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地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   
カテゴリー「学会」の記事一覧

秋季気象学会@仙台

M1の松本です。

1119日~21日に仙台国際センターで行われた秋季気象学会に参加しました。

様々な研究の話が聞けたり、同期にあたるM1の方々が発表したりするのを見て色々と刺激を受けました。特に印象深かったものを少し書いていきます。


 

一つは、岐阜大の栗林さんの発表で「地域気象モデルWRFの異なる陸面過程を用いた中部山岳域における積雪水量の評価」です。

最近WRFを使って降雪についてみている僕としては、かなり興味深い内容でした。

内容は、WRFの陸面過程の中に積雪を単層として扱うNoah LSM と多層として扱うNoah MP があり、2つのパラメータの違いが中部山岳域でどのように変化するのかを調べたもので、多層として扱うNoah MPの方がより再現性が良かったという報告でした。

最近WRFを使い始めて物理過程を勉強しなくてはと思いながら出来ていないので、このようなパラメータがあったことも初めて知り、自分の研究に活かしてみたいなと思いました。

そして、WRFのことをもっと知らなくてはと感じました。

 


地球研にはあまり馴染みのないエアロゾルの分野からもう一つ紹介したいと思います。

金沢大学の牧先生の発表で「高高度を風送されるバイオエアロゾルの細菌種組成解析」です。

この牧先生は何度かお話させて頂いていますが、かなり面白い研究をされています。

発表の内容は、能登半島上空を飛んでいる細菌を航空機と気球と屋上の3つの高さで採取した結果、上空に行くほど種が少なくなっており、上空にしか存在しない微生物は中国などから巻き上がってきたものだろうとの事でした。

この発表を聞いて上空にも微生物の世界があることを改めて実感しました。微生物(エアロゾル)が気象現象に影響していることを考えるとちょっと感動したりしちゃいますね。

牧先生は、上空の菌類を使った納豆を作っておられることでも有名です。興味ある方は、「そらなっとう」でググってください。

 


今回の気象学会では、様々な方々とお話することが出来きたので、得たものを活かしていきたいと思います。

そして、仙台の牛タンは厚くて美味しいということも知れましたが、一つ心残りなのは、楽天のパレードを見ることができなかったということ….

来年はソフトバンクに勝ってもらってパレードを見に行くと心に決めた松本でした。

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2013年秋・海洋学会in北海道@緒方

2013/09/16-17海洋学会
以前、北海道・三笠市の雪関連でブログに紹介しましたが、
夕張の次に財政破綻するのでは!?との噂も高い三笠市に親戚を持っております。
私は三笠大好きなので、今回もちょこっと紹介…。
三笠に化石でも掘りに来たらお立ち寄り下さい!!
調度、学会参加期間中(09/20)に発売された北海道じゃらんでも紹介されました!
三笠では有名なお店になりつつあります。
ただ、夕方に行っても看板商品のココナッツロールは売り切れている可能性がありますので、
ご了承下さい。
私はそんな三笠に学会前からお世話になっていたので、
16日の台風の影響を受けることなく、西川さんとは違い16日の夜には札幌入りすることができました。
本当は17日のシンポジウムで竹内先生の『TOGAからCLIVAR』というお話を聞くつもりでいたのですが、
16日の飛行機が飛ばなかったせいで、竹内先生海洋学会不参加となり、
お話を聞くことができませんでしたー…。残念。
午後にポスドク問題についてのシンポジウムで東大の中村尚先生の話があるようだったので、
そちらも覗かせていただきました。
『ポスドク問題』とはかなりいい加減にいうと若手研究者の無期限職の席がない困った!という問題なのですが、
中村先生いわく、気象学会では『逆ポスドク問題』も問題になってきているという話がありました。
団塊の世代がどんどんいなくなるのと、少子化の影響が現れ始め、
たくさんの人手が欲しい研究の現場に若手研究員がいない!という事態が起こり始めているとか…。
今の私にはそんな問題をどうこうできる力はありませんが、
このように偉い先生方が、若い研究者の抱える問題を放置せず積極的に取り組んで下さっていることで、
少しは良くなっていくのではないかと思えました。
良くなっていくといいなー…。
今回の海洋学会では19日にセッション『確実に変わりゆく南極海』と、21日にシンポジウム『気候変動の鍵を握る南極の海』が予定されていたので、
私はそれらに重点的に参加させていただきました。
19日の午後発表番号231の依頼講演のRob Massomさんの発表が面白かったです。
英語発表だったため、細部まで聞けたわけではありませんが、
私が着目しているアムンゼン・ベリングスハウゼン海の海氷と、ロス海の海氷に関連した研究を紹介してくださっておりました。
ただ、やはり海氷が大気から受ける影響についての研究だったので、私とは違いますが、
夏季のアムンゼン・ベリングスハウゼン海の海氷が減少傾向にあり、ロス海沖の海氷が増加傾向であるという話もあり、
勉強になりました。
シンポジウムでは南極は陸に囲まれ閉鎖的な北極海とは対極で、周囲を海に囲まれた開放系の海であり、
北極海以上に全球的な海への影響があると近年考えられるようになってきたそうです。
30年前、南極周極流は南極にへばりついているだけで、周辺海域への影響なんて無いと認識されていたらしいです。
しかし、それは南極という環境の物理情報が少なすぎたことによる誤認で、近年の観測により、
その重要性も上がってきているそうです。
観測が進んだことで、南極深層水は“南極底層水”と呼び方が変化し、
全球的な深層水の研究でも近年着目されてきているが、気候変化による南極の底層水の減少が起こったとして、
それが直接全休の深層循環を止めるかどうかを現段階で断言することはできず、
南極底層水が全球深層循環を駆動しているという認識から、南極底層水は全球深層循環駆動域の一つという認識になってきているそうです。
あと、氷床の流出と棚氷の融解がhotな研究とされており、話題の氷山の形成量はあまり変わらないという研究があるらしいが
観測データからすると、そうだと断言することも難しく、まだ観測していかなければ分からないらしい。
そして、海氷を見積もる動きが近年活発になっているが、
海氷上のフラックスを計るのは至難の業で、それぞれの機関がそれぞれの装置(50万から1000万の装置まである)で、
観測しており、バラバラな状態。
たまたま機会があったので、50万の機材と1000万の機材を比較するチャンスが有ったが、
大きな差がなくて安心した(50万の機材を使っている方いわく)らしいです。
そして海氷関係の研究で一番出てくるポリニヤ!!
これまでも『ポリニヤ』か『ポリニア』。
研究者によってバラバラでしたが、今回で『ポリニヤ』に統一しようといことになりました。
自分ももし使うシーンがあったときは『ポリニヤ』として使っていきたいと思います。
最後らへんの文章がまとまっておりませんが、
今回はこれにて失礼します。
最後に北海道の美味しいものでも貼っておきます。

