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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   

京大乗船実習@伊勢湾と外洋

お久しぶりです.B4永川です.
先日,京都大学が勢水丸に乗って行なっている乗泉実習に参加致しました.
前回と名前こそ同じではあったものの,前回では強風で伊勢湾を出られていなかった点や,そもそも三重大,京大ともに参加者が大きく変わっている点など,内容に関しては異なる点がたくさんで,2回目の参加ながら初めてのような心持ちで臨むことができたように思えます.詳細に関してはここから述べていこうと思います.

初日
初日は前泊ということで,各自の自己紹介やゾンデなどの観測機器の設置などが行われました.今回の私はB4,すなわち昨年度の回では三重大生の指揮を行う立場であったということで,去年の先輩のようにうまく立ち回ろうと思っていたのですがなかなかそうもいかず・・・むしろなぜかB3の方がてきぱきと設置をしているという状況で,過去の自分の自分への甘さを痛感した次第でした.ただし悪いことばかりというわけではなく,本実習に先立って行った船員の方とのやりとりや現場でのやりとりなど,情報の通達などに関しては先輩の助力を借りながらではありますが自力で行うことができました.

二日目
この日は乱流計や流速計など,京大側が準備していた機器の組み立てや観測方法のレクチャー,および三重大側が準備したゾンデのレクチャーを行った後に練習を行うなど,本格的に実習の内容を行っていきました.
乱流計や流速計に関しては内容などが心なしか一部変わっている点などがあったように感じられました.また各機器にはそれぞれ正しい計測結果を得るため,機器に様々な意匠が施されているといったことを学ぶことができました.せっかくの機会ということで手書きしたものを添付してみます.

個人的になるほどと思ったのは乱流を計測するセンサが本体に2本搭載されているという点です.小さい乱流のランダム性を確認するために2本搭載するというのは盲点で,工夫を感じることができました.下部の楕円のような部分や最下部のふさふさした部分も試行錯誤の結果であるそうで,聞いていてとても面白かったです.また,先端のセンサに関しては船体との衝突などによって破損し,使用できなくなるということで消耗品という扱いになるにも関わらず,一本38万円(!!)という値段がするそうで,改めて観測機器の高額さを感じました.何をとってもなかなか高級品です.

機器の組み立てを行った後,乱流計,および流速計の練習を行いました.各機器が大型であることから,乱流計はクレーンを用いた観測を行っていたりと,一回の観測がなかなか大がかりな印象がありました.また,空に放てさえすれば結果が得られるゾンデと異なり,これらの機器では静止した船で数十分の観測,機器の回収などを行っていたため,各観測での所要時間もゾンデの回と比較して長めになる傾向があることも印象的でした.この次の日に行ったCTDでの観測などは1時間超の観測などを行っており,海洋のデータがネットで手軽にダウンロードできることのありがたみを改めて感じました.

海洋観測点の合間にゾンデや基本観測の練習も行いました.基本観測等,デッキでの作業に関してはゾンデを含めて身体がよく覚えてくれており,これといった難もなく教えられたのではないかと思います.ずっと苦手意識を持っていたガス入れのレクチャーができたことは個人的にすこし嬉しかったです.一方,三陸観測の時にあまり,というよりほとんど触れていなかったオペレータ等の作業に関してはやはり記憶から抹消されている部分が多く,野帳の書き方などに関しても記憶が薄かった部分は反省,復習する必要があるなと感じました.
余談ですが,私の乗船の大きな懸念として「船酔い」というものがあり,海の波によってほぼ毎回三半規管をぐちゃぐちゃにされています.今回もその例に漏れず,「ぼちぼち慣れたやろ」という一瞬の慢心をつかれ,心と三半規管をぐちゃぐちゃにされてしまいました.ただし今回の船酔いを通して,私が縦揺れにはそれなりに強く,横揺れに致命的に弱いことがようやく判明したので,今後「未来」を感じ取った際には波に合わせて体の向きを変えようと思います.次こそ負けない所存です.

三日目
前日の準備や練習を経た本番の日です.この日は終日内容盛りだくさんでした.
午前にはCTDの使用に先立って採水機の設置を行いました.以前からなんとなく目にしていたものながら設置は行ったことがないことに気が付かされ,良い勉強の機会になりました.この日の終盤に行ったCTDのオペレーションも含め,今回の実習ではCTDに関する知っていそうであまり知らなかったことを再確認するとてもいい機会であったように思えます.今後はCTDを行うとなったときにあたふたせずに対応できるようになりたいです.

