こんにちは, M1の平賀です.
気象学会に続いて連続投稿となります.
5月20日から24日にかけて,幕張メッセで行われたJpGU2023に参加しました.
JpGUはB3,B4の時とオンラインでは参加していましたが,今回は幕張まで出向いて現地参加をしてきました.初めての現地での国際学会はとても刺激的で実りあるものとなりました.企業や大学のブースがたくさん出ていたり,外国人がたくさんいて英語が飛び交っていたりと,普段味わえないお祭りのような雰囲気が感じられました.まさに地球惑星科学の祭典です.今回はそのことについて地球日記を書いていきます.
ポスター発表(現地・オンライン)
JpGUは日本で開催されていますが国際学会なので,ポスターは全て英語です.しかし,来る人はほとんど日本人なので英語のポスターを日本語で発表しました.
いつも通り発表していると,なんと海外の方がきて英語で発表することになってしまいました(英語のセッションなので当たり前なのですが…).まず,発表の初めに英語が苦手ですと伝えてから,拙い英語で身振り手振りを交えながら,なんとか最後まで発表しました.しかし,英語での質問には答えられず,隣にいた東大生に翻訳してもらいながら対応しました.
英語の勉強をしようと決心した学会となりました.そして,最近,手始めに英語のポッドキャストを聞くことから始めました.一年後のJpGUでは英語で質疑応答できるようにしたいですね.
他の方の口頭発表
色々なセッションがありましたが,北極域のセッションは気象だけでなくいろいろな視点から北極を見ていて,おもしろい内容が多かったです.シベリアの火災によって温暖化時でもシベリアが冷えるという話や,永久凍土と気温上昇や降水量との関係の話や,淡水と海氷の話など,多様な研究を聞くことができました.自分も北極の海氷の研究をしていますが,こういった話を聞くと,大気や海洋だけでなく陸域や河川にも目を向けるのも大事だなと思いました.時間スケールや空間スケールは異なっているかもしれませんが,思わぬところで繋がっているかもしれないですね.
他の方のポスター発表
現地ポスター発表を聞くのは割と好きなのですが,今回は気象だけでなく地球惑星科学全般の話が聞けるということで特に楽しみにしていました.
気象の発表では,JAMSTECの土井さんのインド洋ダイポールとアフリカ東部の降水量との関係を示した研究がおもしろかったです.北半球のインド洋は,太平洋や大西洋と異なり西岸境界流が流れていないので,大気による極向きの熱の輸送が大事ということや温暖化によって温まりやすい海域であるとのことで,特異な海だそうです.1998年より後か前かでインド洋ダイポールと東アフリカの降水量の相関が逆になっており,地球温暖化が関係しているとおっしゃっていました.
また,学生による発表も多く,駿河湾のスロースリップの話,風速と水蒸気量の関係の話,霞ケ浦の水温構造の話など,おもしろい研究がたくさんありました.普段お目にかかれない研究ばかりでしたが,分野の異なる学生同士で行った議論は非常に楽しかったです.
会場を歩いていると,特に異彩を放っている研究者の方を見つけました.月がどのように形成されたかいう学説にジャイアントインパクト説がありますが,それをマルチインパクト仮説という仮説で説明できるみたいです.しかし,数年前から発表しているようでしたが,まだ信じられていないようでした.地動説を実証したガリレオガリレイは,カトリックの宗教裁判で異端児扱いされたようですが,その様子を見ているような気分でした.時代が追い付いていない可能性もあります.真偽はわかりません.
今回はこの辺で終わりにします.最後まで読んでくださってありがとうございました.
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