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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   

AGU Fall meeting 2019@San Francisco

今日で2019年が終わるという事実をどうしても認めたくない.
M1の中西です.
12月9-13日にSan Franciscoで開かれたAmerican Geophysical Union (AGU)のFall meetingに参加してきました.
私にとって初の国際学会だっただけでなく,そもそも海外に行ったのが初めてでした.
約1週間の滞在期間で本当にたくさんの経験ができたので,今回は非常に長くなることを覚悟してつらつらブログを書きたいと思います.
<学会編>
全体の感想としては,とにかくデカい,人が多い,金かかってる,楽しい!!
初日,まず受付を済ませます.
事前にメールで届いていたバーコードをピッとすると自分の名前と所属が印字された参加証がもらえました.
(ちなみに私はどこでミスったのか,所属がうまく登録されておらず無所属状態に.)
そして受付横のパネルが写真映えしそうだったので,みんなで記念撮影.
参加証兼名札にはオプションがいろいろとあって,ネックストラップやリボンの色で自分が何者かをアピールします.
私は"Atmosoheric Science"の青色のストラップと,"Student"と"First Time Attendee"のリボンを貰って付けました.
リボンの種類はたくさんあって,色とりどりで綺麗でした.
ちなみに青色のネックストラップを付けている人(仲間!)が圧倒的に多かったです.

メイン会場(広大な地下空間)に入ってまず目に入ったのは巨大なアシカのぬいぐるみ.
"AGU 100"と書かれたスカーフを巻いています.
一緒に記念撮影をして,手乗りサイズのぬいぐるみを即購入しました($15).
そこは学会オリジナルグッズを売っているお土産コーナーで,他にもTシャツやマグカップ,傘,水筒などいろいろありました.
オリジナルグッズを作るなんてすごいですよね~.
最終日にもう一回覗くと売り切れているものもけっこうありましたよ.
ちなみになんでキャラクターがアシカかというと,海辺の観光地に野生のアシカがうじゃうじゃ昼寝しているスポットがあるからです.

余談が長くなりましたが,ここから肝心の自分の発表についてまとめます.
まず,セントレアでセキュリティを通過した直後に発表原稿とそのデータが入ったUSBを忘れたことに気付きます.
元々本当に言いたいことだけを簡潔にまとめただけのものだったので,そこまで焦ることはなかったですが.
発表前日は予定を入れず,原稿の復元と発表練習に勤しもうとしました.
...が,初の海外に気分が浮かれあまり集中できず,結局発表当日の午前中まで準備に追われる事態となりました.
でも大丈夫,広い会場内には電源を完備したフリースペースがけっこうありました.
運良くポスター会場の端の席を確保できたので,ギリギリまで質問対策をしました.
日本のカフェとかではあまり作業に集中でできないタイプなのですが,周りから聞こえる会話が英語だととても集中できました.
ただ結局,本番では原稿はお守り程度でほとんど見ずに話しました.
言いたいことは全部文字でポスターに書いていたので,カタコトの英語と併せてなんとか伝えることができたと思います.
しかし課題が残ったのはやはり質疑応答でした.
全部で十数人の人とお話したと記憶しています.以下,印象に残った方々とのやり取りです.
・東洋の美女
コアタイムの初めのほう,フラッと立ち止まってポスターを眺めていたので,勇気を出して声を掛けてみました.
拙い説明でも十分に理解してくれたので,学生か研究者か分からなかったですが相当に知識のある方だと思われます.
その分正面から弱点を突いてくる質問をしていただきました.
「波活動度フラックスを見るとヨーロッパのあたりが重要そうに見えるけど,あなたはなぜサヘルが大事だと考えているの?」というもの.
これは国内の学会でもよく聞かれるようなことですが,あまり上手く答えることはできず...
言葉の壁ももちろんありますが,そもそも日本語でも良い回答がなかなかできずにいる点なので,早く反論できるような材料を作りたいなと思いました.
・韓国の男子学生
自己紹介して「お互い学生だね!」と打ち解けた彼.
私の説明を聞いてわりと興味を持ってくれたように思います.
波列パターンの図を見て「これに似たパターン知ってるよ.でも6-8月にドミナントなパターンだよね.なんでこれは9月なの?」と聞いてきました.
これについてもなかなかうまい返しはできず.
9月が最もスッキリと説明がつきそうなので最近メインに話していますが,やはり背景場としてはすごく微妙な時期なのかなーと思いました.
彼とはコアタイム後,帰りにもすれ違ったので笑顔で手を振って別れました.お友達できたよ!
・ドイツ人の研究者
コアタイムも終わりに近づき,そろそろ畳もうかなーと思っていたころに来てくれたおじさん?お兄さん?(髭を生やしていて年齢不詳)
結果的にこれが最後のお客さんとなりました.
一通り用意していたSummeryを話して俄然興味を持ってくれた様子.
Resultの部分もさらに詳しく話すことにしました.
回帰図とLBMの図を見比べて,「2枚の図のパターンが互いに似ているから,サヘルが波を作っていると考えています」と伝えると,理解してくれた様子.
「Great!Interesting!」みたいな反応をくれました.純粋にうれしい.
だが次の瞬間「君の研究によく似た研究があるけど知ってる?」と言われました.
もちろん知らなかったし,それなら自分の研究はNewじゃないのか…?と落ち込みかけました.
しかしよくよく話を聞いてみると,「でもその研究はヨーロッパへの影響を中心に見ていて,君のように東アジアに影響があるなんて言っている人はいない.それはNewだと思うし僕も知らなかったからすごく面白いよ!」とのことでした.
さらに彼がスマホを操作してその論文を見せてくれました.
今年の2月に出版されたばかりの新しい論文でした.どうりで知らなかったわけだ.
さらにさらに「君にこの論文を送りたいが,どうしたらいい?」と聞かれました.
ポスターにEmailを載せていたし,それをA4で刷ったものも用意していたので「ここにお願いします.ありがとう.」と言って別れました.
そして次の日,本当に彼からメールが来ました.ホテルの部屋で早速返信を書きましたよ.
こんなにも親切な方と出会えて,いい情報も知ることができたし,一番の収穫でした.
グローバルな繋がりができて感激です!AGUに参加してよかったな~と心から思いました.

