こんにちは。オガタです。
最近研究室のみんなでブログを連投しておりますが、
色々と面白いことが書かれていると思うので、
目を通していただけると面白いと思います。
私はこの記事では2012年6月11日から6月19日の期間行われた、
JAMSTECの
なつしまを用いた大気海洋観測について綴りたいと思います。
途中まで船上で日記形式に書きためていたので、
ちょっと文鳥がわやなことになっておりますが、
温かい目で読んでいただけると幸いです。
あと、写真はすべてケータイで撮影したもので、
かつ撮影者の手腕もあいまり、今の時代にあって、
とってもボケておりますが気にしないでいただけると嬉しい限りです。
あと、時間のない方はJAMSTECの茂木さんが作成して下さったなつしま観測のRVがyoutubeに上がっておりますので、
ぜひぜひそちらをチェックしてください(^o^)v
2012/06/08
観測の準備のため、11日の出港ではあったのですが、8日にJAMSTEC横須賀本部に赴きました。
なつしまです。
なつしまは普段海底探査に用いられることが多いらしく、
JAMSTECのなつしま紹介ページでも
ハイパードルフィンについて多く紹介されております。
なつしま紹介ページの写真にある後部操舵室は
普段、そのハイパードルフィンを海中へ運ぶ時に用いているようなのですが、
今回はラジオゾンデ観測中オペレーターが作業する場となりました。
こんなかんじです。
まだラッシング前なのであんまり固定されておりません。
シーロメータのPCも同じ机の上に置いてあったので、
ゾンデの情報と比較するのがとても面白かったです!
シーロメーターとその監視画面。
なつしまにはゾンデ、シーロメーター以外にも気象測器が設置されました。
総合気象観測センサー(左)と短波・長波放射計(右・取り付け風景)
肝心の取付作業ですが、色々と苦労したものの何とか終えることができました。
朝10時半くらい?から設置準備を始めたのですが、終わる頃には夕方頃になっていて、
なかなか体力を使う仕事でした~。
この時、ちょっと困ったなーと思ったことはホストにつけていただいたブラウンアンテナについてです。
ラジオゾンデの測器は事前にJAMSTECに送ってあったのですが、
この日の作業を緩和するために、私達が到着する前にマストにつけておいてくださってありました。
ただ…その距離が…多分…アンテナ同士の距離が50cm位だったと思います…。
ラジオゾンデのマニュアル上、アンテナ同士は1m以上離れていたほうが良いとのことだったと記憶していたので、
どうしたものかと思ったのですが、なにぶん高い所についているのもあり、
簡単に修正することもできず、楽観的に『ま、いっか』という判断でそのまま観測しました。
実際観測では混信もおこらず、なんの問題もありませんでした。
なつしまでは2時間観測しか予定していなかったので、後部操舵室に置いた2台の受信機しか使わなかったのですが、
補助として3台目のアンテナは三脚を使って船の手すりに自分たちで括りつけました。
結局こちらは使わなかったのですが撤収作業の時に久しぶりに様子を見たら自分たちが設置した時とはだいぶ変わっておりました…。
(・3・)アルェー!?三脚ドコサヘキサエン酸!?
よっぽどうまく固縛されていなかったのでしょう…。
直して下さった船員さん?ありがとうございます…。
三脚もちゃんと仕舞ってありました…。
誰かにロープワーク?をちゃんと教えてほしいなと思うばかりです…。
2012/06/09-2012/06/10
この期間はちょっと諸事情で引きこもりしておりました。
2012/06/11
7:30になつしま(ふね@横須賀JAMSTEC)集合だったので、関内にとっていたホテルにて朝4時起床。
風呂に入ったり、片づけたりしていたら5:45分に!?
6:10発の電車に乗ろうとしていたので慌ててホテルをチェックアウト。
なんとか6:10発の電車には間に合いました。
一緒に乗船予定の
安藤くん(M1)はなぜか横須賀JAMSTECに行くときはほぼ必ず遅刻する体質だったのですが
(普段の彼に遅刻という言葉はありません)
この日はめずらしく遅刻せずに登場(笑)(´▽`*)
ちょうどいいバスがなかった?ので追浜駅からJAMSECまでタクシーを使いました。
船についたら自分の荷物を部屋にまとめて作業準備。
してたら東北大学須賀先生と東海大学植原先生&東海大組みが登場!
