三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/
こんにちは学部3年の濱口翼です.
11月12日から15日につくば国際会議場で開催された日本気象学会2024年秋季大会に参加しました.今回が対面での学会参加で少し緊張していましたが,研究者の方や大学院生の方の発表が研究テーマが定まっていない私にとってとても勉強になる内容ばかりでした.
ここではその中でも特に気になった内容について書いていきたいと思います.
まず,台風に関する研究で理想化させたモデルを使って実験しているところが興味深かったです.特に台風のドロップゾンデ観測を行ったものをデータ同化し,アンサンブル予測したものや理想化させたモデルを使って将来の台風による豪雨の予測が実験内容や結果ともに自分の興味をそそられる内容でした.
次に,長期変動を見る研究が興味深かったです.ENSOであったり,PDVやNAMであったりと数年から数十年で1つのまとまりをもつ長期変動が様々な気象や海洋と関連性があったり,近年では変動がずれが生じていてそれが気候に変動をもたらす可能性があるという部分が特に面白かったです.
今回の発表の中で一番興味を持ったのはd4PDFを使って様々な将来予測をしていたところです.d4PDFについては何となく知っていましたが,モンスーンの将来予測であったり,テレコネクションによる影響評価であったり,機械学習にd4PDFを使うなど様々な使い方を研究して発表しており,様々な使い方に驚きました.特にテレコネクションによる影響評価はd4PDFをこのような形で使えるのかと驚きでした.
また,大会期間中時間があったので筑波の地質資料館とJAXAつくば研究センターにも行ってみました.どちらも閉館時間近くに行ってしまったため慌てて中の施設を見学しましたが,地質資料館では3mの地層の図を見れたり,JAXAではH2ロケットをみることができてつくばが研究学園都市であることを実感しました.
全体を通しての感想としては個人的に将来予測とテレコネクションに興味を持っていることに気づいたというのが大きな収穫かなと思います.私の研究室の先輩も発表している先輩が何人かいらっしゃったので,自分も発表することができるように研究を頑張りたいなと思いました.
こんにちは,B3の永川です.
先月である11月12日から15日までの4日間,つくばで行われた気象学会2024年度秋季大会に参加してきました.今回はその報告をさせて頂こうと思います.
初日
初日では,午前の口頭発表においてはデータ同化などを用いた客観的な台風強度の評価手法についての研究や,シミュレーションといったような内容が主な内容となっていました.ポスターセッションについては,その場で行われていた対流実験が印象的で,普段多く耳にはするものの実態としてはなかなか捉えにくい対流について,お湯とアクリル板を使うだけで見ることができ,現象としてのイメージがとてもしやすくなりました.扱う道具も入手しやすいものであったため,家などでもやってみようと思います.また,人為起源の二酸化炭素に関する研究など,普段は見ることのない様々な方面の研究がたくさんあり,見ていてとても面白かったです.
二日目
二日目では,雷やダウンバーストなどに関しての研究が午前の口頭発表で主に扱われていました.このセッションでは傘雲,つるし雲に関しての研究が印象に残っています.私自身,このような雲があることを初めて知ることができ,新鮮味をもって話を伺うことができました.ポスターセッションについては黒潮に関する研究が多くあり,私もこの部分を重点において話を伺いました.また,この時に研究の内容に加え,黒潮そのものについても色々なことを教えて頂く機会があり,とても勉強になりました.
三日目
三日目については,午後の口頭発表が印象的でした.個人的な興味もあり,惑星大気に関する会場に参加させて頂き,内容はかなり高度なものであると感じられ,雰囲気程度のことしかわからなかったというのが正直なところではありました.しかし,金星と地球では,存在する気体の種類が異なることや,液体の水の存在の有無,自転の方向の違いなど,様々な要因から地球と全く異なる大気の状態になっていることがわかりました.また,この会場内で行われたそれぞれの研究についても,一方の発表で「詳細はまだわかっていない」となっていたことの活路が別の方の発表で示されて,まだ金星の気象について不明な点があるがゆえの面白さのようなものが感じられました.
四日目
最終日でのポスター発表では,RGBヘキサグラムを用いた解析手法に関しての研究がとても面白く,印象に残っています.他の方とは異なったような研究内容であるように感じられ,話を伺ったとして理解できるのか不安ではあったのですが,実際に話を伺ってみるととてもわかりやすく,またRGB値を用いた解析手法の応用の幅広さもとても面白そうだと感じました.