また,CTDのオペレーションを行った際には京大の吉川先生からCTDのデータが示す各値の意味やその値が示す内容について教えて頂きました.今回は低気圧領域に船がある時に観測を行った関係から水温の混合層は鮮明に確認できなかったものの,溶存酸素ではきれに混合層のような層を確認することができました.このことが有機物の分解反応が水温の変化と比べて遅いことに起因するものであることを初めて知ることができ,勉強になりました.また,溶存酸素が極値を持つことに関しても,南極から運ばれてきた冷水が潜り込むことによって生まれるということも教えて頂きました.このことに関してもおそらく初めて伺う内容であり,海洋の循環が大規模であるということをデータから感じ取ることができたように思います.
本日行った観測では,2500mなど,深い位置までCTDを落としていたため,なかなか長時間の観測が続き,観測すべてが終了するころにはかなり疲労困憊といった印象でした.シャワーの後,自室で少し休憩するつもりが7時間ほど眠っていたようで,目が覚めたら深夜2時でした.結構な衝撃でした.

四日目
最終日はほぼ下船準備,および下船を行うといった内容でした.
この際に先輩から勢水丸でのデータの吸出しなどについて教えて頂きました,想像以上に多くの機器から様々なデータを取得しており,次回の際に先輩のようにうまくデータを持ってこれるか不安ですが,頑張っていきたい次第です.

今回の実習において,三重大はゾンデ使用のアシスタントとして参加していることに加え,前回と異なり自分がB4側であるということで,自身が教える側や表立つ側になることを普段以上に意識していたつもりなのですが,却って自身の中途半端なところが露呈してしまったり,心なしか空回りしているような気が少ししています.もうB4も残りわずかであり,修士になる日もまもなくなので,遅くともそれまでには後輩を脱却して,自身が教える側になるという心構えや実際のノウハウを持てるようにしていこうと感じました.

今回はこのあたりで終わろうかなという次第です.ありがとうございました.

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2025気象学会秋季大会

この文章は帰りの新幹線の中で書いています.車両内の子供の方の楽しそうにしている声が印象的でした.愛嬌という変数の第一モードは,対象との個人的な関係性なんだろうなと思います.

こんにちは,B4の永川です.11月の4日から8日にかけ,福岡国際会議場で行われた気象学会秋季大会に参加してきました.昨年度に様々な場所でお話を伺ってきたこともあり,今回はかなり上手に学会に参加できたのではないか,と考えています.細かな内容は以下に書いていこうと思います.読んでいただければ幸いです.

初日

初日は日ごろからお世話になっているJRA-3Qに関しての発表をいくつか拝見した後,台風に関してのセッションを聴講いたしました.私が研究室に入ったタイミングのあたりでJRA-55からJRA-3Qに切り替わったこともあり,今まではそれらの違いを今一つ理解していませんでした.今回の発表を通して境界値に関しての処理を始め解析期間の延長やバイアスの補正など,様々な改善点を具体的に知ることができました.また,これらの改善点が実際にどのような変化を及ぼすのか,といったことも期間の延長によって新たに調べられるようになったカスリーン台風の事例などを例に挙げていたことで,体感的にその内容を理解することができました.
 
 台風に関するセッションにおいてはAIを用いた気象モデルによる台風の予測に関しての発表などがありました.AIを用いない場合での気象モデルに関しては,その予測精度が近年頭打ちになっているということも口頭発表で初めて伺いました.それはそれで面白い話だなと思う一方で,AIを用いることでその予測精度が飛躍的に向上することや,その結果に関しても一概にAIのみを用いることがより高い精度につながるとは限らないということが述べられており,気象予測にAIを用いることの面白さや難しさを垣間見ることができました.
 
 その他にもセッション内では乱気流に関しての招待講演がありました.この講演においては,それまで大別されていた3つの乱気流とは異なる第4の乱気流である中層雲底乱気流に関して,そのメカニズムを丁寧に説明されていたことが印象に残っています.台風,乱気流ともに,私は普段あまり着目することのない領域の話であったため,今回の各発表を通して,それぞれどのようなことが各現象の基本となっているのか,またそれらのどの部分に着目して研究を行うのか,といったことなど,非常に多くの視点から発表を見ることができ,勉強することができました. 