札幌駅前のオータムフェスタに行ってみたり…

色んな物を食し…

夜景まで楽しめる

北海道開催の学会サイコーーーー!
勉強になった上に楽しくかつ美味しかったなんていい事づくしな出張になりましたー。

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気象学会@オリンピックセンター

どうも,小松です.

気象学会春季大会@オリンピックセンターに聴講に行ってきました.

興味の大半は初日に集中していたので,夜行バス明けの体に鞭打って聞きにいきました.
その報告をば,かなり記憶が薄れかけていますが...

おもしろかった発表

B107
雨と一口でいっても色々な雨がある,というのを感じてもらう授業の取り組みを紹介してた気がします.
各種の雨を折り紙を使って表現したり,過去の絵画から読みとったりといった取り組みだった気が.
こういうのおもしろいですね.

B109
中学校の授業で,数値モデルを使って予報を行うという取り組みの紹介.
数回の授業の中でモデルを使って予報し,その結果を各グループで解析するというおもしろいものでした.
中学生達に理解してもらうというよりも,気象庁や気象予報の存在を知ってもらうのによい機会だとおもいました.

C151
JRA-55について
ついにきました,JRA-55.早く使って見たいですね.
読み方は JRA-GO!GO! らしいです(笑
1978以前までさかのぼってデータがあるプロダクトらしく,50年以上さかのぼったプロダクトは無いらしいです.
また,JRA-55Cや JRA-55AMIPなど同化するデータを変える(もしくは同化しない)ものもあるらしく,その違いを見ることができるらしいです.

極域寒冷研究連絡会にも参加しました.
学会参加するときは大抵顔を出しているのですが,相変わらずおもしろいですね.
南極にあるメルツ氷河という氷河が最近折れてしまって,その影響はどんなもんやという話がありました.
どうもメルツ氷河のあった領域は,氷河の存在のおかげ周囲に海氷を形成し,海洋のベルトコンベア循環を駆動させるポンプ的な役割を果たしていらしく,氷河が折れたせいで,循環が弱まるのではという話がありました.

またグリーンランドの氷河?の表面の汚れの正体は?という話もあり,砂塵ではなくクリオコナイトと呼ばれるものであるという話がありました.
微生物的なものの活動で生じる穴らしく,クリオコナイトホールと呼ぶそうです.
写真をみしてもらったのですが,グロイ感じでしたね(笑

あとはゾンデ比較(RS-11GとRS92-SGP)のポスターもあったので見に行きました.
4つの季節で60発近く上げて日中・夜間の比較をしていました.
新型RS-11Gは主に形状の変化がメインのようです.
箱全体も丸みを帯びた形となり,箱によって生じる乱流を抑える様にしてるそうな.
また,気温センサー周辺のフレームも上側がなくなっており,センサーへあたる空気の影響を減らしているとかとか・・・.
早く,使ってみたいですね.
RS-11Gの写真を見る限り,ゾンデフレームが無くなって,直接ゾンデに紐を付けているようにみえたのですが,どうなのでしょかね??