気象学会は今回が初の対面での参加となったため,学会の内容のみならず,現場の雰囲気など,その場で感じられることの全てが勉強になったように感じられました.また,各日の学会のプログラム終了後についても,学会参加者全体,学生のみ,学部生のみといったような,様々な形での交流会にも参加させて頂いたため,先輩方との実際の交流といった面でも,非常に大きな経験を得ることができました.これらの交流会においては,修士の方やB4の先輩など,他大学の,様々な世代の方々から日々の暮らしや研究,そのための勉強についてのおすすめの教材など,本当に多くのことを教えていただきました.日頃お世話になっている研究室の先輩方のお話とはまた違った視点,考え方などにも触れることができ,とても新鮮でした.
交流のみならず,学会そのものもとても有意義なものであったと感じています.まず,対面でのポスターセッションに参加できた,ということがとても大きかったです.広島でのYHSの際にも感じたことではありますが,ポスターセッションは口頭での発表に比べて話が聞きやすく,また質問なども行いやすいと感じています.今回の気象学会においては,YHSの時とは比較にならないほど多くの人がいたため,正直面食らう場面もありましたが,一度飛び込んでしまえばそれほど気にならず,ポスターそのものや発表者の方のお話,また他の方の質疑応答を通した議論など,その研究がどのような内容であり,どのような点に学術的価値があるのか,また研究の発表の際,どのような点が注視されているのか,といったような,内容のみならず,発表そのものについても非常に学ぶことが多く,勉強になりました.
口頭発表についても実際にその場で話を聞くことがとても大きかった,と感じています.今回は,何もわからなかった年度初頭の回と比べてある程度余裕があり,自分がどんな内容に興味があるのか,またどのような内容なら理解ができる可能性が高いか,といったことを考えながら,ある程度自分で会場を選択することができました.そのため,選択した会場での発表が自身にも理解できるものであった際には,なかなかうれしいものがありました.また,時として知り合いの方と一緒に聴講に参加した際には,セッション終了後にどのような内容が面白かったのか,セッションで主に扱われていたトピック全体を通してどのような印象を受けたか,といったように,内容を共有し,話をすることができました.このことに関しても,意見を通して,それぞれの人の知識的な背景を感じることができ,とても面白かったです.
これらの経験を通して,まだまだ自分が新たにやるべき,あるいはもっとすべきであることがたくさんあることを痛感しました.先ずは力学です.頑張ります.
今回の内容は以上です.
ここまで読んで頂いてありがとうございました.
こんにちは.B4吉田です.
9/23~25に広島県の大久野島で開催された,ECHOESサマースクールに参加しました.
今年は瀬戸内海の島ということで,夏の思い出作りにふさわしいなどと浮かれつつ.
僕にとって初めてのポスター発表があったので,緊張もしながら行ってきました.
宿はビュッフェ付きで大興奮でした.
・うさぎの話
大久野島はうさぎがたくさんいます.
上陸するにあたって,僕はにんじんを貢ぎ物として持参しました.
献上してみたところ,うさぎの間に厳格な縦社会が見えました.
思ってたんと違う.
僕がにんじんを持っていると悟った奴らは,なにやら言い争いながらこちらに走ってきます.
そこで勝った気の強い奴は,僕の手からぼりぼりと食事を始めますが,負けた奴は遠巻きにこちらを眺めるだけ.
なんだか負けた方に感情移入してしまいました.
・モデルの話
自分の研究ですが,現象を理解するためにはやはりモデルで実験したいと思っていて,大気大循環モデルを使った研究を発表していた三浦さんにお話を聞くことができました.
どうやら学生のうちに取り組むのはかなり難しそうだと思いました.
実際自分も苦戦していたので,難しいよと言ってもらえて逆に安心です.
環境設定がかなーり複雑.
・大気海洋相互作用
海洋専門の方も多くいて,グループワークでは大気専門の自分と異なる考えを聞くことができました.
細分化された学問分野はいずれ統合することも必要でしょうし,こうして異なる分野で意見交換できる機会は刺激になります.
・ポスター
やっぱり対面のポスターはいいですねぇ.
見切り発車でエントリーし,準備不足感も否めませんでしたが,優しく議論してくださってこちらもいろいろ得ることができました.
大石さんはとても丁寧に助言をくださって,勉強になりました.
EPエルニーニョの話をきっかけに,現在熱帯に目を向けて研究を進めています.
以上です.
拙いポスター発表でも議論してくれた方々や,グループワークで協力した皆様,企画してくださった運営の方々,うさぎの皆様,ありがとうございました!楽しかったです!