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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   
カテゴリー「学会」の記事一覧

気象学会2024年度秋季大会@つくば国際会議場

みなさん、こんにちは!M2の平賀です。
 
11月12日から11月15日にかけてつくば国際会議場で行われた、気象学会2024秋季大会に参加しました。今回はそれについて日記を書いていきます!
 
僕は一日目の午後に発表がありました。2年連続で一日目に発表がありラッキーだなと思いました。重荷が降りるのが早くて助かります。発表時間は7分でした。なるべく内容を減らして練習をしていきましたが、少し早口になってしまったかなと思います。それでも、新しい内容を発表することができ、後で個別に質問をもらえたので良かったなと思います。
一日目の全セッションが終わった後、極域・寒冷域研究連絡会に参加しました。テーマは、北極域の気候・環境変動の要因を探るというもので、僕の興味のど真ん中でした。グリーンランド・カナダの海氷の要因として、AMV(Atlantic Multidecadal Variability)が海氷の長いスケールの変動に寄与していて、大気の内部変動や熱帯のSST変動とは関係なく海氷に影響するというものでした。これが、北極温暖化の東西非一様性に影響しているとのことでした。また、エアロゾルの影響についても議論していました。北極域の温暖化は、様々な要因がありそれもまた相互作用し複雑に絡み合うであることから、難しい問題ですがかなりおもしろいです。本研究会でも議論が白熱していました。この研究会が終わった後、極寒連の懇親会に誘ってもらいました。普段、論文の文字でしか見られない研究者の方々とお酒を飲むことができ、勝手に感動していました。
 
2日目
 
受賞記念講演では、様々な分野の研究を聞くことが出来ました。受賞記念講演は、専門的な内容でも易しく説明してくれるので、すごく聞きやすかったです。特に空調の排熱によるヒートアイランド現象の正のフィードバック現象がおもしろかったです。正のフィードバックを再現するために、モデルの中身を試行錯誤しながらいじっていました。
2日目の夜は懇親会がありました。気象学会の懇親会は、雪氷学会や生物資源学部のものと比べて、規模が大きかったです。普段話せないような方々とも話せて、日本酒もたくさん飲めて良かったです!
 
3日目
 
2023年以降、Earth System Energy Imbalance (EEI)が変化して、かつてないほどの全球の温暖化になったことを示していた研究がおもしろかったです。確かに2023年以降、異常な高温が全球で見られますが、その要因の一つとして全球の放射収支に着目し、エルニーニョ・ラニーニャ現象に関係しているという研究で、近年の温暖化や地球システムを理解する上で大切だと思いました。
北極域における降水粒子が北極温暖化に与える影響についての研究が二つありました。水蒸気は温室効果もあれば日傘効果もあったり、雲の中での相変化によって放射効果が変わったりと、北極温暖化の要因を探るうえで重要だと思いました。
 
4日目 
 
4日目は、小倉特別講義とそれに関連するセッションがあり、僕は12月にAGUに参加するためにアメリカに行くので、英語の勉強もかねて発表を聞きました。興味のある内容だったら、集中すれば聞き取れるのですが、自分となじみのない発表内容だとあまり聞き取れませんでした。まだまだ、英語の勉強が必要だと思いました。
  
それでは今日はこの辺で、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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気象学会2024秋季大会@つくば国際会議場

こんにちは学部3年の濱口翼です.

1112日から15日につくば国際会議場で開催された日本気象学会2024年秋季大会に参加しました.今回が対面での学会参加で少し緊張していましたが,研究者の方や大学院生の方の発表が研究テーマが定まっていない私にとってとても勉強になる内容ばかりでした.

ここではその中でも特に気になった内容について書いていきたいと思います.

まず,台風に関する研究で理想化させたモデルを使って実験しているところが興味深かったです.特に台風のドロップゾンデ観測を行ったものをデータ同化し,アンサンブル予測したものや理想化させたモデルを使って将来の台風による豪雨の予測が実験内容や結果ともに自分の興味をそそられる内容でした.

次に,長期変動を見る研究が興味深かったです.ENSOであったり,PDVNAMであったりと数年から数十年で1つのまとまりをもつ長期変動が様々な気象や海洋と関連性があったり,近年では変動がずれが生じていてそれが気候に変動をもたらす可能性があるという部分が特に面白かったです.

今回の発表の中で一番興味を持ったのはd4PDFを使って様々な将来予測をしていたところです.d4PDFについては何となく知っていましたが,モンスーンの将来予測であったり,テレコネクションによる影響評価であったり,機械学習にdPDFを使うなど様々な使い方を研究して発表しており,様々な使い方に驚きました.特にテレコネクションによる影響評価はdPDFをこのような形で使えるのかと驚きでした.

また,大会期間中時間があったので筑波の地質資料館とJAXAつくば研究センターにも行ってみました.どちらも閉館時間近くに行ってしまったため慌てて中の施設を見学しましたが,地質資料館では3mの地層の図を見れたり,JAXAではH2ロケットをみることができてつくばが研究学園都市であることを実感しました.