植原先生はバイク事故で背骨の骨にダメージを追っているそうです…。
見た目はお元気そうに見えるのですが…。
船内を動き回りながら後部操舵室を居心地の良い空間にしようと安藤くんと作業していたところで、
弘前大学の児玉先生と和田さんが到着。
もちゃもちゃしてたら9:00過ぎに出航しましたー。
なんとお見送りつきです!!
船内にあるサロン室でチョッサーと電子長からの船内生活に関する注意事項を伺って、
14:00から観測打ち合わせ。
オガタは8-0ワッチ(8時から12時と20時から24時のお仕事の時間でそれ以外はフリー)でした。
当初の予定では北の点から南下しつつ観測する予定だったのが、
海が荒れそうなので、逃げつつ南の点から北上する形で観測をしようかと色々迷っておられるようでした。
16:00から金毘羅さん
海上交通の守り神さまです。
乗船している人はブリッジに集まって、御神酒とおつまみを頂いて、
航海の安全を祈願しました。
この日は特に何も観測予定がなかったので、
18時か19時辺りから東大の小川さん、東北大の大石くん、東海大の田嶋さん、三重大のあんどぅで大富豪。
各所から人が集まるとルールの違いに戸惑います。
今回はオーソドックスな?ルールのみ残して遊びました!
船内生活に合わせるために、20時過ぎに大富豪を終了。
20時過ぎに風呂に入ったのですが、風呂場に備え付けられているシャンプーやリンスを置く台が崩壊していたり、
イスやオケもあっちゃこっちゃに飛び散り、カーテンを閉めても揺れですぐに開いてしまって、
カーテンの意味がなくなるなど、なにやらすごく入りにくいなーと思いました。
21時過ぎに就寝したと思います。ちょっと記憶があやふやですが…。
後から聞いてみたところ私がお風呂に入っていた20時頃に船体が30度くらい傾いたらしかったです!
↑これでローリングの角度を知ることができます。
本航海の最大傾斜を風呂場で感じておりました~。
どおりで風呂入っててめっちゃ傾いたはずだわ―。
風呂のイスに座りつつ(立てない)ズルズルと滑りまくったわけです。
2012/06/12
06:00起床のつもりが06:10起床(´-ω-`)コックリコックリ
06:30に川合さんから観測開始時刻の説明。
海が荒れそうなので、st.1で南の点でテスト放球も兼ねて2発のゾンデを上げてから、
XCTDの観測をして、st.2でゾンデ、XCTD1発ずつ放球予定でした。
07:30朝ごはん。
この日は結構揺れました。なつしまの食堂はオモテ(船の前方)にあり、
つまり海が荒れているととっっっっっっても揺れました。
船に強くない茂木さん辛そう…ってあんどぅも!?
あんどぅのパンを頂きました。おいしかったです。茂木さんの牛乳もパクる。
10:00から観測の動作確認。ゾンデの放球場所(はりだし)で放球手順のお話と、
はりだしの下に位置するデッキでXCDT投下手順の説明
ゾンデの準備があったので、早めし*の弘前大学の和田さんと昼ごはんの食事時間を代わってもらって、
11:30にご飯を食べた。
※早めし : 食堂に全員が入りきらないため数人が通常の食事時間より早くご飯を食べること。
12時からゾンデセンサー準備。電波も順調に受かって5分もかからなかったのでは?早い(`・ω・´)
問題は放球時の気象要素のうち気温と湿度…。
なんとなつしまにはそれらを計測する装置がなかったのです…。
まぁ、事前に把握していたので、対策として、ゾンデ更生に用いる
温湿度計を使おうと対策は考えておりました。
練習では温湿度計を持って外で準備から放球までの間待機。
放球した時に数値を読む…。
ただ、このやり方ではワッチが始まってしまったら不可能だったので、
本番では色々と試行錯誤しました。
後部操舵室の扉を開けっ放しにしてみたり、扉の外側に貼り付けてみたり…。
最終的に扉を開けっ放しにして、入り口上部に貼っつけて計測しておりました…。
大丈夫か…ちょっと不安でしたが、そんな悪い値ではなかったと思います。
12:45くらいと13:00くらいに放球。
順調にデータが入る。練習はうまくいく法則です。
XCTDも問題なさそうだったと…。オペレーターしてたのでちょっと詳細わかりませんが…。
午後は、
名古屋大学の加藤さんから頂いたエマグラム描くプログラムを用いて、エマグラムを描いてみたり、
小松さんが作って安藤くんが改造したゾンデデータ変換プログラムを頂いて、
そのプログラムの確認や、そののシェルからGrADS用バイナリデータとコントロールファイル、
エマグラムの図を一緒にかけるように改造したり、
色々と二人で話し合いながら速報で出す図を絞ったりして過ごしました。
2012/06/13
07:30起床。
ごはんギリギリ…
この日は海が荒れる予想だったので、
仙台湾に避難しました。
午前中は引き続きプログラムを見返していたと思います。
どこかに不備はないか…もっと効率化できないものか…。
まぁ要するに観測もなかったのでちょっと暇だったのです。
お昼までそんなことをしていたりして時間を潰したでしょうか…。
この日の朝?に児玉先生の方からナイトセミナー(発表会)のお誘いがありました。
もちろん二つ返事で『やりましょう!』とお返事しました。
数日前に大学で高校生向けに発表したスライドを持っていたので、
すぐに用意できるかと思いお昼寝をしました。
気づいたら19時ちょい前…やばい…本格的に何も用意していないと若干内心焦ったりしておりました。
安藤くんがみんなのモチベーションを上げるみごとな発表を披露!!
