三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/
今日で9月も終わりですね.
そろそろ実家から新米が送られてくる季節〜♪
今年の出来が楽しみなM1天野です.
今月参加した学会・研究集会等について.
●日本海洋学会2022秋季大会@名古屋大学&オンライン(9月3日〜7日,12日)
今回は,「中緯度海洋の果たす役割」のセッションにて口頭発表をしてきました.
久々の口頭発表&初の「対面とオンライン併用」のハイブリッド形式ということで,緊張もありました.
(ハイブリッド形式,誰を意識して喋ればいいものか分からなくて困りました…)
(撮影:安藤さん)
導入をこれまでとは少し変えた部分があり,不安もありましたが,多分伝わった,はず(?)
この半年に参加した,農業気象学会,JpGU,気象学会春,そしてこの海洋学会秋と,似たような質問・コメントをいただくことが多いなという印象.
今の目的に対して追加解析が必要な部分なのか,次の目的を新たに立て直し,新たに解析する必要がある部分なのか…なかなか見極めがうまくいかない.
●YHS夏の学校(9月20日〜22日)
杉本さん(東北大)の招待公演では,亜熱帯モード水について.
モード水にはdecadalな変化があることや,翌冬にモード水が混合層に再出現する点などが面白く,どうしてだろうと色々な想像を膨らませながら講演を聞いていました.
温暖化の進行に対して,モード水はどう変化していくのか・しないのかも気になるところ.
同じく招待公演の神山さん(お茶大)からは,海外の大学へ進学した経験を踏まえてのお話.
海外と日本の大学の制度・仕組みの違いが面白いと思い聞いていました.(教職課程にいるので,その目線で聞いてしまった節がある)
「海外の大学はお給料が支払われる」という衝撃の事実…!知らなかった…
これだけ聞くと,海外の大学の方がいいのでは?とも思いますが,
日本の大学(の学生)は,自由な発想やテーマを持って研究できるのが良い点だとのお話もありました.
神山先生のHPより:
https://sites.google.com/site/tsubasakohyama/ryugaku?authuser=0
研究発表では,特に,下層雲の大気海洋相互作用の話が,今後の自分の研究に関わってくる部分(かもしれない)ということもあり,興味深かったです.
下層雲のデータの選定から,環境場への影響の調べ方などが非常に勉強になりました.
研究相談会(ポスター発表形式)では,研究内容+人生相談会のようになってしまいましたが(笑)充実した時間を過ごすことができました.
また,3日間を通して,再会できた同期や,若手研究者の皆様とたくさん交流することができたことも嬉しかったです.
小川さんの海外経験inノルウェーの話も聞かせていただきました(贅沢)
ノルウェーには,じゃがいもの焼酎があるそう.ソーダ割だと美味しく飲めるらしいです.
●メソ気象セミナー(9月23日〜24日)
「メソ気象の環境場としての総観規模気象擾乱」という題での講演.
Holtonの予習・復習も兼ねていました〜と言っても.
実は就活関連の予定と重なってしまい,真面目に参加できたのは半分だけでしたが…うぅ…
資料を見て,しっかりと復習したいと思います.
●中緯度大気海洋相互作用の観測・解析に関する研究集会(9月24日〜25日)
YHSとは打って変わって,こちらはプロフェッショナルの皆さんの議論.
特にブロッキング高気圧に関する発表や,今年の夏に行われた観測のお話が興味深かった…
また,JAMSTECの山崎さんとの嬉しい再会もあり,春の学会後に議論していた部分について,続きのお話を(やっと)することができました.
他の方から「こんな解析も出来そうじゃない?」というヒントもいただけました.ありがたい.
同期,若手研究者の方,ベテラン研究者の方と,研究から研究以外のことまで色々と議論・相談等ができ,贅沢な時間だったなと改めて感じます.
関連する話題・研究への知識も深まった1ヶ月でした.
(10月からのモチベーションがさらに高まった〜)
それでは今回はこのあたりで.
こんにちは,M2山中です.
実は先週,三重大学に夢のような1週間が訪れていました.
9/20-22:気候系のHotspot2「YHS夏の学校」
9/23-24:メソ気象セミナー
9/24-25:気候系のHotspot2「中緯度大気海洋相互作用の観測・解析に関する研究集会」
すべて三重大学で行われたので,私たちは1週間にわたり移動0で面白い研究発表や講義を浴びるように聴くことができました.幸せでした.
大変な気象状況のなか(新幹線が止まった)三重までお越しくださった皆様には,心より感謝しています.ありがとうございました.
<YHS夏の学校>
YHS夏の学校は,新学術関係の若手研究者・学生の集いです.
招待講演では,杉本さん(東北大)・田口さん(富山大)・神山さん(お茶大)・山田さん(琉球大)のお話を聴くことができました.
杉本さんには,亜熱帯モード水のお話をしていただきました.
決して「死に水」ではなく海面水温の変動を介して気象現象に影響があるというところまで重要性を示してくださり,とっても面白かったです.
田口さんには,黒潮・親潮の変動による大気の応答についてお話いただきました.
本当に申し訳ないのですが,情報量が多すぎて私の頭は処理落ちしてしまいました.
カオス!まだまだわからない(=面白い)ことが沢山隠された分野なのだなという感想を抱きました.
