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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   

遅ればせながら,学会レポ

大変遅くなりました
にしかわです
観測についてもいろいろ書きたいですが,
まずは気象学会レポートです


18日
私とトミーは,18日の朝東京に向かいました
到着したのはお昼くらい
午後に発表を控えるトミーさんは,
と-っても緊張している様子でした

お昼ごはんを食べてD会場へ

2010年の猛暑に関するセッションということで,
かなりの人が集まっていたように感じます
一番面白いなーと感じたのは,
気象庁の前田さん
『気象庁アンサンブル季節予報システムによる2010年夏の予測』
気象庁が導入した,大気海洋結合モデルを用いた,アンサンブル季節予報システムの2010年夏の予測についての発表でした
海面気圧や発散,東南アジアモンスーンなどなどの予報図は,
振幅は実際に比べると小さいものの,かなり合っていました
こんなにきれいに合うものなんだなーと,
かなり驚きました
ただ,日本付近を含む中緯度域では,
実際と予報があまり似ていない,という結果も述べられていました
直接観測が少ないことで,
中緯度域での大気海洋相互作用の影響が明らかになっておらず,
中緯度でのモデルの再現性が低くなるのかなと感じました
そして,観測大事
ということを改めて実感し,
自分の研究をもっともっと頑張ろう
と,やる気が沸いてきました


前田さんのご発表もかなりD会場が盛り上がっていたのですが,
一番の盛り上がりはこの方のご発表じゃないでしょうか


いつものように,会場を広-く使ってのご発表,
とてもわかりやすかったです

そして,トミー
学会デビューおめでとう
声もばっちりだし,質問の受け答えも堂々としてて,
すばらしかったです

お二人とも,お疲れ様でした


19日
北大院地球環境の松村さん
『オホーツク海高気圧における大気-陸面結合の役割』
まだまだ謎の多いオホーツク海高気圧
大気-海洋ではなく大気-陸面ということで,
陸面のどんな効果があるんだろう??
と思いながら拝聴しました
●積雪を減ることでオホーツク海高気圧が強まる
●東シベリアの融雪水効果がオホーツク海高気圧に影響する
など,面白い結果を聴くことができました

北大院佐藤さん
『北海道における土地被覆変化と地域気候影響の理想化実験』
同じ土地被覆の変化でも,地域によって影響が異なるはずであり,
地域別での土地被覆の影響を考えるべきである
ということで,佐藤さんは北海道の森林が全て伐採され,
草原になったらどうなるか??についてのご発表でした
北海道では,森林がすべて草原に変わったら,
降水量が減少するという影響があるそうです
また,気温については春に一番昇温が見られるそうで,
気温に関しては夏が一番変化しそうなイメージを持っていたので,
おもしろいなと思いました

ポスター:山口大の鈴木さん
ビデオゾンデについてのご発表
もうすぐ粟国島でビデオゾンデが見れる!ということもあり,
かなり興味津々でした
私たちの上げるラジオゾンデの10倍以上の重さのゾンデを,
大きなバルーン2つで放球していました
強風だったようで,とてつもなく大変そうでした

夜の会
大島さん,宇田川さん,島田さんと立花先生が,
もともと会を行う予定だったところに飛び入り参加させていただき,
お久しぶりの東工大吉川さん,ゴウちゃん,くっすーと,
まし,トミー,私のあわせて10人での宴会となりました
いろいろなお話を聞くことが出来,
宇田川さんや吉川さんはかなり久しぶりにお会いできて,
とても楽しい夜となりました
皆様,ありがとうございました
ただ,調子に乗ってお酒飲みましたが,
明日は朝一で発表…



20日
さぁ,発表当日
無事朝おきることが出来,会場へ向かいます
ましとトミーにはご心配おかけしました

発表は,何回やっても慣れないです…
ドキドキドキドキ…
でも,座長が本田先生だったことと,
同じセッションにジグザグ観測に参加していただいた田中君がいたことで,
ちょっとだけ落ち着きました
発表の出来は…
反省点だらけです
発表の後に,茂木さんに発表する上でのアドバイスを頂きました
発表の反省と,茂木さんのアドバイスについては,
改めて書きたいと思います


気象研究所の猪上華子さん
『冬季突風をもたらす気象擾乱の環境場把握に向けた高頻度ゾンデ観測概要』
と,
気象研究所の楠研一さん
『渦列を持つ降水帯周辺の高頻度高層ゾンデ観測』
“高頻度ゾンデ観測”というタイトルがとても気になり,
拝聴しました
二つのレーダーと,地上気象観測+30分もしくは1時間毎のラジオゾンデ観測の結果について,
ご発表されていました
ゾンデとレーダーの組み合わせで,渦列発生の様子が捕らえられていました
ジグザグ観測とレーダー観測の同時って,
すごく最強だな-
と感じました
また,タイマーで電波が切れるようになっているらしく,
30分間隔の観測の場合,約5kmで観測を終了する,
という方法を行っていました
冬季の擾乱は5kmくらいの高度までデータが取れれば十分,
とのことでした
ななちゃんの積乱雲観測でも,
このゾンデ強制終了法は使えるのではないかな?
と思いましたが,
積乱雲だと5kmよりも背が高いから,
ゾンデ6発あげるのがやっぱり限界なのかな…

ジグザグ観測とはまた別の,高頻度なゾンデ観測の方法と結果をお聴きできて,
とても勉強になりました


そして,粟国島・長崎丸観測に向けて,
この日はお昼に東京を後にしました

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三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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