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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   
カテゴリー「学会」の記事一覧

緒方@2013春気象学会

【宣伝枠】
 
5月15日は朝から新宿に出没しました。お久しぶりです。オガタです。
 
到着が早すぎたので大会開始まで時間があまり朝は色々とぼーっと時間を潰しておりましたが、
この日から気象学会!しかも一番の見所である極域連絡会が予定されていたので、
自分にとってはこの初日が今回の気象学会のメインでありました!
 
そんなこの日は朝から曇天…。
国立オリンピック青少年総合センターでの気象学会に参加したのは4年ぶりだったのですが、
確かその時は雨だったことを記憶しております。
朝から曇った空を見上げて、今回もそんな風に天気が悪い気象学会なのかと思っていたのですが、
昼からはお日様が照りつけるとてもよい天気でありました!風が気持ちよかったことを記憶しております。
 
この日は三重大学 地球研 D2の西川さんのポスター発表(P102)がありました!
こんな様子でした。
ogaIMG_0452.JPG
西川さんの話を危機に人が引っ切り無しに詰めかけるという大盛況ぶり!
流石です!!!
三重大の勢水丸と他2隻を使った3隻同時の大型観測の結果を用いた研究です!
三重大・立花研に来たらこんな大きな研究が出来るんだぜ!ってことを見事に体現しておりました!
今後の西川さんの研究に注目です!
 
午後のセッションではこの西川さんの研究と同じく2012年の3隻同時観測と関連した発表がいくつかありました。
A166 JAMSTEC 川合さんの発表でも立花先生と西川さんの名前がどどんと載っております!
ogaIMG_0453.JPG
もちろん勢水丸の名前も!!
ogaIMG_0454.JPGogaIMG_0457.JPG
 
A167 東北大 吉岡さんの発表にも関わっていたりと西川さんは大人気でした!
三重大の勢水丸もこんな大きなプロジェクトに参加できるとは流石であります!
 
 
観測だけではありません。
データ解析の方ももちろんやってますよってのをA413の安藤くん(三重大 地球研・M2)がみせてくれました!
彼の本当の発表日は4日目の18日だったのですが、1日目の極域連絡会でも発表しておりましたー。
ogaIMG_0472.JPG
安藤くん…ごめんよぅ私のカメラではいい写真が撮れなかった…(;□;)
18日の彼はこんな感じでした。
ogaIMG_0541.JPG
ogaIMG_0542.JPG
これまでは勢水丸に設置された乱流計の解析に勤しんでいた彼ですが、
今回発表した内容は写真の通り2012/13年の寒気とAO・WPパターン・日本周辺の海面水温との関係というタイトルで発表しているとおり、
寒かったこの冬の事例解析でした。
ここから畳み掛けるように解析してババっと論文を書いてしまおうと目論んでいるようです!!流石!!
 
宣伝枠として、最後にご紹介したいのは先々月に三重大を卒業した平野さんの発表(A404)です。
彼女の研究は大学の卒業論文発表会に留めておくのはもったいない!ということで今回の気象学会で発表することになったのですが、
大学を卒業して久しぶりの発表…。お仕事も忙しいところでしょう、発表は大丈夫だろうかとオガタはちょっと心配していたわけですが、
全くの杞憂でした!彼女は以前と変わらずスラスラと研究発表をしておりましたー。
ogaIMG_0527.JPGogaIMG_0526.JPG
発表後の質問もガンガン来ていたことからも彼女の研究がいかに興味深いものだったのかがうかがい知れます。
 
 
 
あと、今大会での発表はありませんでしたが、18日には同じく先々月三重大を修了した大鹿さん(ウェザーニュース)も見学に来ておりました!
オガタを含めて3人で撮った写真ですー。画像ちっさめでご勘弁(;´∀`)
ogaIMG_0544.JPG
平野さんと大鹿さんは現在就職し、それぞれの会社で頑張っておりますが、
ふたりとも素晴らしい研究をしていたので、仕事の合間を縫って自分たちの研究を論文として投稿しようと奮闘しております。
この日も立花先生含め関係のある研究者方と彼女たちで論文投稿に向けた作戦会議が開かれていたようです。
お陰でオガタは二人と別れの挨拶をしそびれました。゚(PД`q。)゚。
 
 
 
 
【興味津々】
 
三重大地球研の宣伝枠はこれで終わりとしてオガタが面白かった研究紹介ですね。
やっぱり15日の極域連絡会が一番面白かったと思います。
色々とワクワクしすぎてあんまり写真を撮っていなかったようです…。
「南極氷床末端部の変動が海洋・海氷に与える影響」という題で発表していた田村岳史さん(極地研)のお話はすごく面白かったです。
なんか見たことある図だなーって思ってたら2011年秋の海洋学会の極のセッションでも今回見せていただいた図などもあったようで、
それで見覚えがあったみたいです。
内容はメルツグレーシャータング(MGT・メルツ氷河舌)がぼっきり折れてしまった影響がどのように現れるのかといったお話でした。
低塩化やプランクトン活動、大気への影響や海氷生成に関するお話まで幅広く紹介していただけました。
個人的にショッキングだったのはMGTが折れたことで一番被害にあったのはペンギンだろうと聞いた時でした…。かわいそう…。
 