他にもNOAAの研究員やメモをとりながら熱心に聴いてくれたおじさん(もしかするとジャッジ?)などとお話しできました.
欧米系と東洋系(中でも中国人)が半々くらいという印象ですね.
アジア系の人の方が細かい指摘をくれて,欧米系の方は全体をさらっと聞いて「面白いね!」と言って去っていく感じでした.
何人かの人には「論文は出版されてるの?」「ドクターの学生?」という風に聞かれたので,「面白い」という言葉はお世辞だけでもないのかなーと,少し自信が持てました.
論文執筆頑張ろうと思いました.
一方でサヘルに詳しい人にはなかなか出会えなかったので,ヨーロッパの学会(サヘルに関する論文が良く出されている)なんかにも参加してみたいな~と少し欲が出てしまいました(笑)
残り時間を考えると現実的ではないですが.
最終日には企業ブースに足を運びました.
様々な研究機関や大学,企業が無料でグッズを配っていたので片っ端から貰ってきました!
ほとんどはステッカーでしたが,メガネ拭きや可愛いポーチなんかもありましたよ.
私の一押しはECMWFのキャップです(もちろんタダ).今度船乗るときにでもかぶろうかな(笑)
JpGUも出展していて,前を通ったら日本人学生であることに気付かれ,来春の学会に勧誘されました.
国際学会リベンジの場として前向きに検討したいと思います.


<観光編>
〇台湾でトランジット
航空券代を浮かせるため,今回は直行便ではなく台北経由のフライトでした.
行きは乗り換えまでに9時間くらいあったので街中まで出て観光することができました.
まずは地下鉄の終点駅にある「象山公園」へ.
さらにその奥にある山道の石段を登った先に景色のいい展望台があるということで行ってみました.
...がこれがとんでもなくハードだった( ゚Д゚)
急階段を登れど登れどゴールが見えない.だけどここまで来たからには引き返したくない.体力を振り絞って展望台に辿り着いたころにはヘトヘト通り越してボロボロでした.
スタスタと登っていった安藤さんはなんてことない涼しいお顔してましたけどね(笑) 恐るべし体力...
その後夜市に行ってご飯も食べましたが,展望台のインパクトが色んな意味で強すぎて台湾の思い出と言えばあれしかないですね.


 
〇アルカトラズ島
サンフランシスコの沖合に浮かぶこの島はかつて脱獄不可能と言われた刑務所があったそうです.
船で島まで渡り,今も残っている建物などを見学しました.
日本語音声ガイドが聴けるヘッドフォンを付けて刑務所内部を見て回りました.
順路と当時の様子や事件などを音声ガイドが教えてくれるのでタイムスリップした気持ちで歴史やドラマを感じることができて良かったです.


〇食べ物
滞在中はせっかくなのでハンバーガーやピザなどアメリカっぽいものを中心に食べました.
日本未上陸のハンバーガーチェーン店はマクドナルドと同じくらいの値段なのに,ジューシーでとてもおいしかったです.
アイスクリームやタピオカには目がないので毎日のように食べてました(笑)
サンフランシスコに慣れてきた3日目くらいにはモーニングを食べに一人でカフェに行きました.
注文や支払いのたびにドキドキしましたが,なんとか一人で食事できるようになりましたよ!
全員の発表があった日の夜には先生方に誘っていただいて中華街で食事をしました.みんなでお腹いっぱい食べました.
     
〇サイクリング
サンフランシスコ滞在の最終日は自転車をレンタルして海辺をサイクリングしました!
一週間の滞在中ほどんど毎日天気悪かったのですがこの日は快晴で最高でした!!
フィッシャーマンズワーフをスタートし,まずはゴールデンゲートブリッジのたもとまで海沿いを走ります.
道中は海とサンフランシスコの街並みが見えて,綺麗な公園もあってとっても気持ちよかったです.
ウォルトディズニー・ファミリー博物館にも寄り,ディズニーの歴史について学んできました.
ゴールデンゲートブリッジを渡ってからはちょっと頑張って漕いで,サウサリートという街まで行きました.
丘には綺麗なお家が立ち並んでいて,海沿いにはおしゃれなお店があって,素敵な町でした.
そこで最後の食事や買い物を楽しんで,帰りは自転車ごとフェリーに乗船.
ちょうど日没の時間帯で,ゴールデンゲートブリッジの方向に最高に綺麗な夕焼けが見えたんです!!
めちゃめちゃ感動しました.
夕焼けが終わるとこんどはサンフランシスコの街の夜景まで堪能.こちらもすっごく綺麗でした.
サンフランシスコでの一週間の思い出に浸りながら見たこの景色は今回の旅の一番の思い出となりました.

  

さて,予想通りとんでもなく長いブログになってしましましたね...
ここまで読んでくださった方ありがとうございます.(そんな人いるのか...?)
そして何よりもこのような貴重な機会をくださった立花先生には感謝です.
あとツアーガイド兼アドバイザー兼カメラマンを務めてくださった安藤大先生にもたくさん面倒見ていただきました.本当にありがとうございました!
今回の素晴らしい経験を糧に残り一年研究生活をさらに頑張っていきたいと思います.

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プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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