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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   
カテゴリー「学会」の記事一覧

ACM(日中韓気象学会)2024@つくば

こんにちは.M2の滝川です.
今回は11月18日から20日まで,つくばで開催された「2024年 日中韓気象学会」について書きます.

前日に同じ場所で日本気象学会もあったので,その流れで参加しやすかったというのもありましたが,国際学会に参加できるチャンスはそう多くないと思い,思い切って参加を決めました.
今回の学会ではポスター発表と聴講を行いました.発表テーマの幅は広く,気候変動からメソスケールの事例まで,日本の気象学会と同じような構成でした.ただ,中国や韓国の事例紹介などは普段あまり触れることがないので,新鮮で面白かったです.

私自身はポスター発表をしたのですが,これまで国際学会といえばJpGUくらいの経験しかなく,今回はそれ以上に海外の方が多く来ていて,発表に立ち寄ってくれた方もほとんどが海外の方でした.英語での発表と質疑応答はたどたどしかったのですが,なんとか伝えようと頑張りました.とはいえ,「伝わっていたかな……?」と不安になることも多かったです.何人かの方に「論文にしていないのか?」と聞かれたのが印象的で,自分の研究をちゃんと形にしなきゃなと強く感じました.
それと,今回はレセプションもあり,そこで留学生の方と話す機会があったのですが……自分の英語力のなさを痛感しました.会話するときに簡単な単語すら出てこなかったです……ショックでした.それが悔しくて,帰ってからすぐ英語学習アプリを入れて,今は毎日ちょっとずつ英語を勉強しています.
国際学会に出るのは緊張もありますが,実際に参加してみるとたくさんの刺激がありました.研究を通じて,国内外関わらず多くの人とつながっていけたらいいなと思います.次に参加するときは,もう少しスムーズに英語でやりとりできるようになっていたいです.

今回はここまでになります.読んでくださりありがとうございました.

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気象学会2024秋季大会@つくば国際会議場

最近暖かい日が増えてうれしいです.新M2の滝川です.

新年度を迎えましたが,前年の書ききっていないイベントが大量に残っているので懐かしみながら書いていこうと思います.

 

ということで今回は2024年度秋季気象学会に参加,発表を行ってきたのでそれについて書いていきます.

 

秋季の気象学会は口頭の発表時間がとてもタイト!発表するときも聴講するときも余裕がない.自分の発表ではそれに加えてパワーポイントの設定ミスがあり,うまく発表することができず...ミスに焦ったまま質疑応答まで向かってしまい,質問の意図を理解しないまま答えてしまっていました.本当に後悔しかないです.この経験から,次の発表からはパワーポイントの確認をよりしっかり行うようにしています.

聴講しているときは内容を把握するために要旨集とにらめっこしていました.学会前にどんな発表があるか,プログラムなどの予定表はきちんと把握しておいた方がいいですね.ですが,発表時間がタイトだからこそ様々たくさんの研究発表を聴講することができたので,興味を広げるという意味ではよかったかなと感じています.

 

また,ポスター発表や夜の研究会は発表時間に余裕が持てる分内容を深く知ることができたのでとても印象深く残っています.特に気候形成・変動気候研究連絡会の古気候研究のお話は今でも鮮明に思い出せるくらい面白いお話でした!

 

福井県水月湖の古気候データのお話では,何より印象的だったのは,発表者の方(一昨日データが完成したてほやほやだったそう)自身がものすごく楽しそうに話していたことです.「年縞(年功)から何がわかるか」だけじゃなくて,これまでの研究の流れ(論文ができた後や再掘削の話)も全部熱を込めて話してくれて,聞いているこちらまでワクワクしていました.掘削では,隣も掘ってサンプル抜きのリスクを防いだり,顕微鏡を鞄に入れて飛行機で解析したりと,全身で研究している感じがひしひしと伝わってきました.また,もう一つのデータ同化のお話では,1836年からの最長の大気再解析データの作成について聴講しました.過去の気象観測データについては古文書の内容なども使用しているらしく,どんなものでも気象に活かすことができるのかと感動しました.

