忍者ブログ

地球日記

三重大学 / 気象・気候ダイナミクス研究室の1コマ → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/earth/index.htm → https://atm.bio.mie-u.ac.jp/

   
カテゴリー「研究会」の記事一覧

海洋夏の学校2023@北海道 網走

M2天野です.

先月2628日に開催された,海洋夏の学校2023@網走に参加してきました.

 

北海道の夏&オホーツク海!

研究対象域・季節ということもあり,町を歩き,潮風を感じるだけでワクワクしていました.

1年半前に,研究室で流氷観測にきた時とは違い,雪や海氷がない網走!(夏のなので当然ですが)

あの時は,駅前ツルツルだったのになぁと思い出していました.懐かしい.

 

*****

〜夏学について〜

海洋若手会関連の集会には,今年度から顔を出すようになりました.

そのため初めてお会いする人の方が多く,少し緊張しながら向かいました.

JpGU海洋若手会のときに仲良くなった方との再会は嬉しかった!)

 

今回はなにより招待講演が楽しみでした.

北大の見延さん,富田さん,小川さん,

3人の先生方の,学生時代から現在までの軌跡,その時々に考えていたことなどを知ることができ,今の自分に照らし合わせながら聞いていました.

自分は,目の前の研究を俯瞰して見ることだけで精一杯(それすらもできていないことが多い)のに対し,

先生方は,他者や,気象・気候学に関する研究分野全体を俯瞰して見つめていて,それに対する意見なども持っており,

そういった違いや,先生方の考え等が非常に勉強になりました.

 

また学生の発表では,ポスター発表数の方が多く,グループを代えながら半日にかけて発表が行われました.

海洋の研究となると,私は分からないことの方が多いので,色々と質問&議論がしやすい形式であったのは,非常にありがたかったです.

北大 吉村くんの北極海メルトポンド,

東北大 三部さんのアルゴデータを用いた海洋鉛直構造の時空間変動

の発表が,印象的でした.

 

自身の口頭発表では,海洋分野における研究発表が多かったのに対し,説明が不足している点が多かったと反省しています.

(その反省点は修論中間発表に活きたかな?と思っていますが)

 

〜現地に行ってわかったこと〜

初日,夏学の開始が午後からだったので,午前中は道の駅でママチャリをレンタルし、街中を散策しました.

散策する中で驚いたこと↓

- この日の北海道は最高気温35度.涼しいと思って来た網走なのに,まぁ暑い.

- 北海道の建物の大半は本当にエアコンがない.コンビニが涼しい.立ち寄った網走三吉神社の方が「25度を超えると暑いという認識がある場所だから,35度なんてとんでもない.外を歩く日ではない」「ここ10数年で建った家にはエアコンが付いているかもしれないが,たいていの家はコスパが悪いという理由でエアコンを付けていない」と話されていた

- 市役所?のようなところから「熱中症に警戒してください.〇〇や△△(市内の施設)にはエアコンがありますので便宜ご利用ください」というアナウンスが,防災無線のようなもので街全体にされていた.所変わればエアコンも珍しい電化製品になるのだなと感じた

- 海水浴をしている人がいた.帰って来てから立花先生に話した所,オホーツク海は冷たくて海水浴するのには向いていないはずなのにと言っていた.私も入ってくれば良かったと後悔.

 

カンカン照りだったのものの,夏の北海道にテンションが上がっており,23時間平気で外を歩き回っていました.

おかげでここ数年で1番の日焼けをして帰ってきました

*****

 

海洋の面白い研究に触れ,夏の網走を堪能できた3日間になりました.

日焼けで痛い肌も良い思い出.

 

ではまた.