分野は違いますが、その後の「グリーンランド氷床の暗色化と雪氷微生物」という題でお話頂いた竹内さん(千葉大)のお話も面白かったです。
個人的に、表彰の暗色化はエアロゾルが主な原因なのかと勝手に考えていたのですが、
竹内さんのお話で微生物の威力を思い知らされました。
途中にあった微生物のコロニーの形成と消失の動画がもとても興味深かったです。
 
その後の高谷さんの北極域の環境変化がどのように大気へ影響をあたえるのかを
色々な論文からピックアップするような形式で聞くことができたのもとても勉強になりました。
 
 
 
今回の気象学会はこんな感じでしょうか…。
極域のお話(特に南極域)が少なかったのが残念だったところ…。
今年の秋学会にはもしかしたら極域のスペシャルセッションもあるそうなのでそちらを楽しみにしたいと思います。
 
 
長くなってしまいましたがこれにて失礼致します。
ではでは。

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気象学会 2013 @東京

気象学会 2013 @東京
 
こんにちは,コダです.東京で開かれた気象学会春季大会に参加させていただきました.今年の学会は4日間にわたり,研究発表のほかに勉強になる講演やシンポジウムもたくさんありました.
 
 興味深かった研究や講演を紹介していきたいと思います.
 
中層大気
 
・赤外線測器を用いて南半球冬季の成層圏における重力波の伝搬特性を解析した研究では,重力波の水平伝播を解析できるため,南北伝播の重要性を確認することができます.
南半球でのジェット・前線起源の伝播の解析はないため,解析地を南半球としています.
解析結果から南極前線で大振幅重力波が生まれていることが示唆され,また解析図から南半球の一部(緒方さんの研究で氷をなくしている地域?)で大振幅重力波が生まれにくいことも見て取れましたが,それについてはまだ原因は分からないそうです.
 
気象庁55年長期再解析
 
・この会場では55年分のデータ整理がされたJRA55(go-go)と他のデータとを比較した研究を聴講しました.JRA55はJRA25に比べて特に成層圏バイアスがminimizeされており,JRA55の他にJRA55C,55AMIPなども用意されています.それぞれ衛星データ,観測データを使わずに計算,整理したデータだそうで,全部のデータが公開されるのは来年度?になるようです.
これらのデータは対流圏では差はありませんが,QBOの表現に差があるようで,JRA55>JRA55C>AMIPの順で再現性が高いです.
 
                            記念講演
 
 ・グリーンランド氷床におけるアルベドの変化
本学会の中で最も面白い講演の1つでした.グリーンランド氷床のアルベドはここ30~40年でめちゃくちゃ減少しています.それは氷が汚れてきていることからきているのですが,この汚れの原因をつくる犯人はどうもAir CabonやDustを取り入れるクリオコナイトという雪氷に生息する微生物だそうです.この微生物がクリオコナイトホールをつくり,気温変動?によってホールが壊れ,壊れたホール同士がくっつくことで大きなホールができます.この成長したホール内で,有機物が生成され氷床を汚しています.ただ氷床の減少は,その生物にとっての生息地を失うという矛盾というかジレンマがあります.はたしてクリオコナイトが自分の首をしめるような形で生息し続いてきたのかどうかはまだわかっていません.このジレンマを解消する鍵がみつかると面白いですね!
 
 
 シンポジウム
熱帯域における台風の観測とシミュレーション
この講演では,昨年何度も台風を経験された,琉球大学の山田先生が台風シミュレーションについてお話されていました.台風の発生メカニズムがまだ十分に理解されていない現状におけるシミュレーションには,限度があります.また台風の成長に対する正確な予測のためには,いまだ謎につつまれる台風内部の構造データを同化させて,その遷移をみて台風の理解を進めていくべきです.
吉岡さんのデータを用いればさらなる台風構造の理解が深まるかもしれませんね.

