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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   

学会れぽ part4

みなさんおはようございます! もしくはこんにちは! もしかしたらこんばんは!
学会に行っていきましたオフジです。帰りのバスで背中を痛めました。痛いです!

なんかにまさん学会レポートきっりり書かれていらっしゃるので、私も頑張ろうかと思いまする。

18日

午前中はあんどぅと一緒にC会場「境界層」にいました。フラックスがグォングォン湧き上がってくるような発表ばかり! 聞いたことのない単語もいっぱい出てきてベリーコンフュージョンでした。ラフネスサブレイヤーとかスタイロフォームとかモニン・オブコフとかなんじゃそれ。

そんななかでも印象に残ったのがこれ
C108「大気は地面から冷えない」

普通、夜になると熱容量の小さい地面が先に冷えて、そこから熱拡散によって大気が冷えていく。つまり大気は下から冷えていくと考えるものですが

実際に観測してみたら大気は上から冷えてるみたいだったよ! という実験です。

こういう、常識を覆してくれるような発表はとてもワクワクするのですが、なんかこう、この実験は実験方法そのものが間違っているような気がしてならない。

観測機器を高度別に設置するのだけども、タワーとかを利用するのではなく、山を利用して擬似的に鉛直変化を測定したとのこと。なんか前提から間違っているような気がする。

質問コーナーではなんか凄そうな人が指摘していた。学会コエー。




午後はもちろんD会場で「2010年夏の異常気象」について聞いてきました。大冨先輩、立花教授お疲れ様っす。素晴らしかったっす。ブラボーっす。

私自身の卒論テーマにも大いに関わってくるエリアなのでそりゃもうワックワックでした。

でも、2010年夏に何が起こったのかとかの事実確認、それをモデルは予測できていたのかという発表が多くて、メカニズム的な発表は大富先輩のものくらいでした。ちょっと残念な反面、研究しがいがあるというものです。

ということでそこで仕入れてきた知識をだらだらと書くと

2010年猛暑は観測開始後最大の暑さ(過去113年)。2009年夏はエルニーニョで、2010年春ごろエルニーニョがなくなり、夏に急にラニーニャに変化! こういうエル→ラニへと急激に変化する年は過去にもあり、上空の層厚大気が暖められるのだとか。
んで、寒冷で知られる夏のオホーツク海高気圧はあまり形成されなかった。6月から7月前半はほとんどなし。7月後半に一時期形成されたが、亜熱帯ジェット由来の南から張り出した高気圧に負けて勢力を拡大できず。とのこと。どうも、6月から7月にかけて何かが起こっていたのではないか・・・ということらしい。

D152「気象庁アンサンブル季節予報システムによる2010年夏の予測」によると、大まかな大気場は全休規模で予測できていたらしい。



5月予報段階では、南から大きく高気圧が張り出してくることが予測できず、それに伴う中緯度の高温が予測できてなかった。とのこと

アンサンブル平均なので振幅が小さくなることはしかたがないが、アンサンブルのうち1つだけ夏の猛暑を予測していたものがあったそうです。

なんというか、気象庁のモデル自体は結構すごい。だいたい合ってるなーと思いました。
しかしあれだけだいたい合ってるのに予測ができない。気象というものの大いなるダイナミクスを感じました。もはや小宇宙(コスモ)。


19日

午前中はC会場で境界層・気候システム。あんどぅと一緒。気候システムのところはオホーツク海関連のものもありテンションマックス!

ということで
C207「オホーツク海高気圧における大気-陸面結合の役割」

2008年にできたオホーツク海高気圧についての発表。2008年はこれにより日本は冷やされた。
しかし同時期、東シベリアでは高温。
ここに注目してWRFモデルです。

注目すべきは東シベリアの雪の量。これをコントロールランをり減らしたり増やしたりするオガタ先輩的手法によって、なんと! シベリアの雪の量が少ないと、7月以降の降水を増加させる傾向があるのだとか。んで、なんかこう傾圧的な構造でハイ(高気圧)がハァァァーイ(発達)になるのだとか。

という面白い発表でした。モデルは考えてませんでしたが、モデルの発表の人が多くてびっくり。時代はモデルなのか?


午後は覚えてません。すいません記念講演寝てました。すいません。マコトにすいません。


20日

朝イチから西川さんの発表でテンションマックスな20日です。そのままB会場「中緯度大気」にいました。あんどぅと一緒。

気になったのは
B303「東アジア縁辺海が日本海低気圧に与える影響」
ってか九州大の山本さんの発表です。

これもWRFモデルを使った研究ですが
対馬暖流の流量が減ると日本海のSSTが低くなり、オホーツク海の低気圧トラフ大きくなる。

山本さんのモデルをいじらせてもらったことがある身としては非常に興味深い、かつテンションのあがる発表でした。山本さんの顔初めてみました。


午後はシンポジウム。あんどぅと一緒

発表3つ目、「氷床を巡る生物探査と地球規模気候変動」が面白かったです。

南極氷床の下には、淡水の湖、氷床下湖(仮)がたくさん存在しているそうです。知りませんでした。
しかもそこは氷床を通して別の湖と水循環があるそうです。知りませんでした。
ということはつまりエネルギーの収支もあるわけです。知りませんでした。
つまり環境としては開放系、地上と一緒なのだとか。知りませんでしたー!
そしてここには未知の微生物がワッサワッサいるそうです。

あまり気象とは関係ない話だったかもしれませんが非常に興味深かったです。




私はこのあと所要(就活っす)で帰ってしまいましたので21日のレポはありません。すいませんでしたー!

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三重大学 立花研
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非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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