拍手[2回]

PR

大槌シンポジウム2023

こんにちは、M2の佐野です。
8月21日から23日に行われた大槌シンポジウムに参加してきたのでその報告です!
大槌シンポジウムは去年に引き続き2回目だったのですが、去年の参加メンバーとはガラッと変わっていて新鮮な気持ちでした。
(去年知り合った方が多少なりともいたので、1年ぶりにお話しできて楽しかった。)
気象パートの招待講演のお話は平賀君がしてくれたので、ここでは海洋パートの招待講演について書きたいと思います。
招待講演は、東大の岸峰さんによる「大気海洋科学ができること」についての発表で、海洋科学と人間生活をどう紐づけていくか、科学者はどのように社会と繋がり研究成果を生かしていくか、というとても興味深いお話でした。
今回はおもに岸峰さんが行っているプロジェクト「海と希望の学校in三陸」の紹介で、
大槌で研究をしながら地元の高校生にもそのお手伝いをしてもらい、海洋に興味を持ってもらうというもので
その高校生たちは実際にその分野の大学に進んだり、その地域でのローカルアイデンティティの再構築、地域再生には一定の効果が得られているということでした。
都市の一極集中や人口減が問題となっている中で、このプロジェクトが成果を上げていることは結構未来に希望を与えるのではないでしょうか。
その地域の特性を見つけ、科学と結びつけてローカルアイデンティティを築いていくということを
海洋だけでなく、生物や気象についても応用していけたら未来は明るいかもしれないemoji
大槌はごはんもお酒(今回はじめて大槌で作られている日本酒をいただきました)もめちゃ美味しかったです。
また来たいなぁ。

拍手[2回]

念願!大槌シンポジウム

ドン・ガバチョがお気に入り,M2天野です.

念願,大槌シンポジウムに行ってきました(昨年はコロナで行けなかった).
大気パート・海洋パートともに参加し,また岩手 大槌の自然も感じてきました.

集会をしている部屋から海が見えることと,お昼になると「ひょっこりひょうたん島」のテーマソング?が流れてくるところが,とても気に入りました.

 
空き時間にひょうたん島(蓬莱島)へ行った時の写真.

*****
今回は2日目,大気パートで発表しました.
この日の朝,先生から,投稿した論文がacceptされたとの連絡が入り(ベストタイミング!),その知らせを皆さんと共有(宣伝)することが出来ました.

「おめでとう」という言葉をたくさんいただき,何年経っても思い出すような,本当に嬉しく,思い出深い1日になりました.
地元東北に戻ってきているタイミングでこの連絡が入ったのも,なにかの縁があるとも思いました.
論文の詳細等については下記をチェックしてみてください.

https://doi.org/10.1175/JCLI-D-23-0191.1

正式に出版されれば,どなたでも読むことができます.


*****

以下,それぞれのパートで印象的だったこと等…

●大気パート

日大 高見さん
発表内に出てきた「海洋温度差発電」という発電方法を初めて知った.
暖かい表層海水と,冷たい深層水を利用し,アンモニアを気化させタービンを回し,発電するというもの…
基本的には安定に電力を供給できるというのも魅力的.
ただ台風の影響は受けてしまうようで,この点に関する研究をされていた.
ゆっくり話しかけるタイミングがなかったので,また会えた際にはぜひお話ししたい…

東大先端研の川村さん

夜の懇親会後のバスの中で,NAMについて意見交換?できたのが嬉しかった.
自分と似たようなキーワードを持つ人と,こう思うんだよね〜現状これはわかってるんだけど〜などの話?ぼやき?ができるのは貴重.

●海洋パート

東大大気海洋研の藤井さん
地球温暖化・海洋酸性化・貧酸素化が生態系に及ぼす影響について.
特に貧酸素化によって海洋中の炭酸イオンが減り,特に甲殻類の生存に影響が出ること,
生物活動を考慮するようなモデルの境界値の値は,各研究者が経験則に基づき決めいていること
などが印象深かった.(内容間違っていたらすみません…)

同じく東大大気海洋研の桂さん
高解像度モデルによる河川水輸送過程について.
モデルの解像度がパソコンの解像度よりも高いというから驚きました.
河川水が海へ流れ出る様子も,見たことないくらいヌルヌル動いていたのが衝撃でした.

*****

その他,夜の懇親会などでは,
これまで何度もお会いしたことはあるものの,ゆっくり話したことはなかった先生方と,お酒を酌み交わすことができ,本当に嬉しく思いました.