また,同日に行われた口頭セッション終了後の時間に行われた「地球観測衛星研究集会」という研究会にも参加してきました.普段身近にいながらもそれほどフォーカスが行われることのない,ひまわりといった人工衛星やJAXAといった宇宙関係の機関に関する話など,様々な話を伺うことができました.新型ひまわりについての話など,普段なかなか耳にすることのない衛星の裏側に関する話についてもたくさん伺うことができ,衛星だけに月の裏側を見ているような気分になりました.このような口頭後の研究会について,前回はその存在を知らなかったため,今回が初の参加でした.以前に立花先生が仰っていたようにラフな雰囲気であり,各発表の時間も比較的長く取られていたこともあって,話が聞きやすく,また訊きやすい環境でとても面白く感じられました.今後に関してはこのような会の情報を積極的に捉えていきたい次第です.

2日目

2日目の午前中に関しては,主に惑星大気に関してのセッションを中心に聴講していました.昨年度の気象学会においてはなんとなく木星や金星に関しての話題が多かった印象であったのに対し,今年度の気象学会においては火星に関しての話題が多かった印象がありました.昨日の台風などのセッションと同じように,ここでも口頭発表の導入部などを通して火星の惑星気象に関して大まかな内容を知ることができたため,非常に勉強になりました.火星には海がないことから,火星での大気の自由振動は日周期が支配的であるといったことは盲点かつ納得のいく話であり,地球の海の存在の大きさを改めて知るところとなりました.また,深層学習を用いたダストストームの擬似データの生成など,ローバーなどを通した画像データが少ない故の研究なども行われており,面白かったです.

3日目

この日は見たいものがたくさんある日だったので,少し気合を入れて参加しました.特に午後に関して,ポスターセッションにおいてはかねてから興味のあるブロッキング高気圧の渦位(PV)を用いた評価に関してのものを見てきました.何度かこの研究についてはお話を伺ってはいたものの,当時は渦位についてまだ勉強していなかったことや,ブロッキングの評価に関しての知識が浅かったことなどが理由で,内容をきちんと理解できていませんでした.それらを踏まえ,今回は自分なりに勉強や理解を重ねて臨みました.それが功を奏し,今回は内容を自分なりに理解することができ,PVを用いて評価を行うことの利点や解析結果から得られたブロッキングの特徴など,発表から多くのことを学ぶことができたように思います.「細かい構造を捉えることができる」というPV評価の特徴と,現在私が研究の対象としている擾乱については相性が良さそうであると感じられるため,どこかのタイミングで使ってみることができたらいいなと思っている次第です. 

ポスター,お昼を経た後は「波と渦による気象・気候の見方」という名前の専門分科会に聴講で 参加してきました.このセッションにおいても学べることはたくさんありました.その中の一つが,「私が波とエネルギーに関する理解が非常に浅い」ということでした.今まではどこがわからないのかも今一つわからず,ショッピングモールで親を見失ったような心情になっていたのですが,今回やっとゲームセンターで毎回親がいなくなることがわかりました.自身の研究について考えるときのネックもここにあるような気がするので,この部分の力学についてもっと勉強していく次第です.

夕方以降も「第5回気候形成・変動機構研究連絡会」を聴講しました.メディアと研究者を交えた,リアルタイムでの対談というのは珍しく感じられ,興味を持って話を聞くことができました.話を聞いていて,パネリストの一人である川崎さんが仰っていた「スピード感」という言葉が印象に残りました.学会などに参加していると2021年や2023年など,数年前の現象が最近起こったこととして話され,私自身も知らぬ間にそう感じるようになっていたため,この話を聞いていた時に一般の方が捉えている「最近の」現象がどのようなものか,改めて気が付かされました.個人的にはこの部分はなかなか気が付きにくく,また重要な気がしたため,今後も意識していきたいなと感じました.また,もう一人のパネリストである伊藤さんが仰っていたことに関して,ラジオを通して言葉のみで天気を伝える方法の話が印象に残っています.「今,この場はどうなのか」,あるいは「最近冷え込んだ,気温も実際に5℃下がった」というように,言葉を用いてリスナーの方々に共感,ライブ感を与えることで,映像のないラジオという媒体で天気を伝える,という話を通して,コミュニケーションの新しい側面を知ることができ,とても面白かったです.
 
