださり,ゆとりがありました.

 

また,僕が属した4-8ワッチには研究室の大先輩&観測のプロである西川さんがいらっしゃったので心強く,嬉しかったです.

 

全体を通してだいたい40発くらいラジオゾンデを放球しました.

 

他の観測航海と比べて今回の観測では,ラジオゾンデを放球する回数がとても多く,皆がゾンデマスターになったと思います.

私も一人でオペレーターができるくらいには成長しました.

 

観測航海中は電波が届かず,携帯電話が使えませんでした.

 

そのため,今回の目的である線状降水帯が発生しそうな状況であるのか,梅雨前線がどのあたりにあるのかがスマホで把握できません.

 

毎日,気象庁の方や陸上から支援してくださっている方から色々な種類の高層天気図が送られてきました.

 

その予想天気図をみながら先輩や後輩と大気場の状況を把握をするのが楽しかったことの一つです.

 

空いた時間には他大学の方とボードゲームや雑談をして仲を深めました.同じ気象学を学ぶ他大学の同世代ということもあり,とても刺激的でした.

 

今回の観測では,自分自身を非日常の場に身を置くことで,新鮮な気持ちになり,今までの学生生活を振り返るいいきっかけとなりました.

 

研究室に閉じこもっていては経験することができないことがまだまだたくさんあることに気づきました.

 

また,今回の航海も今の研究室に属していたから参加できたので,とても恵まれた環境にいることを再認識しました.

 

今回の航海・観測を成功させるために携わってくださった全ての方々と機会をくださった立花先生に感謝申し上げます.

 

 

私自身ラジオゾンデ観測に自信がついたので,これからも観測航海の募集がかかってきたら積極的に応募していきます

 

 

ps. 航海中の写真は許可が下り次第あげていきたいです

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ゾンデ練習会@潮岬

ゾンデ練習会@潮岬

こんにちは!4月でB4になりました,平賀です.

先日,蒲郡から津まで小型ゴムボートを運転して,伊勢湾を横断してきました.伊勢湾,地図で見ると小さいですが,実際はかなり広い.伊勢湾の真ん中辺りまで来ると経験したことない孤独を感じます.それでも,自然を肌で感じると楽しいものですね.

それでは本題に移ります!
書くのがだいぶ遅れてしまいましたが,5月11日,12日に潮岬の京都大学の風力実験所でラジオゾンデ練習会が行われました


5月11日

まず,南紀熊野ジオパークセンターにてデータ解析についての自学自習を行いました.普段は,Fortranを使って解析をしているのですが,陸上支援では,python,metpy,awkを使います.metpyを使って図を書こうとしましたが,エラーがかなり出てしまいました.陸上支援をする頃には一通り行えるようにしたいです.
metpyはコマンドプロンプトを使わずにコマンドが打てたり,実行するのが簡単で使い勝手が良かったです.プログラミングの使いやすさとしてはFORTRANより断然pythonだそうで,これを機にpythonへの移行も考えてみても良いかもしれません.

次に潮岬風力実験所にて他の班がゾンデを上げているところを見学しました.他の班の一発目は風にあおられながらのゾンデ放球でした.ゾンデは無風だと真上に向かっていくのですが,強風のためゾンデが地上に対して30度くらいのところで糸を引っ張りながらウロウロしています.これだと糸を放すタイミングが難しく,残念ながらゾンデが木に引っかかってしまいました.
今度はヘリウムガスの量を増やしたところ,上手く放球することが出来ました.


5月12日

この日は自分たちの班がラジオゾンデを上げました.僕ら立花研の学生はゾンデ練習会に来る前に,ゾンデ放球のソフトを扱う練習をしていたので,他大学の学生にソフトの使い方を教えることができました.教えることで自分の学びになるので良かったと思いました.

この日一番おもしろいと感じたのは,ラジオゾンデから送られてくるデータを見て,気象場について他の学生と議論したことです.高度が上昇するとともに風向が時計回りに変化していて,これは暖気移流だねと言ったり(この日は雨でした),持ち上げ凝結高度や自由対流高度や雲頂の高度についてこうじゃないかと言い合ったりしました.
練習で上げたゾンデではありますが,実際の観測データを見て議論するのはおもしろいものです.僕は梅雨期の観測には行きませんが,今度乗船する機会があれば観測データについて意見を言い合ってみたいなと思いました.


それでは今日はこの辺で,最後まで読んでいただきありがとうございました.


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三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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