こんにちは、B3の舩橋です。今回は、6/18~22に実施した長崎大学の練習船・長崎丸の東シナ海観測航海について投稿します。
この観測は気象庁などと共同の研究で、多数の観測船で梅雨前線の直接観測を試みるという非常にスケールの大きなプロジェクトです。私が乗船した長崎丸も全国の様々な研究機関から研究者・学生が乗船していました。私は少なくとも長崎丸の乗船者の中では唯一のB3で最年少。このような大きな観測にB3で携わる機会をいただけたことを感謝しながら観測に臨みました。〇観測準備(~6/17)観測船ではラジオゾンデをはじめとする大気・海洋の様々な観測を実施します。ラジオゾンデは5月の潮岬ゾンデ練習会での経験や気象庁・メーカーの協力を得て、先輩方にマニュアルを作成していただきました。このマニュアルはミスが起こりやすい細部まで丁寧に記述されており、観測成功に欠かせないものとなりました。
また、長崎丸で使用する三重大学の気象観測装置の事前点検にも立ち会いました。
自分にとっては初めての本格的な観測だったため、こうした観測前の様々な準備を間近で見たり携わったりすることができたことも貴重な経験になりました。
観測前日、長崎丸では観測機器の設置作業がありましたが、事前の入念な準備と晴天に恵まれたこともあり、スムーズに行うことができました。
〇航海中(6/18~6/22)観測は12時間を1ワッチあたり6人の3ワッチ制で回す形式でした。私はゼロヨンワッチと呼ばれる0時~4時、12時~16時の担当となりました。ゼロヨンワッチは他のワッチの時間帯と比べてなぜか雨や風が強まることが多く、難しいコンディションでの観測となることがありましたがやりがいも多くありました。
観測はラジオゾンデ放球のタイミングの指示など全体を統括するゾンデオペレータとラジオゾンデを実際に放球するバルーン隊があり、バルーン隊の中にはさらに海洋の状態を調査するXBTの観測担当とそのオペレータ担当などワッチ内で様々な役割があります。私は4泊5日の観測航海の期間中にほとんどのポジションを経験させていただき、特にゾンデオペレータは1人でも難なくこなせるほどの回数を経験させていただくことができました。
また、今回の観測では他大学の方とたくさんのお話をすることができたこともかけがえのない経験の一つになりました。乗船者は全員が私より年上ではありましたが観測の合間や食事の時間、自由時間でのカードゲームなどで皆さんがフレンドリーにお話してくださり、本当に楽しい時間を過ごせました。今回観測でご一緒させていただいた先輩方とまたお会いできる日がもう今から待ち遠しいです。
三重から1000キロ近く離れた四方八方見渡す限り海が広がる船からの観測は非日常そのもので、しんどさをはるかに上回る楽しさと充実感を覚える観測でした。改めて、これほど大規模な観測に参加する機会をいただけたことをうれしく思います。
この観測では准教授、研究員、博士課程、修士課程、学部4年生と様々な立場の先輩方と交流でき、瞬時に得たデータを解析する技術を見たり、先輩方のアドバイスを伺ったりと、尊敬することや今後の人生の参考になることが本当に多くありました。私は春から研究室に配属されたばかりでまだまだ勉強すべきことだらけですが、今回の観測で出会った先輩方を目標に、今後も知識や技術を積み重ねていきたいと思います。そして、数年後、私と同世代やその下の世代が観測の中心となった際に、この観測に参加した者としてこの経験をしっかりと伝え、引っ張っていけるような人材になれたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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