この連絡会から,自分の研究についての目の向け方が変わったような気がしています.発表会などを見据えて短期的な結果ばかり求めていましたが,もう少し長期的な目の向け方をして,一度の失敗でも焦らないようにしようと感じました.

 

後悔が残ったり,ワクワクするような発表を聞いたり,どんな経験も糧にして今後も頑張っていこうと感じる学会でした.

読んでくださりありがとうございました!次回は気象学会直後に開催されたACMについて書いていきます.

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AGU24@Washington D.C.

みなさん、こんにちは!M2の平賀です。
 
12月09日から12月13日にかけてアメリカのワシントン D. C. で行われた、AGU24に行ってきました!僕が参加したのは、前泊も込みで7日から11日まででした。とても密度の濃い5日間を過ごせましたので、今回はAGUについて日記を書いていきます!
AGUで発表することは、M1の時からの目標でした。歴代の先輩方や一つ上のりょうさんやみくさんがアメリカへ行っていたのを見て、自分もそうなりたいと思っていました。
自分の実力の2段階くらい上のことな気がして、発表するかどうかギリギリまで迷って、7月末の締め切り1時間前に申し込みました。それから12月まで、投稿している論文の修正作業に追われながら、満足するくらい発表練習や準備できずに出国当日を迎えました。
 
AGU24@Washington D.C.
 

ものすごい熱気でした!とにかく会場が広い!人が多い!で会場についた瞬間テンションが上がってきました。昨年はサンフランシスコですが今年はワシントンでした。



AGUのモニュメント前!

自分の発表
 
僕の発表は初日の午前で、「Atlantic Climate Variability and Change: Mechanisms, Predictability, and Impacts」のセッションでポスター発表をしました。10時半から12時までポスターの前にいました。
最初に来てくださったのは、大西洋の大気海洋相互作用の研究をしている方たちでした。僕の研究は、秋の熱帯大西洋の対流活動とその直下の海面水温(SST)が関係ないことを主張していますが、それについて面白いと言ってくださいました。他の季節はどうなのと聞かれ、「春の熱帯大西洋には大気海洋相互作用があります」と言ったら、同じ結果ですねって言われました。
英語で答えるのを緊張してしまって、手で汗をぬぐっていたら、緊張しなくていいよ~という感じで笑われました(笑)。でも,そのおかげで英語を話すことの壁が一つ取り払われた気がしました。



聞きに来てくれた方に撮ってもらいました!
 
そのあとは、10人以上は聞きに来てくださいました!
発表する中でたくさん質問がありましたが、特に、対流活動とSSTが関係ないこととなぜ対流活動が活発化するのかということに興味をもっている人が多かった気がします。
SSTと関係ないという問題設定を評価してもらえた気がします。エルニーニョから海氷への影響を見ている人はいるが、SSTと関係ないことに着目している人はそんなにいないと言われました。
SSTと関係ない理由の一つにサヘルからの水蒸気フラックスがあるんじゃないかと、何人かと議論をしました。水蒸気フラックスというのは、サヘルの水蒸気か、海面から蒸発したものか、といったことをよく聞かれました。
他には、「10月に海氷のシグナルがないのは10月には海氷がないからでは?」と聞かれたりしましたが、上手く答えられませんでした。
あと、何人かにポスターの写真を撮られました。僕は現在論文投稿中ですが、もしアクセプトされていたら、その場で論文を渡せたのにな。と思いました。
 
発表を終えた感想としては、みなさん科学に対してオープンで聞き上手でした。僕も発表も拙いところがありましたが、否定することなく、興味をもって質問してくれました。
僕の発表したセッションは、Ocean Scienceでした。Atmospheric Scienceの方が良かったかなとも思いましたが、ふたを開けてみると、質問してくれる人がたくさんいて発表してよかったなと思いました。
とにかく大西洋のセッションで発表したい!と思っていたので、大満足でした。日本だと大西洋のセッションがほとんどないですからね。。
 
