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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   

異常気象研究会2024@京都大学宇治キャンパス

こんにちは学部3年の濱口翼です.

昨年1127日,28日に京都大学防災研究所で開催された異常気象研究会2024に参加しました.私自身異常気象に非常に興味を持っていたため,とても興味深い内容が多かったです.

今回はこの研究会の概要と私自身が興味を持ったものについて記していきたいと思います.

異常気象研究会は毎年京都大学防災研究所で行われているようで,発表者のうち近い内容ごとにセッションが組まれており,そこで各発表者が自分の研究について発表していくという感じでした.

1日目は午後から行われ,モンスーン・低気圧と理論・モデルのセッションがあり,そのあとアイスブレイクがありました.

その中でも特に興味深かったのは全球規模での循環についてです.温暖化の影響に伴って地球の大気循環の1つであるハドレー循環が規模が大きくなっており,熱帯の上昇流が亜熱帯ジェットへつながり,深いハドレー循環になっていることや地域ごとに温度上昇のトレンドを見てみるとサヘルや中東地域では降雨が増えているためか気温があまり上昇しておらず,東南太平洋ではSST(海面表面温度)が地球は温暖化しているのにもかかわらず少し下がっているという内容の発表があり,自分のイメージしていることとはかなりちがうことがとても興味深いなと思いました.

また,モデルを自動で動かしてくれるソフトないしはAIが最近登場し,実際に使ってみた内容の発表がありました.気象予報にスーパーコンピュータが使われているのはかなり有名な話ですが,気象や気候の分野にもAIがすでに登場してきているということには驚いており,私自身の存在意義を失うのではないかと若干ですが危機感を覚えた次第です.

そして,招待講演として気象の理論に関する講演がありました.擬エネルギーなど内容はとても面白かったのですが,勉強不足により理解しきれなかったところがあったので理論について勉強し今回の公演のお話を理解できるようになりたいなと思いました.

2日目は朝から行われ,温暖化,熱帯・大気海洋,冬の気候のセッションとAFESの使い方の簡単なレクチャーが行われました.

特に興味深いと思ったのは2年間長期予測を日本気象協会が提供を開始したことです.熱帯の気象情報を使って日本の長期予測を行っており,熱帯が起因の気象現象に関しては精度がある程度良いとされているが,それ以外の場所が起因の気象現象については精度が悪いと発表がありました.長期予測は難しいといわれているが,ここまで制度の良いものはとても興味深く,ほかの地域の影響を受けるテレコネクションについてさらに知見を広めていきたいなと思いました.

また,AFESのレクチャーではどのようなものに使えるのかといったこのデータの有効活用も教えていただいたので自分の研究で使えそうなら使っていきたいなと思いました.

今回の研究会は自分が興味を持っている内容ばかりで大変勉強になりました.自分が研究したい分野がかなり絞られてきたので今回の研究集会を参考にテーマを決めていきたいなと思いました.

最後までご覧いただきありがとうございました.

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異常気象研究会2024@京都大学宇治キャンパス

こんにちは.B3の永川です.
2024年11月27日,および28日に京都大学宇治キャンパスで行われた異常気象研究会に参加してきたので,その報告を行わせて頂きます.
今回の集会では教授や研究員の方による発表なども多く,難しく感じる内容が比較的多く,内容についていくのもなかなか大変といった印象でした.その中で私が面白いと感じた発表をいくつか紹介させて頂きます.
一つ目は冬季に東シナ海で発生する温帯低気圧についての研究です.この研究発表では低気圧が発生した場合の強弱について,温度や水蒸気量について考えられていました.南側から水蒸気が流入することで循環場が強化され,より強い低気圧になるといったように,低気圧の強弱に関して多くの角度から考察が行われており,聞いていて面白かったです.また,東シナ海における強い低気圧と弱い低気圧では寒気流入の傾向が異なるといったことを初めて知り,もっと知ってみたいと思いました.
また,1月に発生したという成層圏突然昇温についての研究もありました.「成層圏突然昇温」という言葉はしばしば耳にするものであり,興味を持って聞くことができました.この発表に際しては,1月に発生した昇温現象が小規模なものであったことから,なぜこのような小規模な昇温が起こるのか,ということを対流圏上層との関係から考察されていました.一見同じ現象に括ることができるようなものでも,その時間や空間的規模が異なることで別の要因や付随する現象が確認される可能性があるといったことがこの発表のみならず,他の場所での研究発表などでもよく見られるのは面白いなと思いました.
また,今回の集会では企画として大気大循環モデルAFESについてのチュートリアルがありました.こちらについても高度な内容が多く,難しく感じる部分があったというのが正直なところですが,チュートリアル内で扱われた基本的なFORTRANやPythonのコードなどは少し理解することができ,自分に可能性を感じることができました.参加されていた他の方などはうまくAFESを動作させられているように見受けられたので,来年など,また機会がある時には成功できるようになっていたいと思います.
10月末から11月にかけては機会に恵まれ本当に様々な活動に参加させて頂くことができました.これらの活動を糧に,より広い視野をもって勉強していきたい所存です.
今回はこのあたりで終わらせて頂こうと思います.ここまで読んで頂き誠にありがとうございました.

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気象学会中部支部研究会@名古屋大学東山キャンパス

明けましておめでとうございます。B3の永川です.
クリスマスや年末年始は高校などの友達と会う機会に恵まれ,楽しかったです.