それから,滞在期間中は共同宿舎に宿泊したのですが,
同じく宿舎に宿泊していた,東大の黒田くん(ウミガメの研究をしているそう)のキャラが強烈で(もちろんいい意味で),いい出会いだったなと思いました.
研究内容や,ウミガメの見分け方を教えてもらいました.
甲羅の形と,”ろっこうばん”という部位の枚数で見分けるそう…
参考:https://twitter.com/chimomonga/status/948386012983513088?s=20

↑同じイラストを元に教えてもらいました.初めて聞いたので興味深かった…

*****

大気・海洋パートの面白い研究,大槌の自然,海の幸を,めいいっぱい学ぶことができ,何年経ってもこの大槌のことを思い出すような,楽しい集会でした.

(撮影:山本くん,佐野ちゃん)

拍手[3回]

大槌シンポジウム2023@大槌沿岸センター

こんにちは,M1の平賀です.

青春18きっぷで津から郡山に移動している最中に書いています.今夏の長距離移動の際に,大活躍中の青春18きっぷですが,あと1回を910日まで使わないといけなくて,どうしようかと考えています.

さて、本題に移ります.

821日から22日にかけて岩手県大槌町の大槌沿岸センターで行われた大槌シンポジウムに参加しました.今回はそのことについて地球日記を書いていきます.

僕は、1日目の午前中に発表しました.発表はいつも通り行えました.質疑応答では,NAOとの関係はどうなのか,カリブ海の対流はどうなのかといった,テレコネクションに関する質問を受けました.また,秋から初冬のバレンツーカラ海にはSSTを持続させるような特別なシステムがあるのか,と言った質問も受けました.これから,論文を書いていく上でヒントとなるような質問だったので,持ち帰って自分の研究に活かそうと思います.

また,様々なおもしろい発表を聞くことが出来ました.東大の小坂さんの招待講演は自分の研究と大いに関係するのでとても参考になりましたが,かなり難しかったです(数式や導波管効果など).他におもしろいなと思ったこととして,SOM(ニューラルネットワーク)と呼ばれるAIを用いて解析を行っている方がいました.ただ,AIを用いて解析を行うことはどうなのかと意見もあるようで,これからどう研究手法が発展していくのか気になりました.

また,夜の懇親会ではたくさんの方々と話すことができました.質問をもらった方とも議論できました.自分の研究内容と近い方とも自分の研究室には,テレコネクションや海氷の研究をしている人が少ないので,情報交換や研究の悩みなどを話すことが出来て良かったです!

それでは今回はここら辺でおしまいにします.最後まで読んで下さりありがとうございました.

拍手[4回]

大槌シンポジウム2023

 ウミガメは甲羅ではなく,ひれをわしづかみにして持ち上げるらしい.

お久しぶりです!修士1年の山田です.
今回は岩手県の大槌町で行われた「大槌シンポジウム2023」に参加したことを書いていきます.
人生初東北地方!どんな冒険が待っているのだろうか!笑

0日目
前日入りをしたため,レンタカーを借りて現地までにいろいろ行きました!
閖上(ゆりあげ)で美味いウニとイクラ,牛タンの唐揚げを食べ,美味しさに感動しながら腹を満たし,津波伝承展で3.11のことを思い出し,本物の奇跡の一本松を拝んできました.言葉にするのは難しいが,日本人として,被災地から離れていても当時の地震を知るものとして,この地震のこと学び直し,伝えていくことの使命を感じましたね.(下の写真は奇跡の一本松)

旅の思い出はこれくらいにして,共同宿舎に着きました.とても綺麗な施設で驚きました!(発表資料の準備で追われていて,この日はこれ以上書くことなし笑)

1日目
他の学会でもお世話になっている先生方や他大学の同期も集まってきてシンポジウムが始まりました!面白い発表ばかりで全て書きたいところですが,特に面白かったものをいくつか.