また、英語での発表もなんとか乗り切りました。最初こそ緊張しましたが、その後はリラックスして話せました。
僕は、英語で日常会話はほとんどできないのですが、論文を書いていたので自分の研究に関係する英単語や言い回しや文法は知っていました。よって、質問されても答えられたのかなと思います。
最後の方は不思議と英語で会話できてました。日本語話者が英語で喋るってこんな感じなのかなって、不思議な感覚でした。
ただ、ネイティブの方の英語を聞き取るのはかなり難しかったです。2.3回聞き返してしまいました。アジアの方の英語は聞き取りやすかったです。
一年半前のJpGU2023では、英語で聞かれても何も答えられなかったので、だいぶ成長したなぁとしみじみ感じました。
一つ後悔していることは、外国人の知り合いを作れなかったことです!こんなときに日常会話ができたらなと、自分の英語力のなさを悔やみました。
 
英語の勉強方法として、シャドーイングや英作文をよく行いました。
特に、DeepLは良かったです。打った英語がすぐに日本語に変換されます。自分の英語はちゃんと伝わるのか簡易的に調べることができます。もちろん直接話すのが一番ですけど、周りに英語話者がいなかったのでそうしてました。
 
その他感じたこと
 
・今回は一人で行ったこともあって、防犯に気をつけてましたが、危ないなと思ったことが何回かありました。
初日、空港バス乗り場を探してたら、目が合った人に怒鳴られたり(英語が聞き取れなかったので無視しました)、キョロキョロ乗り場を探してたら浮浪者みたいな人に着いてこられたりしました(人が多いところに行ったら離れていきました)。
「常に周りを警戒する」「堂々と歩く」「危ない通りは歩かない(家に鉄格子があるところとか)」「変なにおいがしたらその場所から離れる(ワシントンのユニオン駅は大麻のにおいがするみたいです)」これらのことを気を付けてました。
最終日、ミネアポリス空港に夜9時に着き、ホテルまでの1時間を電車とバスを乗り継いだ時は少し怖かったです。バスは気を付けた方がいいと言われてたので歩いて帰ろうとしたら、ー24℃の極寒の中、歩道の真ん中で下を向きながらウロウロしている人がいました。かなり異常で身の危険を感じたので、引き返してバスで帰りました。この感覚は日本では味わえなさそうです。
 
・アメリカの方、基本的に優しかったです。買い物のときに聞き取れなくて困っていたら助けてくれたり、荷物をホテルから取ってくるまでバスが待ってくれたり、本当によくしてくれました。「Good luck !」ってよく言われました。
 
・ホテルは観光地じゃないところに取りました。地元のスーパーに行ったり、フードコートに行ってご飯食べたり、地元の人たちの生活を見ることができました。
あと、夜のチャイナタウンにも行きましたけど、千と千尋の神隠しみたいな独特の雰囲気でよかったです。
 
最後に
 
無事アメリカへ行き発表し、帰ってくることができました。日本に着いた時、すごくほっとしたことを覚えています。常に緊張していたんだと思います。その後、何日かしてから達成感が湧いてきました。
なんとなく生きる力がついた気がします。とても良い経験でした。
 
それでは今日はこの辺で、最後まで読んでいただきありがとうございました。


おまけ NOAAの展示ブースの前に犬がいて、写真を撮ってもらいました!おりこうでかわいかったです!

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気象学会2024秋季大会@つくば国際会議場

皆さん、初めましてこんにちは!B3の大関です。
年が明けてしまいましたが(明けましておめでとうございます)、昨年の11月12日から15日にかけてつくばで行われた気象学会2024秋季大会の日記を書かせていただきます。

聴講での参加でしたが、初めて対面での学会参加ということで少し緊張しての参加でした。発表会場の1つである大ホールはThe学会!!という感じのとても広い会場で圧倒されました。(写真は取り忘れましたm(__)m)
4日間にわたった学会は「口頭発表」と「ポスター発表」に分かれていました。
特に気になった発表をご紹介させていただきます。
1つ目は1日目の口頭発表で聴講した数値モデルを用いて爆弾低気圧への山岳の影響を調べた研究です。モデルを使って山岳の標高を0にして対照実験的に低気圧への地形的な影響を調べるというのが、聞いていてとても引きつけられました。
2つ目は4日日の口頭発表で聴講した深層学習を用いた前線解析についての研究です。最近話題の深層学習を用いることで、梅雨期に大雨をもたらす前線の抽出をおこなっていて、特に気象庁が引かなかった前線も再現されていた点には驚きました。

