三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/
お久しぶりです、M2の原です。今回はつくばで行われた気象学会2024秋季大会に参加してきました。全体を通して非常に沢山の発表がありましたが、今回は低気圧の専門分科会「多様な低気圧とその影響の包括的な理解にむけて」というタイトルで多くの高低気圧研究が発表されていました。2月下旬に行われた高低気圧ワークショップでの討論の中で、「次の気象学会では高低気圧の専門分科会をやろう」という話はすでに出ており、その時はここに発表できれば最高だろうなと密かにモチベーションにしていたのですが叶わず、せめて聴講だけはと息巻いていました。専門分科会に限らず非常に沢山の話題があり、特に気になったものを書いていきたいと思います。
まず気になったのは台風強度について話された研究で、新しい強度推定の方法についての研究です。現在の強度推定は人の目によって行われており、経験、主観的なものが一般的ですが、より客観的なものにしようというものでした。自身でも台風のベストトラックデータにはお世話になっていますが、それがどのように作られているかを自力で調べるのには手を焼いており、とても勉強になりました。低気圧の強度をどのように比較するのか、ベストトラックデータと単純に比較できるのか、自身の研究にとっても有意義な時間になったと思います。
次に専門分科会の方ですが、まず気象大の北畠先生の招待講演です。北畠の名前は温帯低気圧を調べているとよく目にするので知っていたのですが、ちゃんと対面で見たのは初めてでした。現業の気象解析についてお話されていたのですが、研究で行う解析と現業で行う解析は趣旨が全く異なるのだと知りました。研究は自分の興味のある部分をじっくりと解析するのが普通ですが、現業となるとかなりのスピード感が求められるのですね。また一般の方でも分かるような解析や解説が求められるそうで、より詳しくて難しい解析をすると、次の担当の人や情報提供先の人が理解できないということになるんだそうです。考え方の違いがとても面白く、これは発表で人に伝える際にも重要なことだなと思います。説明する図は簡単な方がいいですし、難しい解析が偉いというわけではないことは立花先生からも日頃言われているところです。次に京大防災研の吉田先生の発表では今年の夏に行われた新青丸の航海での観測を発表されていました。この船には研究室の同期が2人乗っていたので名前が載っているのを見て、勝手に少し喜んでいました。他にも多くの発表がありましたが、書き出すとキリが無いのでひとまずこの辺で。
ポスターですが、多くの発表がある中で一際異質だったのがベナール対流の再現実験をしていたところです。適度に温めたお湯とクリアファイルで上手に温度勾配を作り、上からクリアファイルで蓋をすることで再現していました。視聴者参加型の実験をされていてオリジナルのベナール対流を作ろう!ということで非常に面白かったです。桶とお湯、クリアファイルでできるとのことで今度家でもやってみようと思いました。
せっかく筑波に来たので、筑波大学も散策してきました!とにかくすごい広さで驚きました。どこまで行っても大学の校内で、校内の移動なのにバスを使う場合もあるようです。三重大も広いと思っていましたが、一桁違うスケール感でした笑。筑波山の方にも行ってみましたが、筑波を広く見渡せて綺麗でした。
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