今回は2024年の11月24,25日に行われた気象学会中部支部研究会に参加してきたので,その報告を行わせて頂きます.
今回の研究会は学生による発表が多く行われており,僕にも理解できるような内容が比較的多かったように感じられました.発表の内容に関してはその規模や方向性など,非常に様々であり,発表を聞いていて面白かったです.
その中で印象に残った発表をいくつか紹介させて頂きます.

一つ目は熱帯海洋上における海上気温と降水に関しての研究で,その際に示されていた海面水温SSTと海上気温SATが多くの場所で高い相関を持っていること,および熱帯暖水域ではその相関が例外的に低くなる,ということをこの発表を通して初めて知ることができました.また,SATの上昇や,SATとSSTとの差の大きさなど,様々な観点から降水とSATとの関係についての調査,考察が行われており,とても面白かったです.

また,日本の中部山岳地帯風下側で発生する収束線に関しての研究発表についても非常に面白く,普段耳にするJPCZと同じように風の収束,発散などによって発生する一方,朝鮮半島にある山と日本の山では発生頻度や発生した場合の強度などには違いがみられるといったことを学ぶことができました.

今回の研究会は私の地元である名古屋の大学で行われたということもあり,現地にとても向かいやすく,土地勘もあったため動きやすかったことが印象に残っています.参加への負担が思った以上に小さいことがわかったので,またこのような集会が名古屋近辺で行われた際には積極的に参加したいと思います.

今回はこのあたりで失礼いたします.ここまで読んで頂きありがとうございました.

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異常気象研究会2024@京都大学宇治キャンパス

みなさんこんにちは!!3連続で投稿させていただきますB3の大関です(^^)/
年賀状を書かなくなってからというもの、干支への関心が薄れていってしまっている気がするなぁとふと思いました。2025年は巳年ですが、気象気候における蛇といえば、偏西風や黒潮は今年も蛇行するんでしょうか?


それでは昨年の11月27、28日に京大の宇治キャンパスで行われた異常気象研究会2024に参加したので日記を書いていきます。京大の防災研究所(通称防災研)という所で開催された研究会で、どちらかというと教授や研究員の方々が中心の研究会という印象で、発表はどれも難しくもっと勉強しなければ痛感させられました。発表者には、これまでに参加した学会や、普段気象について調べる中で一度は見聞きしたことある名前が並んでいて驚きました。

温帯低気圧化をした台風である2021年台風Lupitの事例解析の発表がとても面白かったです。特にフェーン現象によって台風東側の昇温が強まって、結果として低気圧の勢力が強められたというメカニズムが興味深くて、個人的にこうした移動性の高低気圧への地形からの影響についてもっと知りたいと、この発表を聞いて感じました。
また、昨今の異常気象に対する海洋の影響について議論した発表も多かったです。海面水温(SST)の上昇に伴う、JPCZの強化について調べた発表では、モデルを用いて2つの海域でSSTが昇温したケースを調べていて、一方ではJPCZが強まるのに対して、もう一方の昇温では逆にJPCZが弱まるという結果を示されていて、SSTの上昇が必ずしも収束を強めるわけではないという結果はかなり驚きでした.。
2024年11月にはこの研究会を含めて3つの学会、研究会に参加しました。あちこちに行って身体的にも、また沢山の発表を聞いて中々に頭も疲れました。でもすごく実のある時間になりました。今後もこうした場には積極的に参加できればと感じました。そして、見聞きしたことを今年から始める卒論に生かして行きたいです!!

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気象学会中部支部研究会@名古屋大学東山キャンパス

みなさんこんにちは!!B3の大関です。
ただいま帰省先でこちらの日記を書いています。僕は帰省する時いつも自分のPCを持っていくんですが、これがかさばってしょうがないです。大学生はみなさんそうなんでしょうか?

余談はこれぐらいにして、昨年の11月24、25日に名古屋大学で行われた気象学会中部支部研究会の日記を書いていきます。三重から近い名古屋での開催ということで、結構ギリギリに家を出たのですが、見事に大学内で迷子になってしまいました。さすが名大といった所でしょうか(笑)
こちらの学会は、前週につくばであった気象学会に比べて学生の発表の割合が高かったですし、発表時間も比較的長く、導入の部分から詳しい説明があったので、じっくりと聞くことが出来ました。もしかしたらつくばの気象学会で沢山の発表を聞いて、気象の知識がレベルアップしていたという説もあったりなかったり。

特に興味深いと感じた発表は、温帯低気圧と冬季の雷に関係について調査されていた研究で、温帯低気圧を原点とした4つ象限に分けて雷の発生頻度を調べるという手法が新鮮で面白かったです。合わせて、数式を使って温暖、寒冷、停滞、閉塞と前線の抽出を行っていた所もとても勉強になりました。
また、JPacCZと名づけられた、中部山岳によって形成された収束帯についての研究も興味深かったです。同様の収束帯であるJPCZと比較されていて、海上に形成されるJPCZと、陸上に形成されるJPacCZでは収束の強さや降雨降雪が違っていて、とても引き込まれる発表でした。

対面での学会参加は2度目でしたが、今回は同じ研究室の先輩方が沢山発表をされていて、堂々と自身の研究を話している姿を見て、自分も自身の研究を持って、学会で発表してみたいと強く感じました。まずは論文を読むところから始めたいと思います!!

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プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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