また、学会の合間につくば観光?も出来ました。「つくばエキスポセンター(科学館のような所)」、「地質標本館」、「筑波宇宙センター」を見学しましたが、どの施設も規模が大きくさすが研究学園都市と呼ばれている町だなと感じました。エキスポセンターには、一世代前のスパコンである「京」の展示があって、スパコンの中身の構造を見れるとは思わなかったので結構感動しました。

初めて対面の学会に参加し、その雰囲気や発表の高度さに圧倒されながらも、自分の興味のある研究の最先端を知れましたし、今後自分がどのような研究をしたいのかについても考える良い機会となりました。

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気象学会2024秋季大会@つくば

みなさん,こんにちは。
クリスマス・年末年始など関係なしに研究とバイトに明け暮れております,B4加藤です。
時が経つのは早いもので,もう明日は2025年。”時”を大切にしていきたいものです。
松野賞の発表も終わった後にはなりますが,4日間のことを報告します。
【大会1日目】
昨年の秋季大会は初っ端から色々やらかしましたが,今回は無事ポスター前に会場に到着することができました。ただ,昨年同様大会期間中だけ風邪...
初日は,低気圧に関する専門分科会を聴講しました。大会前から楽しみにしていた専門分科会でしたが,改めてとても勉強になりました。
寒気・雪にとても興味があるということもあり,「里雪時の環境場の特徴」についての発表が最も印象に残りました。里雪は,1ヶ月以上の時間スケールをもつ大気変動によって形成される寒気が関与しているというのは新鮮でした。里雪時は,寒気の動きを追ってみようと思います。

【大会2日目】
ポスター発表で特に印象に残ったのはこちらも雪関連で,「濃尾平野に大雪をもたらした降雪の強化過程」についてでした。強い冬型時,濃尾平野では風向によって降雪地域が変化しますが,岐阜~名古屋にかけて降雪となるような西北西の風の時,山岳波によって降雪が強化されるとのこと。冬型時,名古屋で積雪となる場合には,岐阜県方面に局地的な小低気圧が発生し,降雪に関与するというのは知っていましたが,山岳波も効いているというのは初めて知りました。
午後は表彰式・受賞記念講演,夜には懇親会がありました。もう少しオードブルの種類と質はどうにかならんのかと密かに思っていましたが,お酒は充実していました(吞めませんがw)。最後駆け込みで,サマースクール以来,JAMSTEC山崎さんに自分の研究の話を持ち掛けることができてよかったです。

【大会3日目】
ポスター発表の「気象庁の手動前線と客観前線」についてが興味深かったです。速報天気図と気象庁天気図で異なる解析をした事象や,各気象機関の前線解析の異なる点などについても気になるところです。口頭発表では「ペットボトルで高気圧・低気圧を可視化できる」という話題や,研究連絡会では「水月湖と古気候」の話題などがありました。
【大会4日目】
午後から「中高緯度大気」のプログラムを聴講しました。楽しみにしていたセッションの一つだったのですが,なぜか午後の開始時間を間違え,倉持さんのMIMの話題を聞き逃すというやらかし...
特に興味のあった発表は,「SOMを用いた寒気質量の分類」で,解析手法や手順など参考になりました。
↑初めてホームライナーに乗車しました。
【総括】
今回は聴講のみでしたが,自分の分野に近い発表では様々な学びがありました。
すでに発表している同期もおり皆優秀だったので,3月の全体会合に良い研究を持っていけるよう解析頑張ろうと思います!
(今回はあまり観光する時間がとれず,行きたかった筑波山にも行けなかったのでまたの機会に...)
最後まで読んでくださり,ありがとうございました。

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プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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