どーも,にしかわです
3月21-24日には,品川の東京海洋大学で開催された,
海洋学会春季大会に参加しました
東京の桜はちょうど満開でとってもきれいでした
21日
この日はシンポジウム
いろいろ興味をそそられるものがありましたが,
『魚種交代のシンテシス
-気候変動における海洋生態系・浮魚資源変動機構およびその科学的理解に基づく社会への貢献-』
に参加しました。
大気海洋相互作用と生態系に関する講演があったからです
その中のひとつをご紹介します。
JAMSTECの野中さんの発表
1980年代の風変化
⇒風応力カールとして海面高度に影響
⇒続流南側の海面高度増に伴う地衡流強化
⇒続流の流速が速くなる
⇒冬季:冷却される前に東へ暖かい水が輸送
⇒続流上でSST高,混合層浅
⇒マイワシ減少
大気と海洋が相互に作用するだけでなく,
生態系にも大きな影響を与えており,
地球上では全てがつながっているんだなと感じました。
今後自分の研究でも,生態系と何か絡めていきたいですね
22日
東北水研の伊藤さんの発表
昨年の3隻同時観測で若鷹丸で行われたSeagliderの観測結果を
発表されていました。
Seagliderとは簡単に言うと,海の中をジグザグと泳ぎ,
ある時間になると海面に出てデータを送信するというような観測機器です
観測結果ではこれまでのCTD観測などでは得られないような,
非常に細かい海洋構造が観測されており,とても驚きました
渦のスケールとしては,26km,8km,2.7kmがよく観測されており,
今後Seagliderを活用するには捉えたい現象のスケールを考えた
観測ラインの取り方が重要であったり,
複数台のSeagliderを編隊を組ませて観測する方法が有効かも
とのことでした。
今後どのように活用されていくのか,とてもワクワクします
ちなみに,4月からの白鳳丸でもSeaglider観測があるので,
とっても楽しみです
23日
東大の片岡くんの発表
オーストラリア西岸で起こる,
ニンガルニーニョと呼ばれる現象についての発表でした
オーストラリア西岸で正のSST偏差を生み出す原因としては,
局所的な北風偏差が重要な場合と,
ラニーニャ起源の沿岸捕捉波が伝播することで発生する場合が
あるとのことでした。
ローカルな影響とラージスケールの影響で,
メカニズムは違いますが同じ正のSST偏差が形成されており,
非常に面白いな~と感じました
24日
愛媛大の岩崎さんの発表
冬季東シナ海での低気圧活動について,
MM5を用いた実験結果についての発表でした。
冬季の東シナ海での黒潮フロントの尖鋭度の季節進行が,
低気圧活動にどう効いているのか。
海面水温に冬季の平均値を与えた実験と
月変化を与えた実験の比較では,
月変化を与えた実験での低気圧活動が,より強くなっていました
黒潮フロントの重要性が示された結果となっており,
大変興味深いなと思いました。
SSTフロントは奥が深くてやっぱり面白いですね
各日,一件ずつ面白かった発表を紹介させていただきました
もちろん4日間通して面白い発表は目白押しでしたよ
また,懇親会などでは他大学の学生や研究者の方とお話しすることができ,
楽しく充実した4日間でした
それでは,にしかわでした
[1回]
PR
COMMENT