 共感といったような感性はパネリストのお二方とも言及されていて,取材などにおいて話し手となる研究者がいかに楽しそうであるか,現象を示す言葉がキャッチーなものであるか,といったことなど,感性的な面でも取材対象が選ばれているということを知ることができました.私が今後発表を行う際も,このような部分を考慮した発表ができればいいなと感じました.

4日目

この日はお昼に会った他大の先輩から頂いた,研究に関してのアドバイスがとても印象に残っています.私の研究している黒潮や黒潮続流,ストームトラックに関する事柄について,参考になる論文やそれを踏まえた意見などを数多く,加えて私の疑問に対して非常に丁寧にご教授頂きました.また,論文に対して抵抗を持たずに読むコツなども教えて頂いたことで,その後に論文を読む際の精神的なハードルがぐっと下がりました.お昼という短い時間ではあったものの,得られるものが非常に多く,とても有意義な時間を得ることができました.

5日目(最終日)

この日は寒気に関するセッションをはじめ,ストームトラック,ジェット等に関する話題が午後にもちらほらとあるなど,最後まで気の抜けない一日でした.

中でも研究室の先輩が教えてくれた方の発表の一つが私の研究とよく似た方向性のものであり,私の研究とどのような点が似ているか,またどのような点では異なっていて,私の研究として示すことが可能であるかといったことなど,多くの面で非常に参考になりました.内容そのものも非常に面白く,大気海洋相互作用の面白さと可能性,また難しさを感じました.改めてもっと勉強していこうと感じた次第です. 

各日の所感などはおおよそこのような感じです.この秋季大会全体を通して,個人的に一番大きかったことの一つは,遅くとも前日にはポスターや口頭発表のプログラムを確認して,どのような発表を見るべきか,あるいは見たいかといったアタリをつけておくことでした.至極当たり前であるという認識はあるのですが,やはりこれをするとしないとでは,どのような発表をより重点的にみるべきかといった体力配分のしやすさが全く違うように感じられました.今後はサボらずきっちり刷ってペンでグリグリしていこうと思います.

今回の参加での反省点としては,各発表の予稿に目を通していなかったことが挙げられます.発表中にサッと流されてしまった部分が気になってしまい,その後の内容についていけなくなったということがしばしばありました.それらの多くの部分は恐らく手元に予稿があれば解決できたように感じられるので,最低限「これには絶対に行く」と決めていた発表のものは目を通しておくべきであったなと感じました.

同じ学会であったにも関わらず,今回の参加では前回と比べて非常に多くの学びを得られるようになっていたことを強く感じました.僕の研究に関しても様々な方に論文の紹介やアドバイスを頂いたため,その厚意に応えられるよう,一層の努力を重ねていこうと改めて感じている次第です.この学会の後,そう遠くない来月の上旬にハビタブル日本全体会合や大気海洋相互作用研究集会などがあり,それにも参加をする予定なので,そこではこれらの反省を生かしていきたいなと思います.

最後に,私が博多で見かけたかわいいマスコットキャラを紹介させていただきます.

文字が書かれている

AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

キューポちゃんというそうです.博多で3時間グッズを探しましたが見つかりませんでした.

今回は以上です.気がついたら4000単語を超えていました.書きすぎですね.
もう少しまとめるよう善処します.

長々と読んでいただきありがとうございました.

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2025気象学会秋季大会

お久しぶりです〜天野です。

114日〜8日に開催された気象学会秋季大会@福岡博多 へ行ってきました。
面白い研究で頭と心を、美味しい料理でお腹を満たしてきました。


 

*****

 

発表聴講

気候システムセッションに加え、観測手法や大気境界層に関する話題も聞いて回りました。

特に、今回初めて聞いた、筑波大 日下研の学生さんらの笠雲、吊るし雲、滝雲等に関する研究が、すごく新鮮で面白かったです。観測とシミュレーションを組み合わせた、研究の流れや、シミュレーションの設定等が大変参考になりました。Xでの論文についてのポストもあった気がするので、あとで目を通してみよう。