反対にオガタはグダグダになってしまってすみませんでしたorz
ちゃんと準備しておけばよかった…。
児玉先生のやませに関する発表がすごく面白かった!!
14日の観測での意識が変わったかもしれない…。
ここで意味ありげに野中さんの発表は持ち越しということになりました…。
これは一種の布石だったのかもしれません…。
22:00終了。
2012/06/14
07:00起床。洗濯して乾燥機に入れておいた服が乾いてない(´・ω・`)
10:00作戦会議
11:00観測開始。オペレーター(オガタ)は準備をはじめる。
12:00放球。経度143°00′緯度37°59′あたりから南下して緯度15゜間隔のゾンデとXCTD観測開始。
1点目のデータを早速データを解析しようと思ったら速攻で行き詰まったりしました…。
頂いたエマグラムのプログラムで描けないプロファイルがある…だと…!?
とりあえずの処置として場合分けで回避…してたら色々時間が過ぎていた…。
ある程度の高度を削ったら書けるようになったのですが、
せっかく高い高度までデータがとれているのにもったいない(´ε`;)ウーン…
後で安藤くんに聞いてみたらエマグラムが描けないデータは確かにあると…
先に教えてくれよーガ━━(;゚Д゚)━━ン!!
まぁそんなアクシデントに負けず、
観測は順調に進みました。
途中でMSPを組み立てたりして次の観測の準備を同時進行で行われました。
観測と同時進行で、今まではアナログでしか残していなかったゾンデの野帳を電子化する作業も行いました。
あと、夜間は船が外の電気を落とすため、真っ暗となりとても危険であるため、
絶対に一人で外にでない!とされておりました。
なつしまにおいてゾンデのオペレータはブリッジから離れた後部操舵室という船のトモ(船尾)が見渡せる高い位置にある部屋が
割り当てられました。
この部屋は船の中を伝って入ることはできず、外から入るしかなかったため、
夜間は3人で後部操舵室に上がり、一人(オペレータ)をおいて二人で船内のラボに帰るという、
ちょっとした大名行列のようなルールが設けられました。
いつも勢水丸で適当に(!?)やっていたので最初はまどろっこしいなと感じていたのですが、
船が大きい分、目の届かない場所も多く、取り返しの付かない事になってしまう可能性も高くなってしまうため、
仕方のない安全策だったと思います。
ただ、個人的に後部操舵室が高いところにありすぎてラボとの行き来がとても大変だったので、
私がワッチの時は主に後部操舵室にこもって諸々の作業をしておりました(あとで「こもりすぎ」と言われましたが(;^ω^)
さて…ここでなつしまで書きためてあった日記がつきてしまいました…。
あとは朧気な記憶をたどりながら…。
2012/06/15
この日の昼頃すぎまでは南下しながらの観測しました。
順調でした。
夕方からは定点観測に移行する予定だったので、昼にMSPの動作確認も行われたようです。
定点観測…とはいってもゾンデオペレーターのやることは変わりません。
ひたすらゾンデを準備する…。
東海大学の方々はMSPの観測やXCPの観測が増えて、ガチで不眠不休の作業になっていたようで、
本当に頼もしいやら申し訳ないやら…。ありがとうございました。
定点観測はだいたい丸一日ありました。
2012/06/16
16日の写真がない…。
たーぶんずーっと観測だったと思います。
あと、この日の前後でゾンデの観測log(英語)を作るよう支持をいただき、
色々と勘違いしてテンヤワンヤしていたのも原因かもしれません。
野帳の…英語化…_ノ乙(、ン、)_
となって、5側転くらい英語化を終えたところで、野帳の英語化でなく、
"log"が欲しいのだということでやっと理解できまして、
それまでの30回分くらいの観測野帳からひたすらlogを作っていたので、
ちょっと忙しかったかもしれません。