まず,筑波大の倉持さんのオホーツク海高気圧がもたらす寒気についてのお話です!前回三重大で話していただいたものとは違うテーマですが,これも自分の研究に当てはまる重要なポイントだったので興味深く聞いていました.寒気の量を定量的に求め,どれだけ寒気が流れてきているかを表しており,夏の豪雨に寒気が重要であるということがよくわかる発表でした.自分の研究で見ている事例といくつか被っていたので,発表後すぐに捕まえて質問攻めにしてました笑(すごい圧だったと思い返し,反省中…)

2つ目は小坂先生の発表でした.シルクロードパターンを詳しくお話していただきました!基礎的なイメージから複雑な数式展開もわかりやすかったです.立花先生と同じく,テレビに出ている方の発表はほんとわかりやすい.(だからテレビに呼ばれているんだなと理解.)メインはシルクロードパターンは弱くなっていてもなぜ日本は豪雨が起きているのかについての議論であり,これも自分の見ている亜熱帯ジェットと関係があると思って聞いていました.また他の学生の発表でも何度かシルクロードパターンに関連した研究があり,興味を持ってきたので,夏休みのうちに少しずつ勉強していきたいと思います!

他にもありますが,長く書いてもあれなので自分の発表の感想をひとことで言うなら,長すぎるわ!,ですかね.15分のところを20分も話してしまった.大槌シンポジウムは長くなりがちといわれているが,さすがにね.もっと話す練習をするべきだった.発表時間が長くて質疑応答を少なくしては本末転倒だと感じました.それでも,発表後に東大の宮川先生から質問をいただけたのは嬉しかった.今後は気をつけます…


さて,今回のシンポジウムのメインと言っても過言ではない,懇親会がありました!普通の飲み屋とは異なり,とても豪華で,どれも美味しかった.

お酒も進み,宮川先生と各大学や研究室の話,倉持さんとは研究の議論を深め,東北大の佐野さんとは将来設計の話をしたり,お酒を飲みながらほんといろいろな話ができました.宿舎に戻ってからは学生で星を見に海岸まで散歩.満天の星空を眺め,何度も流れ星を見て,日頃経験できないことができました!いや青春かよ笑(ただその後.結局3次会(早朝4時)まで参加でくらくら…)

2日目
前日の酒が抜けているのか怪しいなかで,2日目を迎えました.この日も面白い話ばかりでしたが,最後の宮川先生のお話が良かったです.全休モデルで研究していくことの可能性とか,自分の研究に使えそうかなど考えながら聞くと可能性が膨らんで楽しかった.(途中スライドが映らないトラブルがあっても言葉だけで発表を継続していたのがすごかった…)

そして,2日間の発表が無事に終わりました!面白い話ばかりでしたね.
また,終了後には大槌でウミガメの研究をしている黒田さんという学生からウミガメ見学ツアーを開催していただきました!飼育しているウミガメを触らせてもらい,小型サイズを持ち上げることも経験できました.癒された.
(写真:ウミガメとヒレをわしづかみすることに若干ビビっている自分)

この2日間で,気象の学びだけではない経験を多くできたけど一瞬でしたね,なんだか小学生の頃,夏休みの楽しい家族旅行が終わって新学期を迎えるまでの喪失感に似ているような感覚…
来年も自信もって発表できる研究を携えて参加し,夏の思い出を作りたいですね.

今回はこれくらいで,またね.

拍手[2回]

最新コメント

[01/11 tropopause]
[09/18 Kajikawa]
[07/25 井上裕介]
[07/25 Kajikawa]
[10/26 緒方]
[10/26 美山]
[10/17 プラダ 店舗]
[10/15 NONAME]
[10/12 juicy couture outlet sales]
[07/11 O型]

Instagram

ブログ内検索

カレンダー

09 2025/10 11
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

プロフィール

HN:
三重大学 立花研
性別:
非公開
職業:
学生
趣味:
気候について追求する!
自己紹介:
三重大学 生物資源学部
共生環境学科
地球システム学講座
気象・気候ダイナミクス研究室です。

・普段は興味のある気象・気候について研究しています!!

・研究室への質問疑問などなどがありましたら、コメントでも拍手でも構いませんので遠慮なくカキコお願いします!(^0^)ノ

三重大学 Live Camera

空の写真 空の写真 空の写真

Twitter

Facebook

LINE

友だち追加
Copyright ©  -- 地球日記 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]