加えて、最終日の専門分科会「2025年冬の大雪と低温がもたらしたマルチスケールからの要因分析と海洋熱波の影響」は、24/25冬季の話題に加え、25/26冬季についての総合討論も行われました。2月の帯広豪雪に関する話題が3件ほどあり、1つのイベントに対する解析の方法、解釈の仕方の違いなどが面白く、参考になりました。

 

気変連 https://www.geoenv.tsukuba.ac.jp/~iccv/

今回の気候形成・変動機構研究連絡会では、「気候変動情報の普及と気象災害への備え:マスメディアとの連携」をテーマに、立花先生、NHKラジオ気象キャスターの伊藤みゆきさん、静岡朝日テレビ記者の川崎豊さんとでパネリスト間対談と、参加者を交えた議論が行われました。

-       ラジオで(声だけで)天気を伝える際の工夫

-       報道・取材する際の記者の観点(キャッチーさ、リアルタイムさ)

-       研究者側が思っていること

-       今後の学会とメディアとの関係やあり方、有効なイベントはあるか

などなど、活発に意見が飛び交いました。私も、ちょこちょこメディアに取材していただいている身として、日頃から感じていて共感できる話もあれば、初めて聞いたメディア側の事情や考えもありました。

現状、研究者とマスメディア、双方の歩み寄りや理解が必要な部分が多そうだと感じた一方で、普及・備えという目標に、二人三脚で歩める可能性が十分にあるとも思いました。

具体的な、共通の結論が出たわけではないものの、この議論が発生したこと自体に意味があるなと感じました。

 

*****

 

今回私の発表はなかったのですが、解析中の結果を、空いた時間に、共著者の方や、お声がけさせていただいた方に共有・相談させていただきました。1人で悶々としていた部分があったので、大変ありがたかったです。

加えて、久々に会う同期・先輩・後輩や先生方にも近況報告ができたことも、非常に嬉しかったです。

気象学会で得た情報を踏まえて、また明日からも頑張りたいと思います!
ではでは。

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雪氷研究大会@三重大学

こんにちは、B4の濱口翼です。


同研究の教授である立花先生がここ1年程1か月に一回のペースでテレビ朝日の羽鳥慎一モーニングショーに出演しているのですが、最近までリアルタイム以外で見る方法がありませんでした。しかし、TVerで過去1か月ぐらいは見れるようになったのでたまに先生が出演している回を見てみようかなと思いました。


さて、今回は9月7日~10日に三重大学で行われた雪氷研究大会に参加したのでその件について書いていこうと思います。今回は三重大学で行われたので会場運営のアルバイトをしながら聞いていました。


7日は公開講演会と雪氷楽会が行われました。雪氷楽会は雪や氷に関するワークショップで楽しい体験ができるイベントでした。また、公開講演会は東海地方のテレビに出演している気象予報士の方が集まり、研究者の方と雪について語るというイベントでほかの学会の公開講演会よりも一般の人が参加しやすいイベントであったと思いました。


8日から10日はほかの学会と同様に研究発表が行われました。ここからは、特に面白かった内容2つを少し紹介します。


1つめは、そろばん道路です。そろばん道路冬の北海道などの雪国で路面に氷のコブが多数発生した状態の道路のことで発表者はどのような条件でそろばん道路ができやすくなるのかについて実験した内容を発表していました。現象としても発表の内容としても大変面白く、アルバイトとして普段聞かない工学のセッションにいてもこれだけは前のめりになって聞いていた内容であったなと思いました。

2つ目は、ドカ雪のセッションです。近年多発する短時間にたくさんに雪が降ることをドカ雪と呼びその現象についての発表が行われたセッションでした。冬の気象現象やそれに伴う影響についての発表が多く、どの発表も惹かれる内容が多かったです。このセッションは夕方に分科会が行われたのですが、それにも参加しさらに深い議論が行われ、それも大変面白かったです。


雪氷研究大会は三重大学で開催されない限り、参加しないであろう大会ではあったので知見を広めるうえで参加してよかったなと思いました。特に工学分野のセッションは学会に参加したとしても見に行かないであろう分野であったので知らないことをたくさん知れてよかったなと思いました。また、時間とお金があったら自分の分野とは少し遠い分野の学会にも参加してみたいなと感じました。