以上な感じで・・


でわでわ...

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気象学会.東京

4年の鈴木です
 
『気象学会』行ってきました。気になった研究のお話です。
 
・2010年夏季のロシアブロッキングのメカニズムと予測可能性(京大防災研) 向川 均さん
以前の論文レビューでブロッキングという現象が気になっていたので興味深く聞けました。2010年の夏に1月ほどユーラシアでブロッキングが続いたそうでロシアでは異常な高温になったそうです。ブロッキングの予測は難しく、今回の解析でも予測の可能性は低かったそうです。ブロッキングは短い期間での現象ですが強い影響があるので、こういった異常気象を予測できる研究をしたいと思っています。
 
 
・気象庁DVD-NHMを用いた中学校理科での数値予報の試み(岩手教育)名越 利幸さん
中学校の理科の授業で気象モデルを動かすっていう試みです。自分が中学生の頃にこんな経験をしていたらなあと考えつつ当時の僕では一体何で未来の天気がパソコンでわかっちゃうの?って感じだったでしょう。他分野においてIT化が進む現代で、情報技術に対するユーザーの認識がブラックボックス化していることが心配である僕はこのように中身に触れる体験というのは非常に重要で、若い人にとっては刺激的なのではないでしょうか。活動の中で問題も多く、うまくいかない事もあるそうですがこのような活動、ぜひ気象以外にも他の分野でも進めていって欲しいですね。


東京での学会ということで空いた時間は日本の中心を楽しみました。田舎モンには刺激的な魅力がありますね。東京
若いうちに暮らしてみたいです。

7月の観測が近づきまた夏が来るな と感じております。今年は夏の学校が気象と海洋で一緒に開かれるそうで楽しみです。大槌のシンポジウムも気になっております。 その前に合同セミでの発表が…
 

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2013年度気象学会春季大会(東京)

B3川崎です。
 
2013年度気象学会春季大会(5/15~5/18)に参加させていただきました。
このような大きな学会に参加するのは初めてで、この分野に関する知識が殆ど無い状態で参加することに当初は少し不安を感じました。しかし、様々な研究内容、講演そして他大学の先輩方のお話を聞けてこれからの研究に対する意欲が湧き、良い経験になりました。
ただ、気象という分野の中でも様々な研究がなされていてどれも興味深かったのですが知識が浅く分からない部分も多々あったことが残念でした。気象についてもっと学ばないと駄目ですね。
 

さて、それでは個人的に面白いと思った研究発表について紹介いたします。
 
「エアロゾルの気候と大気環境への影響」(一日目午後)
このセッションの前半部分はエアロゾルについての化学方面より、後半では解析等の気象学方面よりのアプローチで発表がなされていていました。
やはり研究というのは何に対して着眼するのかで内容も大きく異なっていくのだなと感じました。
当初、エアロゾルは大気中に浮かぶゾル状の物質だと思っていたのですが、液体や固体の粒子も定義されるのですね。また、発表を聞くにつれてエアロゾルは良い悪い関わらず大気や雲に影響を与えているということを少々理解できました。
個人的な話になりますが、以前ナノ粒子に関する研究を行っていたのでエアロゾルが微小粒子から出来ているということで興味を持ち、このセッションから、特定の物質と反応するような組成を組んだエアロゾルを生成すれば大気汚染などを減少させる環境浄化触媒や疎水性、親水性のエアロゾルを生成すれば雲生成のコントロールが出来たら面白いと思いました。

「南極氷床末端部の変動が海洋・海氷に与える影響」(極域・寒冷域研究連絡会)
この発表では南極に存在した氷河(メルツ氷河舌)が折れた後、どのような影響が及ぼされたのかという内容でした。
最初は海流が変化するぐらいなのかなと思っていたのですが、海氷の生成に変化が及んだり、底層水の生成が減少したりと多くの範囲に影響が及ぶらしく、地球環境というのは一つの変化で様々な所に影響が及ぶということが面白かったです。
 
 
最後に、最初の方でも述べましたがこの学会に参加したことで、気象という分野の中でどのような研究内容があるのか知り、これから先研究テーマを決める上で参考になる良い機会であったと思いました。
気象を理解していくためにも、とりあえず今はゼミや授業も含めてもっと勉強していこうと思います。

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プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

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