全体を通しての感想としては個人的に将来予測とテレコネクションに興味を持っていることに気づいたというのが大きな収穫かなと思います.私の研究室の先輩も発表している先輩が何人かいらっしゃったので,自分も発表することができるように研究を頑張りたいなと思いました.

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気象学会2024秋季大会@つくば国際会議場

こんにちは,B3の永川です.

先月である11月12日から15日までの4日間,つくばで行われた気象学会2024年度秋季大会に参加してきました.今回はその報告をさせて頂こうと思います.

初日

 初日では,午前の口頭発表においてはデータ同化などを用いた客観的な台風強度の評価手法についての研究や,シミュレーションといったような内容が主な内容となっていました.ポスターセッションについては,その場で行われていた対流実験が印象的で,普段多く耳にはするものの実態としてはなかなか捉えにくい対流について,お湯とアクリル板を使うだけで見ることができ,現象としてのイメージがとてもしやすくなりました.扱う道具も入手しやすいものであったため,家などでもやってみようと思います.また,人為起源の二酸化炭素に関する研究など,普段は見ることのない様々な方面の研究がたくさんあり,見ていてとても面白かったです.

二日目

 二日目では,雷やダウンバーストなどに関しての研究が午前の口頭発表で主に扱われていました.このセッションでは傘雲,つるし雲に関しての研究が印象に残っています.私自身,このような雲があることを初めて知ることができ,新鮮味をもって話を伺うことができました.ポスターセッションについては黒潮に関する研究が多くあり,私もこの部分を重点において話を伺いました.また,この時に研究の内容に加え,黒潮そのものについても色々なことを教えて頂く機会があり,とても勉強になりました.

三日目

 三日目については,午後の口頭発表が印象的でした.個人的な興味もあり,惑星大気に関する会場に参加させて頂き,内容はかなり高度なものであると感じられ,雰囲気程度のことしかわからなかったというのが正直なところではありました.しかし,金星と地球では,存在する気体の種類が異なることや,液体の水の存在の有無,自転の方向の違いなど,様々な要因から地球と全く異なる大気の状態になっていることがわかりました.また,この会場内で行われたそれぞれの研究についても,一方の発表で「詳細はまだわかっていない」となっていたことの活路が別の方の発表で示されて,まだ金星の気象について不明な点があるがゆえの面白さのようなものが感じられました.

四日目

 最終日でのポスター発表では,RGBヘキサグラムを用いた解析手法に関しての研究がとても面白く,印象に残っています.他の方とは異なったような研究内容であるように感じられ,話を伺ったとして理解できるのか不安ではあったのですが,実際に話を伺ってみるととてもわかりやすく,またRGB値を用いた解析手法の応用の幅広さもとても面白そうだと感じました.

気象学会は今回が初の対面での参加となったため,学会の内容のみならず,現場の雰囲気など,その場で感じられることの全てが勉強になったように感じられました.また,各日の学会のプログラム終了後についても,学会参加者全体,学生のみ,学部生のみといったような,様々な形での交流会にも参加させて頂いたため,先輩方との実際の交流といった面でも,非常に大きな経験を得ることができました.これらの交流会においては,修士の方やB4の先輩など,他大学の,様々な世代の方々から日々の暮らしや研究,そのための勉強についてのおすすめの教材など,本当に多くのことを教えていただきました.日頃お世話になっている研究室の先輩方のお話とはまた違った視点,考え方などにも触れることができ,とても新鮮でした.

交流のみならず,学会そのものもとても有意義なものであったと感じています.まず,対面でのポスターセッションに参加できた,ということがとても大きかったです.広島でのYHSの際にも感じたことではありますが,ポスターセッションは口頭での発表に比べて話が聞きやすく,また質問なども行いやすいと感じています.今回の気象学会においては,YHSの時とは比較にならないほど多くの人がいたため,正直面食らう場面もありましたが,一度飛び込んでしまえばそれほど気にならず,ポスターそのものや発表者の方のお話,また他の方の質疑応答を通した議論など,その研究がどのような内容であり,どのような点に学術的価値があるのか,また研究の発表の際,どのような点が注視されているのか,といったような,内容のみならず,発表そのものについても非常に学ぶことが多く,勉強になりました.

口頭発表についても実際にその場で話を聞くことがとても大きかった,と感じています.今回は,何もわからなかった年度初頭の回と比べてある程度余裕があり,自分がどんな内容に興味があるのか,またどのような内容なら理解ができる可能性が高いか,といったことを考えながら,ある程度自分で会場を選択することができました.そのため,選択した会場での発表が自身にも理解できるものであった際には,なかなかうれしいものがありました.また,時として知り合いの方と一緒に聴講に参加した際には,セッション終了後にどのような内容が面白かったのか,セッションで主に扱われていたトピック全体を通してどのような印象を受けたか,といったように,内容を共有し,話をすることができました.このことに関しても,意見を通して,それぞれの人の知識的な背景を感じることができ,とても面白かったです.