最後までご覧いただきありがとうございました。

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ECHOES サマースクール2025@指宿 こころの宿

連続投稿失礼します、B4の濱口翼です。


今週の頭に卒論の中間発表が行われたのですが、自分の研究はまだまだだなと思うところが多く課題が多く残った結果になりました。2月に卒論発表があるのでそこではいい結果を出せるといいなと感じています。


さて、今回は9月1日~3日に鹿児島県指宿市指宿こころの宿で行われたECHOESサマースクール2025に参加したことについて書いていきたいと思います。


ECHOESサマースクールは昨年から行われているもので、ハビタブル日本という研究の枠組みがあるのですがそこに所属している若手の研究者、学生が集まり勉強会をしたり、親睦を深めたりするというイベントです。私は今年が初参加でどのようなイベントかあまりよくわかっていない状態で参加したのですが、とても楽しかったです。


ここからはサマースクールのことについて詳しく書いていこうと思います。

昨年に引き続き、招待講演・学生の研究発表がありましたが、今年はグループで1つの課題に取り組んでいたところがグループワークに変わったようです。

まず、招待講演に関しては2人の方の講演でした。お二人とも海洋の研究者で私の専門分野とは少し違う分野でしたがとても興味深い内容でした。

1人目の方は物質の海洋循環がご専門で、化学的な視点で物質循環を見ているそうです。特に興味深かったのは窒素の循環で、窒素の同位体比を見ることで回遊生物がどこの環境場から来たのかをたどることができたり、窒素がどのような状態で存在しているのかでその環境の窒素の過不足を見れたりするとのことでした。私は、大学の講義で農作物に関しての窒素循環を学んだことがあるのですが、それが海洋でも行われていること、また生物の移動を見れることは陸上では聞いたことがなかったのでとても勉強になったなと感じました。また、学生時代に論理的に話せと教授に言われたときに論理的という言葉の認識に齟齬が生じていて苦労していたというエピソードがありました。研究を進めていくうえでの論理的とは相手を納得させる論理を作るとのことであると聞いて、自分も論理的という言葉を違う意味でとらえているなと感じました。これからは相手を納得させるように自身の研究内容を話していきたいと思います。

2人目の方は潮汐を専門とされている大学の教授のお話でした。潮汐は身近な現象であるのに意外と知らないことが多かったなという感想を持ちました。ここからは特に面白かった内容を2つ書いていきます。1つ目は、潮汐の変動には半日から数十年まであるということです。よく知られているのだと満潮・干潮という半日の変動、大潮や小潮という1か月の変動がありますがそれ以外にも10年や50年スケールでの運動があるそうでそれになると宇宙スケールの変動になるそうです。私としてはそこまで時間的にも空間的にもそこまで大きいスケールではないと思っていたので、分野としての奥の深さを感じる内容でした。2つ目は、有明海の締め切りによる潮汐変化です。人工的に海を改変したときに潮汐に変化が生じ、すべての海洋環境の変化が生じているというお話は開発を行う際のリスクとベネフィットをちゃんと考えないといけないなと考えさせられる話でした。一個人としても環境に関してあらゆる分野に目を向けていきたいなと感じました。


次にグループワークに関してですが、内容は自分自身の研究のかかわり方でした。同じグループになった人といろいろとお話できて楽しかったです。特に、同じグループに招待講演をしていただいた方がいて、所属している研究機関の内情やどうしたら科研費を手に入れられるかなどが聞けて面白かったです。また、別の人は海洋物理の分野を一般の人に伝える活動を学生でありながらしており、アウトリーチ活動はどのようにしていけばいいかを熱弁していて、同じ学生でありながらこういう活動をしているのはすごいなと思いました。


最後に、学生の研究発表ですが、私もポスター発表を行いました。ほかの大学の学生から意見をもらうことは、めったにないのでとても参考になるアドバイスをいただいたと感じています。また、ほかの学生の研究発表を見ていると自分が知らない内容や自分よりも高度な内容をやっていてとても興味を引く内容ばかりでした。参考になる研究も多かったので自分も追いつけるように頑張りたいです。

ECHOESサマースクールはほかにも他大学の学生と親睦を深める機会が多くとても有意義な時間であったなと感じています。来年も開催されるとのことでしたので、機会が合えば参加したいなと思っています。


最後までご覧いただきありがとうございました。

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プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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