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日本気象学会2013年度春季大会@代々木

どーも,にしかわです


5月14日に気象庁で行われたメソ気象研究会と
15日-18日,代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで行われた
気象学会春季大会に参加してきました。
今回は気象学会では初めてのポスター発表だったので,どきどき

【メソ気象研究会】
気象庁のHPでよく見るレーダー画像。
ナウキャストと降水短期予報との解析方法の違いや,
レーダー観測についてなどなど
これまであまりちゃんと知らなかった部分を学ぶことができました。
また,総合討論ではJAMSTECの茂木さんの新しい企画(?)として,
『まずは5分間,隣の席の人と,今日の講演でどの部分を誰に伝えたいかを話し合ってみましょう』
が行われました
ただ講演を聴いているだけだと,わかった気になってしまいますが,
それを人と共有すること,また,誰に伝えたいかと考えながら聴くことは
より理解が深まるな~と感じました。
また,隣の方と話してみて,同じ講演を聴いていても,興味の対象や研究手法が違うと,
感じ方も少し違うんだなと思いました。
一味違った総合討論,とても楽しかったです


【気象学会】
初日のお昼にポスター発表でした
興味を持ってくれる人いるかなーと,少々不安でした。
が,始まってみれば,本当に多くの方が聴きに来てくださり,
たっくさん議論することができました。
たくさんの方がいたので,やはり興味の点も少しずつ違っていて,
海洋の様子がどうなっているのか?
ラージスケールで広がる霧の縁を捉えてるのか,局所的に形成されているのか?
梅雨前線との対応がどうなのか?
モデルとの対応は?



今後考えていくべき課題が増えましたが,やる気も倍増です
お昼ごはん食べ損ねましたが。。。
ポスター発表,もっと時間に余裕があれば良いのにななんてことも思いました。

同日の午後には,3隻同時観測の概要やモデル実験の発表があるセッションでした。
フロント南北での雲低高度の違いを実験した結果は,非常に興味深かったです
モデルによる差や,使用データによる差が見られ,面白かったです。


印象に残った発表のご紹介

『気象庁ベストトラック強度データの経験的補正と強い台風の経年変化:名大 坪木さん』
気象庁のベストトラックデータが1980年代以降過小評価されている可能性があったため,
補正を行ったところ,JTWCと近い変動を示すようになっていました。
ただ,発表後の議論の中で,JTWCは1990~2000年には過大評価されているとの報告があること,
また88年以降には航空機観測が撤退し,ひまわりのみで強度の決定を行っているなど,
JMAとJTWCどちらが正しいのかにも注意が必要とのことでした。
衛星観測のみでの強度決定なので,930hPaよりも弱い台風については比較的大丈夫だが,
強いものについては議論が必要となってくるようです

『中緯度の海洋下層雲のパラメタリゼーション:気象研 川合さん』
GCMや再解析データでは,海洋上の下層雲が少ない傾向にあり,
どうすれば再現性がよくなるのかについて研究されていました。
これまでは,中緯度下層雲の雲頂で乾燥空気の流入が過剰であったことと,
過剰な降水があったことで下層雲が再現されにくかったそうです。
これを条件式を用いて抑制することで,GCM内での下層雲が増加していました。
それでも,まだ下層雲の再現は難しいとのことでした。
メソスケールでの大気海洋相互作用などなど,いろいろと複雑に絡み合って,
下層雲は形成されているんじゃないかな~と改めて感じました。
観測結果からもっといろいろわかり,モデルの再現性の向上につながるといいなと感じました。


『RS-11GとRS92-SGPの比較観測:明星電気 甲斐さん』
新しくなった明星ゾンデとヴァイサラゾンデの比較実験結果でした。
結果としては,気象庁が定める観測誤差の範囲内におさまっていますが,
センサーに氷が付着してしまった場合が難しいポイントのようです。
個人的に,センサーがかなり軽くなっている印象を受けたことと,
形自体が丸く,角が無い状態になっており,
極力乱流が発生しないように角を削ったそうです。
Newゾンデ,あげるのが楽しみですが,今度の観測には間に合わないかも。。。??
だそうです。残念



こんなところで,学会報告を終わります
あ,ほっちゃん,あんどぅも発表お疲れ様でしたー


それでは







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2013年度 日本海洋学会春季大会@東京

こんにちはB4谷口です。
3月22~24日の3日間学会に行ってきました。

1日目
やっぱり海洋に関する発表が多かったのですが、
大気と海洋は相互作用の関係があることが改めて分かりました。
他にもXBTやCTD以外の観測機器について聞くことが出来ました。


2日目
観測データを使用した発表を聞きました。
実際に海に出て、現場の状況を見ながら
研究を進めていきたいと思いました。
この日は午前に学会が終わりました。
そして、学会終了後懇親会に参加しました。
懇親会で色々な方とお話しすることができて良かったです。

3日目
風と海底地形と海面水温の変化について発表されている方がいました。
海面水温の変化に風が関連していることは、なんとなく分かるのですが、
海底地形も関連していることは知らなかったです。
風の強弱で水温が変化していく関係がとても面白く感じました。

以上で報告を終わります。

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新学術全体会合と海洋学会春季大会

今日からM2になった安藤です.
昨年度の出張に関する話題を以下のブログに書きましたので,興味のある方はご覧頂けると嬉しく思います.
・3/13~15 「気候系のhot spot」2012年度全体会議
http://yuta-ando.hatenablog.com/entry/2013/03/16/235837

・3/22~24 2013年度 海洋学会春季大会
http://yuta-ando.hatenablog.com/entry/2013/03/29/011418

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プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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