これらの経験を通して,まだまだ自分が新たにやるべき,あるいはもっとすべきであることがたくさんあることを痛感しました.先ずは力学です.頑張ります.

今回の内容は以上です.

ここまで読んで頂いてありがとうございました.

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日本気象学会2024年度秋季大会@つくば国際会議場

こんにちは、B3の北原です。
11月12日~15日につくばで行われた日本気象学会2024年度秋季大会に参加してきました。今回は名古屋から夜行バスに乗って東京まで移動して、その後につくばに行きました。
口頭発表は1日目の午後に多様な低気圧に関する専門分科会があり、梅雨前線の低気圧や寒冷低気圧、爆弾低気圧、台風から変わった温帯低気圧などと同じ低気圧ではあるものの特徴の異なる低気圧がいろいろと発表の中で出てきて面白いと感じて興味を持ちました。また、3日目の午後には大規模アンサンブル気候予測実験に関する専門分科会があり、アンサンブルを使って様々な関係を研究されていてアンサンブルに対する新たな視点を見出せた気がします。
ポスター発表は1日目から4日目の昼頃にあり、台風や降水、数値予報などと興味のある内容を中心に発表を回って4日間で多くの発表を聞くことができました。特に中層の湿潤絶対不安定層に含まれている水蒸気が収束帯に流れ込むことで大雨の発生に寄与しているというポスター発表が印象に残りました。口頭発表は1つ7分と研究について聞ける時間が少なかったですが、ポスター発表に関しては興味を持ったところに行けて内容について詳細に聞くことができたので学べたことも多くありました。
現在、気象予報士試験の勉強をしているため、前の気象学会に比べてどのような研究をしているか理解できる発表はかなり増えましたが、それでも内容が専門的だったり、詳しく触れてこなかった分野だったりすると大半の内容が理解できなかった発表もありました。なので、表面的な知識だけではなく、数式や解析方法など1つずつ学んでいってより楽しんで聞ける発表を増やしていきたいと思いました。また、遠い場所で開催されるときの帰りは夜行バスでも関係しないけど、行く際には前日に前泊をして1日目から万全な状態で参加したいと感じました。
来年の1月に気象予報士試験を受けようと思っているので、気象学会が終わった次の日に気象神社に行って試験に合格できるように祈願してきました。

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気象学会2024秋季大会@つくば国際会議場

気象学会2024秋季大会@つくば国際会議場
学部4年の富田です.
11月12-15日に開催された気象学会2024秋季大会(つくば国際会議場・つくば市)に参加しました.
初めて学会発表をしたり,新たな分野に興味が湧いたり,つくば市を散策したり,印象に残る体験が多かったので,
徒然なるままに書こうと思います.
12日は午前のセッションから聴講しました.会場へは夜行バスと電車を乗り継いで向かいました.夜行バスの座席は「9D」で,ちょうど後輪の真上でした.ところである小説に,夜行バスの「21のC」席に座る大学3回生という描写があります.バスの列数が年齢や他の様々な事柄を暗示しているのですが,それはさておき小説の舞台である1970年頃には現在の2倍の列があったと想像すると,9列目が後輪上にあることに感謝したくなります.こんな不毛な感想が浮かぶ程度に夜行バスは快適でした.
初日の発表では台風の同化実験に関する発表を聞きました.私も同化実験をしているので,手法や解析など様々な点で勉強になりました.また発達していく現象を精度よく予測するためには現象の直接観測が重要であることを改めて感じました.
夜は若手会に参加し,他大の同期とも知り合うことが出来ました.また今年6月の勢水丸実習であった人達とも会うことができ大変楽しかったです.
翌日は観測手法のセッションを聞きつつ,ポスター発表の準備をしました.初めて学会で発表するので,見る人に内容が伝わるか不安を抱えつつ,ポスターセッションの時間を迎えました.幸い色々な方に発表を聞いてもらい,質問を貰うことができました.議論の中で同化手法についてのアドバイスも頂き,実りある発表となりました.
夜には懇親会に参加し,初めて会う他大の先生や学生ともお話ができました.波動平均流相互作用やエネルギー論にも興味があり,その分野の先生にもお話を伺えたので,懇親会に参加して良かったと思います.
次の日は気候システムのセッションを聴講しました.大循環モデルの物理過程が将来気候予測にも影響している点が印象に残っています.
筑波ではJAXAを見に行きました.H-IIロケットの大きさに感動しました.宇宙のロマンに魅せられました.
帰路は道中の秋葉原で電気街を巡り,八重洲で夜行バス(座席は3D!)に乗りました.
今回の学会では無事に発表を終えられたのが良かったです.また自分と似た分野の発表を聴講し,刺激を受けました.学会後は自分の研究を更に発展させたいと思います.
以上が気象学会の思い出ですが,今月はTM会(北大低温研),中部支部研究会(名古屋大),異常気象研究会(京大防災研)が続き,地球日記も沢山書きそうなので,今回はこのあたりで.

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プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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