あ、そういえば手元にlogが合ったのを思い出したので、確認してみるとこの日の15時くらいまでは定点観測だったみたいです。
で、17時から今度は東経143°線を北上する形でまたSSTフロントをまたぐ観測を開始しました。
2012/06/17
17日の観測の写真もない…。
といっても、観測が終わったのは深夜2時頃。まぁ写真がなくても仕方がないです。
観測終了ちょっと前のワッチ交代時の風景
最後だったので、8-0ワッチではありましたが、2時まではと放球隊の方でお手伝いしておりました。
確かちょっと雨が降っていたと思います。
なつしまで学んだ大事なことの一つに”安全”があります。
例その①安全帯
放球時に船の手すりによらなければならないのですが、危険なので腰に巻いたフックを手すりにかけるのです!!
ヮ(゚д゚)ォ!超安全!!!スゲ━━ヽ(゚Д゚)ノ━━!!!ってなりました。
勢水丸でももう少し放球時の安全について考えたほうがいいと各所からご指摘いただきました。
先生!!安全帯!!買いませんかーーーーー!?あと、トランシーバーに変な免許いらないって言われましたのでトランシーバーも買ってくださいいいぃぃぃぃいいぃぃ!!!
ここで叫んで見るテスト。
まぁ。最後の放球も無事終えることができました。
ありがとうございました!!皆さんのお陰で素晴らしいデータがとれました!
この日のメインは船員さんも参加した飲み会にありました。
いやー。楽しかったです。
次の次の観測がダイオウイカの調査らしく、エサによってくるダイオウイカ+サメが泳いでいる海に飛び込まなければならないかもしれない船員さん…どうなったでしょう…。
唯一の武器が『サメよけ剤』だとか…「両脇に抱えて飛び込んでやる!!!」とおっしゃっれていた姿が忘れられません。
2012/06/18
台風も近づいていたので19日に帰る予定が18日に帰港しました。
とはいっても片づけが盛り沢山なので上陸してどっか遊びに行ったとかではありません。
近づく横須賀…。
私は観測において一番苦手なのは”片付け”だったりします。
今回も本当に疲れました…。
シーロメーターの中身。
片付けは本当に大変なので全然写真がありませんでした。
ただ、東北大や弘前大学など、人材を派遣して下さった大学の方々やJAMSTECの方々には、
ゾンデの片付けをだいぶん手伝っていただいて、本当に助かりました。
ありがとうございました。
こちらも、手が開いている人を如何に回して効率的に片付けるかといった点で勉強になりました。
ゾンデ以外の測器の片付けもありましたのでそこら辺との折り合いもなかなか大変だったような気がします。
本当に本当にありがとうございました!!
と、いうわけで無事片付けも終わり、観測終了というわけです。
そのため…。
最後の晩御飯の時には船員さんから美味しいお酒をいただきました!
お酒はあまり得意ではないのですが、それでも美味しかったです!
晩御飯の時にビールも出たりして全員色々と飲んだあとなのですがもちろんこの日は…
おつかれさまでしたーーーー!!!ラボで観測を終えて川合さんから説明と
JAMSTEC野中さんのすてきな研究のお話にみんなで大興奮して…
本当に楽しい観測航海になりました。
観測結果以外にも素晴らしい思い出ができたと思います。
この観測に参加して下さった皆さまには本葉に感謝してもしきれません。
もちろん、この航海には参加していなくても観測を準備して下さった立花先生や科研費関係の方々にもお礼申し上げたいです。
本当にありがとうございました!!
またどこかでお会いすることを楽しみにしております~。
長なったですが、本文はこれくらいにしておきます。
”続き”にはなつしまででたご飯をざっくり紹介しちゃいまっす!!
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