神山さんには,Dennis Hartmanをたずねてアメリカの大学に行ったという海外経験のお話をしていただきました.
Hartmanさんは,私たちが気候ゼミで使っている教科書『Global Physical Climatology』の著者ということで,すごく興味をもって聴くことができました.
世界的権威のある研究者なのに,学生からファーストネームで呼ばれていただとか,博士号取得時にはお祝いにケーキを焼いてくれただとか,Hartmanさんの素顔を教えてもらいました.
そういう温かなところは,ウチの先生(こちらも世界的研究者)も同じだな・・・
山田さんには,スーパー台風の目のドロップゾンデ観測についてお話いただきました.
観測時のムービーも迫力満点で,すごく面白かったです.台風直下のSSTがわかれば強度も推定できるとのことでしたが,どうやって直下のSSTを測るか!?という部分は難題だなと感じました.
ドロップゾンデにSSTセンサをつけるという発想には驚きました(笑)
ほかにも,若手研究者のみなさんが学生向けに解説的な講演をしてくださり,
下層雲やオーストラリアモンスーンや,移動性高低気圧の大気海洋相互作用や,について復習できました.
個人的に,下層雲のでき方について支配的要因が海域のスケールによって違うというお話が面白かったです.
北海道西岸小低気圧の発生が近年減っているというお話もあり,今自分の研究対象が減っているのはさみしく感じました.
他の大学の学生さんとも交流できました.
とくに温暖化の研究をしている同期と出会えたことがうれしかったです.(※私はB4~M1の間,温暖化の研究をしていました)
私も口頭発表させていただいて,用語の間違いを訂正していただいたり,みるべきポイントについてアドバイスいただきました.
そんなこんなで,久しぶりに学外の若い人と研究の話をみっちりできたのはすごく楽しかったです.
こんな絶好の機会を三重大学で設けてくださった運営の皆様には心より感謝しております.
<メソ気象セミナー>
つづいてメソ気象セミナーは,気象大学校の北畠尚子さんにご講義賜る会です.
あの!北畠さんを生で見ることが一生のうちでできるとは!!感動でした.(出た!ミーハー)
メソスケールの現象だけど,総観規模でみることで大事なことがわかってくるという,極めて重要な内容でした.
Holtonの予習にもなったな♪ああ,早く後ろのほうの章に進みたい.
あと余談ですが,山田さんや岡島さん,山崎さん,立花先生と北畠さんの間の議論がハイレベルで,「そういう点に疑問をもつのか」とか,プロの研究者の学び方?が新鮮で参考になりました.
あと余談2ですが,気象大学校内での裏話や気象庁の現業予報での事情なども知ることができ,面白かったです.
<中緯度大気海洋相互作用の観測・解析に関する研究集会>
最後に中緯度・・・は,Hotspotの「大人の」研究議論の会です.
私たちも参加した東シナ海3船同時観測からは,滝川先生(長崎大)が降水がもたらす海の塩分への影響について発表してくださいました.
北海道東岸での新青丸&航空機同時観測からは,川合さん(JAMSTEC)・小池さん(東京大)・吉田さん(極地研)からそれぞれお話いただきました.
とくに北海道のほうの観測については今回初めて観測後の情報を得たので,とっても面白かったです.
海水中にどんな粒子があるのか.海上ではどんなエアロゾルがあるのか.下層雲の形成にはどう影響するのかなど解析結果が楽しみなお話でした.
あと新青丸と航空機からそれぞれお互いを撮影した写真が印象的でした.かっこいい.
今年の夏はおもしろい観測がいっぱいできたので,成果が楽しみですね.
うちの学生,だれか解析してくれないかな...私もあと1年あれば,いっぱい解析できたんだけどな(涙)
次にみなさんにお会いできるのは,12月京都の異常気象研究集会・新学術全体会合ですね.
最近いろんな楽しみがあるので,研究にも熱が入りますね!
M1の佐野です!
8月24~26日に行われた大槌シンポジウムに行ってきました.
大槌とても素敵な場所でした!写真は大槌シンポジウムの会場で,この道路をまっすぐ下るとひょっこりひょうたん島のモデルとなった蓬莱島があります.
近くには国際沿岸海洋研究センターがあり,ウミガメを見せてもらうことができました.
(つぶらな瞳...)
このシンポジウムに参加するまで知らなかったのですが,とても歴史のある会合で,第一回は1981年(昭和56年)に開催され,東日本大震災やコロナ禍を乗り越え毎年続いているそうです.
気象パートの招待講演であった地球温暖化が近年の極端気象に及ぼす影響(川瀬さん)では,イベント・アトリビューション研究のお話を聴けてすごく面白かったです.
発達した低気圧による北極域へのブラックカーボン輸送のお話(山下さん)も興味深かったです.
また,海洋パートではM2の先輩方が参加したJPCZの観測やこの夏に私も参加した東シナ海の梅雨観測のお話がたくさん聴けて嬉しかったです.観測でしか確かめられないことがたくさんあるなと改めて思いました.
私は今回は発表をしなかったのですが,フランクな雰囲気で気軽に質問ができてとても勉強になりました.来年こそは発表していろいろな方と交流したい!
コンビーナの西川さん,山崎さんをはじめこのような場を作ってくださった皆さま,どうもありがとうございました!
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